2019年11月27日

第98回 VIDEO ACT! 上映会 〜医師・映像作家/山村淳平・特集〜

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■ 第98回 VIDEO ACT! 上映会 〜医師・映像作家/山村淳平・特集〜
上映作品『外国人収容所の闇』『技能実習生はもうコリゴリ』
『だまされるな!技能実習生』
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年11月27日(水)19時より

90年代にアジアやアフリカで、被災民や難民への医療支援を行ってきた山村淳平さんは、現在は、横浜市内で内科医として働いている。
その傍ら、日本の移民・難民のコミュニティに入り、無料医療相談をおこなってきた。書籍やセミナーなどで実情を伝えてきた山村さんは、より多くの人々に届けようと決意し、2016年より、映像制作を開始した。医師であり、映像制作を行う「社会病因探検家」山村淳平さん。今回が初の特集上映となる。今回が初の特集上映となる。

■上映作品
『外国人収容所の闇 〜クルドの人々は今』(2019年/40分)
『技能実習生はもうコリゴリ 〜ベトナム人の声』(2018年/24分)
『だまされるな!技能実習生 ベトナム編』(2017年/12分)
製作・企画・撮影・構成:山村淳平

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■解説
『外国人収容所の闇 〜クルドの人々は今』(2019年/40分)
トルコで迫害をうける少数民族クルド人。彼らは日本に逃れてきているが、難民として認められていない。そして待ちかまえるのは、入管庁が管轄する外国人収容所である。外国人収容所は、在留資格のない移民・難民を収容する施設である。そこでは、入管職員による暴力があり、病人は放置され、被収容者は自殺へと追いこまれる。なんら罪を犯していないにもかかわらず、収容が数年以上もつづくため、精神の拷問といわれている。本作では、日本に住むクルド人への取材を通して、外国人収容所の知られざる実態を映しだし、その闇にせまる。

『技能実習生はもうコリゴリ 〜ベトナム人の声』(2018年/24分)
日本政府は「技能実習生制度は国際貢献」とうたっているが、はたしてそうか。実態は低賃金・暴力・セクハラなど過酷な労働環境に置かれ、労災事故の多発、突然死、自殺などが起きている。技能実習生で一番多いのはベトナム人。現地の送り出し機関はどうなっているのか、元技能実習生の声を聞き、そして日本で亡くなった技能実習生の遺族に会うために、2018年3月にベトナムに向かった。本作はその取材記録である。

『だまされるな!技能実習生 ベトナム編』(2017年/12分)
労災隠し・暴力・暴言・強制帰国・過酷な労働・劣悪な生活環境。これらはベトナム人技能実習生の証言だ。これらをひきおこす一因として、本国の送り出し団体が地方の若者をだましていることがあげられる。ベトナムにて、元技能実習生の被害者の証言を得ると同時に、送り出し団体の実態に迫った。この映像は日本で多くの新聞に紹介され、ベトナムの新聞でも掲載された。

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■日時
2019年11月27日(水)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、制作者の山村淳平さんを交えたトーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 ローポジション気付)

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2019年10月16日

【報告文】第97回ビデオアクト上映会〜地域と猫と人間と〜

上映作品
『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』 監督:飯田基晴

 去る9月24日、ビデオアクト上映会がいつもの東京ボランティア市民活動センターで開催された。上映会のタイトルは、「地域と猫と人間と」。上映作品は、飯田基晴監督の『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』だった。猫がベストポジションを確保して気持ち良さそうに寝転んだり、我が物顔で悠々と歩いている街を愛する私としては、某TV局の“岩合さんのネコ歩き”的な展開を予想してしまったが、作品の趣きはかなり違った。しかし、その内容は、“岩合さんのネコ歩き”的な状況を作り出すための方法論を丁寧に、そして実践的に描いた良作だった。

 作品は、3部構成になっていて、今回の上映会でも、その1部ずつを上映し、各部の上映後にゲストの飯田監督に解説して頂く形式だった。

 第1部は、かつて横浜の保健所に勤務し、数々の猫トラブルに対応してきた黒澤泰氏による「地域猫活動とは何か?」の特別講義の様子。黒澤氏の説明はとてもわかりやすく、地域猫活動が私のような人間のまさに“猫可愛がり”活動などではなく、野良猫による地域のトラブルを地域住民が主体となって解決していく環境衛生活動であることが十分に理解できた。ポイントは、今いる猫の「不妊去勢手術」と「トイレの設置」、そして「適切な餌やり」の3つ。しかし、この3つ、そんなに簡単に実践できるのか…。

 第2部は、そんな不安も含めて描くドキュメンタリー・パート。地域猫活動に奮闘する4つの地域を飯田監督が丁寧に見つめている。もし私が、たまたま町の自治会長かなんかになってしまった場合を想定して観ていたら、何か頭が痛くなってきた…(笑)。仕事でもないのに、口だけで手は動かさない住民への怒りを抑え、不妊去勢手術を行う為の野良猫捕獲作戦に励むその姿は、本当に涙ぐましい。あれは、大変なんだ。私も過去に一度だけ小さな野良猫を捕獲したことがあるが、あんな小さな体のどこからこんなパワーが出てくるんだ!?というくらいもの凄い力で暴れ回り、最後に私の両手両腕が血だらけになったことを思い出す。

 そして、第3部は、「地域猫のよくある失敗・ベストテン」。地域猫活動を始めてはみたが、なかなか上手くいかない自治会長さんにぴったりの内容だ。この失敗例を学び、日々の活動に活かせば、成功への道も遠くはないだろう。

 全編上映後は、集まった参加者とのディスカッションを行った。約15名と少ない人数ではあったが、実践的で具体的な話も聞けて、とても有意義だった。中には、「私も地域猫活動をしたいけど、誰を味方につけたらいいですか?」という質問も飛び出し、またひとつ地域猫活動が始まりそうな展開となった。

 話を聞きながら、ふと気になったので、ちょっと質問してみた。「地域猫活動が100%成功したら、街に猫がいなくなってしまいませんか? 今いる猫の不妊去勢手術が全部済んだら、10年後くらいには理論上、一匹もいなくなるのでは?」飯田監督と上映会参加者の答えは同じだった。「そんなことは、あり得ない」。そうだ。そんなことはあり得ない。猫は、とてもしたたかで、しなやか。人間たちの思惑を越えて、まったりと力強く生きていくだろう。だから、人間は、猫様と共生させて頂く努力を惜しんではならない。“岩合さんのネコ歩き”的状況は、自然には出来上がらないんだということを、馬鹿な猫好きである私が学んだ夜であった。
(土屋 豊)

※『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』のDVDは、ビデオアクトのWebSHOPでご購入頂けます。
http://www.videoact-shop.com/2019/785
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2019年09月25日

ウェブショップ新規登録作品のご案内

【VIDEO ACT WebSHOP】に新しい作品が登録されました!
是非、チェックしてみて下さい。


『逃げ遅れる人々 東日本大震災と障害者』
監督:飯田基晴/74分/2012年制作

東日本大震災で障害を持つ人々に何が起きたのか?
福島県を中心に、被災した障害者とそこに関わる人々の証言をまとめた。
障害ゆえに、地震や津波から身を守れない。必要な情報も得られない。多くの障害者が避難をあきらめざるを得ず、例え避難所や仮設住宅へ入っても大変な不自由が待っていた。大震災に翻弄される障害者と、その実態調査・支援に奔走する人々の、困難の日々。住み慣れた土地を追われ、避難先で新たな生活を模索する時、涙とともに故郷への思いがあふれる。マスメディアでは断片的にしか取り上げられない、被災地の障害者を取り巻くさまざまな課題や問題点が浮かび上がる。
http://www.videoact-shop.com/2019/793
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『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』

監督:飯田基晴/77分/2018年制作

地域猫活動とは飼い主のいない猫(ノラ猫)によるトラブルを改善するために、地域住民が行う環境衛生活動です。ルールに基づき、不妊去勢手術、エサの管理やフンの清掃により、人と猫が共存する地域を目指します。
■第1部 特別講義「黒澤泰による地域猫活動のすすめ」
地域猫活動の生みの親・黒澤泰氏が豊富な経験をもとに、地域猫活動とは何かをわかりやすく説明します。
■第2部 ドキュメンタリー映画「地域と猫と人間と」
地域猫活動に取り組む4つの地域の事例を紹介します。
■第3部 対談「黒澤泰が選ぶ! 地域猫のよくある失敗・ベストテン」
活動で陥りがちな失敗例、成功に導くための秘訣をお伝えします。
http://www.videoact-shop.com/2019/785
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2019年09月24日

第97回 VIDEO ACT! 上映会 〜地域と猫と人間と〜

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■ 第97回 VIDEO ACT! 上映会 〜地域と猫と人間と〜
上映作品『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』
2018年/77分/企画・出演:黒澤泰 監督・編集:飯田基晴
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年9月24日(火)19時より

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「猫と共存できる地域は、人にも優しい。」

地域猫活動とは…
飼い主のいない猫(ノラ猫)によるトラブルを改善するために、
地域住民が主体となって行う環境衛生活動です。
地域で話し合って決めたルールに基づき、行政やボランティアと協働し、
飼い主のいない猫に不妊去勢手術を実施し、エサの管理やフンの清掃など
適切な飼育により、人と猫が共存する地域を目指します。

■上映作品
上映作品『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』
2018年/77分/HD
企画・出演:黒澤泰/監督・編集:飯田基晴

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■解説
本作は3部構成です。

第1部 特別講義(20分)「黒澤泰による地域猫活動のすすめ」
地域猫活動の生みの親・黒澤泰氏は、横浜の保健所に勤務し、
数々の猫トラブルに対応してきました。その豊富な経験をもとに、
地域猫活動とは何か、黒澤氏がわかりやすく説明します。

第2部 ドキュメンタリー映画(34分)「地域と猫と人間と」
地域猫活動に取り組む4ヵ所の地域を映画監督・飯田基晴(「犬と猫と人間と」)が
見つめたドキュメンタリー映画です。
実際、どんな風に地域猫活動が行われているの? そんな疑問に答えます。

第3部 対談(23分)「黒澤泰が選ぶ! 地域猫のよくある失敗・ベストテン」
飯田基晴を聴き手に、黒澤泰氏が活動で陥りがちな失敗例を紹介します。
地域猫活動を成功に導くための秘訣もお伝えします。

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■上映作品
上映作品『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』
2018年/77分/HD
企画・出演:黒澤泰/監督・編集:飯田基晴

作品ページ
https://www.lowposi.com/neko/

■日時
2019年9月24日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の飯田基晴さんを交えたトーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 ローポジション気付)

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2019年07月22日

第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜 報告文

第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜 
報告文:本田孝義

去る7月16日に第96回 VIDEO ACT! 上映会を開催し、『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』(2019年(増補版)/55分/制作 松原 明・佐々木有美)を上映しました。参加者は25名でした。
本作の冒頭、見慣れた地下鉄売店の光景に、「伊勢佐木町ブルース」の替え歌がかぶさって聞こえてきます。正直言うと上手い歌ではありませんが、替え歌が本作では重要なアクセントになっていることに、見ながら気づきました。非正規労働の待遇改善に立ち上がった4人の女性たちは、集会など様々な場で、自らの境遇を反映した替え歌を歌っています。とかく重くなりがちな労働問題を描いた本作に、からっとした明るさがあるのは、こうした替え歌も寄与していると思います。

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東京メトロの売店で働く人の中には、正社員・非正規A・非正規Bという違いがあるのだそうだ。この中で最も待遇が悪い非正規Bの女性たち4人が組合を作って、待遇改善を求めて労働組合を作り立ち上がります。団体交渉や裁判所で最初、彼女たちはビクビクしながら活動をしていましたが、支援者にも支えられて徐々に彼女たちに自信が満ちてくるのが、表情の変化からよく分かります。そうした中、雇用延長を勝ち取る成果も生まれます。
しかしながら、同じ仕事をしながら待遇に差があることの是正を求めた裁判では、東京地裁は「正社員には転勤などがある」という意味不明な理由によって、待遇に差があることを認める理不尽な判決を下します。彼女たちは、現在も裁判を闘っています。
こうした闘いを撮影している過程で、東京メトロの売店は全てローソンになる、ということが起こります。言わば全ての従業員を非正規雇用にするようなものです。

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今や労働者の4割が非正規雇用と言われます。しかし、様々な悪条件を唯々諾々受け入れている人がほとんどだと思います。上映後、本作に出演していた方々は、組合の仲間がいたから闘うことが出来た、と言っていました。あまり知られていないのですが、2人以上いれば、労働組合を作ることが出来ます。労働組合の団体交渉には会社も応じなければいけないなど、労働組合を作ることで出来ることも多くあります。今、非正規労働でこき使われている人たちに、ぜひ、見て欲しい作品だと思いました。

『メトロレディブルース』
https://metrolady.jimdo.com/

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2019年07月16日

第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜

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■ 第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜
上映作品『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』
2019年(増補版)/55分/制作 松原 明・佐々木有美
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年7月16日(火)19時より

「これは、カースト制度。負けるわけにはいかない」

現在、日本の働き手の4割は非正規で、2千万人をこえた。
安倍首相は「同一労働同一賃金」「非正規という言葉をなくす」
「女性が活躍できる社会」と言葉だけを並べるが、現場の実態はまったく違う。
「不当判決」に負けず、歌をつくって元気にたたかう
メトロレディーたちの怒りと感動のドキュメンタリー。

■上映作品
上映作品『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』
2019年(増補版)/HD/55分/制作 ビデオプレス/取材 松原 明・佐々木有美

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■解説
東京メトロ売店には正社員と非正規の契約社員が一緒に働いている。
仕事はまったく同じ、しかし非正規の賃金は正社員の約半分だ。
何年勤めても退職金はゼロ。勤続10年で1000万円の格差が生まれる。
1年契約更新で雇い止めの不安もあった。
そんな中ユニオンをつくって立ち上がったシニアの女性売店員たち。
この映画は、初めてのストライキから、会社との交渉、そして「労働契約法」に基づく
裁判提訴、東京地裁・高裁判決とつづく「メトロレディーたち」の
2013年から2019年にわたる6年のたたかいのドキュメント。

■上映作品
上映作品『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』
2019年(増補版)/HD/55分/
制作:ビデオプレス
取材:松原 明・佐々木有美

作品ページ
https://metrolady.jimdo.com/

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■日時
2019年7月16日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、制作の松原明さん、佐々木有美さん、
出演者を交えたトーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

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2019年06月05日

【報告文】第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜

5月28日(火)、ビデオアクト上映会にて『VJU REPORT 8恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』(監督:遠藤大輔)を上映した。参加者は約20名だった。本作は遠藤監督の前作『終の住処を奪われて 福島原発東京訴訟』(ビデオアクトでは2年前の2017年6月8日に上映) の主人公、鴨下祐也さんの企画でスタートした。鴨下さんは、「3.11」の事故で福島県から家族全員で自主避難している。

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茨城県東海村にある、東海第二発電所(いわゆる東海第二原電)は、稼働から今年で41年目の原発で、欠陥が多く老朽化しているという。民家に隣接し、半径30キロ圏内に96万人が暮らす中に建つ原発。どう考えても危険だ。しかも、「3.11」の際に、全電源を喪失し停止し、以来一度も稼働していないのだという。

東海第二原電を運営する日本原子力発電は、原子力規制庁へ再稼働認可を求めていた。昨年2018年11月に承認され、2038年までの運転延長が認められた。この事実は、あまりにも伝わっていない。筆者も詳しく知らなかったので、映像を観ていてとても恐ろしくなった。

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この作品で一番驚いたのは、東海第二原電のすぐそば(当然ながら敷地外)で取材中、遠藤監督と鴨下さんが威嚇されるシーンだ。遠隔カメラがくるくると動き、周辺にはブザーが鳴り響く。「こちら日本原電です。近づかないでください」とアナウンスが流れる中、警備員と思われる人物が、警察官を引き連れて話しかけてくる。

「法の範囲内で取材をしています。何か問題でも?ここは軍事施設ではないでしょう」と遠藤監督が問うと、「そのようなものです」とバツが悪そうな笑みを浮かべ、警備員は答えた。原発大国のフランスでは、原発施設の外観を撮影することも法律で禁止されているそうだが、日本もそのような状況に近づいているのかもしれない。

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上映後のトークでは、「東海村周辺での取材はむずかしい。住民は口を閉ざす方が多く、あきらめムードが高いようだ。東海第二原電では、プルトニウムを作っている。プルサーマル(再利用計画)を考えなければ、再稼働はやらないだろう。軍事利用と切り離して考えられないと、取材を通して思うようになった」と遠藤監督は語った。

トーク中に、2台のカメラを抱えたTVクルーと思われる4名が、ドドっと現れた。クルーの狙いは、上映会の取材ではなく、映画の企画者・出演者の鴨下祐也さんの息子・全生(まつき)さんだった。フランスから取材に来たようだ。世界中の環境問題に対し、立ち上がる若者を取材しているという。

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鴨下全生さんは、この春にヨーロッパを訪れた。ローマ法王にあうためだった。全生さんは「3.11」当時は8歳で、現在は16歳。小学校の頃、原発事故を理由にいじめにあった。中学校に入ってからは避難者であることを隠すようになったという。「ほんとうは、堂々と語りたいのに」と悩んでいたそうだ。

原発事故避難者の支援団体に「教皇に相談したら」と手紙を書いた。手紙はローマ法王庁(バチカン)に届けられ、面会行事へ招待されたことになった。ローマ法王に会ってフクシマの現状を直接話す。これが、ヨーロッパ訪問の主な目的だった。これを機に、ドイツやフランスなども訪れ、各地で講演も行った。その模様をまとめた映像は「ななつぼしビデオアルバム」として、トーク時に流された。

「謁見できてよかった。これからは実名で話していこうと、決意できた。がんばって語り、原発事故を風化させないよう、政治を変えていきたい」と語った全生さん。人生の半分にあたる8年間を、避難者として生きてきた彼の言葉は、深く心に響くものだった。(土屋トカチ)


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2019年05月28日

第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜

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■ 第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜
上映作品『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年5月28日(火)19時より

首都圏壊滅!?  被曝を強要!? もう他人事とは言わせない。
本来の廃炉期限を越え、20年の運転延長が認可された東海第二原発。
その問題点と現状を、徹底した現地取材と確かな構成で描き出す。

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■上映作品
『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔

■解説
首都圏に新たな危機が迫る!本来の廃炉期限を越え、
20年の運転延長が認可された東海第二原発。
その問題点と現状を、徹底した現地取材と確かな構成で描き出す。
企画発案は福島からの避難者・鴨下祐也(博士/工学)、
監督は「渋谷ブランニューデイズ」「終の住処を奪われて」の遠藤大輔が担当。
また、鴨下家は今年3月、ローマ教皇に謁見し原発被害の深刻さを訴えた。
上映会当日は、避難者たちによる欧州訪問の報告も同時開催!

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■上映作品
『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔

企画:遠藤大輔・鴨下祐也
ナレーション:蒼木晶子
取材協力:とめよう!東海第二原発首都圏連絡会 ほか
出演:鴨下祐也・柳田真・村上達也・井戸川克隆 ほか
製作著作:VJUビデオジャーナリストユニオン
作品ページ

■予告編
VJU REPORT Vol 8 恐怖のカウントダウン 東海第二原発を止めたい


■日時
2019年5月28日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の遠藤大輔さん、出演者の鴨下祐也を交えた、トーク&ディスカッションを行います。
2019年3月に行われた欧州訪問の報告も行います。
終了予定時刻 20時50分

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■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

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2019年04月07日

DVD『自由/生きる/権利』上映権付1,000円で頒布開始!

2018年11月に初上映を行い、大好評を博した『自由/生きる/権利』のDVDの頒布を開始しました。
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、日本国憲法第25条は生存権について謳っています。あなたにとって“健康で文化的な最低限度の生活”とは、何でしょう?…という問いかけにたくさんの方々が答えてくれました。自由に生きる権利について、多彩な制作者が表現した3分間のオムニバス映像作品集です。

ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画
DVD『自由/生きる/権利』(69分/2018年制作)
頒布価格 1,000円(個人用・ライブラリー用・上映権付)


★収録作品
01 破たんの町/青野恵美子
02 ふたつの故郷を生きる/中川あゆみ
03 農民と白いトウモロコシ/白木くにはる 田所準子
04 かわさきの安全で美味しい水道水 生田浄水場復活を願って/小久保善一
05 小さな命が教えてくれた/斉藤和子
06 『木の子文庫』という在り方/柚木公奈
07 僕の自立生活/堀切さとみ
08 三恵子さんと82年/落合由利子
09 92歳の墓参り/松原 明
10 りょうしん の じゆう/小林アツシ
11 Yo!かいご/西村仁美
12 喜寿の骨/土屋トカチ
13 父/土屋 豊
14 言語は地球を回る/本谷英一
15 大久保多文化散歩/中村富美子
16 NO FUR 2018/北穂さゆり
17 たべる たべられる/三田玲子
18 Article 9./中村友紀
19 こんな小さな島に クニがやってきた/湯本雅典
20 森の詩/佐々木 健
21 0 THROUGH 9/相馬あかり

★下記ウェブショップで、簡単に購入できます。
http://www.videoact-shop.com/2019/776
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※ビデオアクトでは、「戦争」「憲法」「自由」「3.11」など様々なテーマで、3分間のオムニバス映像企画を実践してきました。詳細は、下記ページをご覧下さい。
http://www.videoact.jp/3min/index.html
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2019年04月03日

【報告文】第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

【報告文】第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

報告:小林アツシ

2011年の東日本大震災から9年目になった。
東京電力の福島第一原発で起きた事故を受けて、日本政府は「そこに住んでいる人たちは避難しろ」という避難区域を決めた。
その線引きをされた区域の中ではないけれど、近くにいて放射線が怖いと思った人たちも避難した。その人たちは「自主避難」と呼ばれ、国による支援は打ち切られた。

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「自主避難」した人たちは、母親が子どもを伴って福島から引っ越した人たちが多かった。夫の多くは地元での仕事を続けるため、あるいは放射能汚染などに対する捉え方の違いから、母子と行動を共にせずに福島に残った。

今回、上映した作品『ふたつの故郷を生きる』は、そうした状況の中で生きる家族を中心に描いたドキュメンタリーだ。
自主避難して暮らしている母親は、幼い二人の娘たちを育てるために土日も休まずに働いている。福島の自宅に残った父親は経済的な支援はしてくれるが充分ではない。
そんな状況で暮らしているが、母親は前向きで、幼い姉妹は明るくてとてもかわいい。
父親が福島から彼女たちに会いに来たシーンや母子が福島に帰って来たシーンは、家族の絆を感じさせるステキなドキュメンタリーになっている。

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しかし、放射線の影響も心配だし、現実は厳しい。

自主避難している多くの人たちは、顔出しでの取材を嫌がるという。国が線を引いた「避難区域」ではないのに避難した人たちは、「歩く風評被害」などと揶揄されたりバッシングされたり、子どもがいじめられたりするそうだ。

実際にカメラで取材できない人たちは、過酷な現実に苦しんでいる。生活に困窮して自ら命を絶った母親の例も、この作品の中では紹介されている。

日本政府は「2020年に避難民をゼロにする」と言っている。しかし、それは見かけ上の数字を「ゼロ」にするだけだ。
福島県は、「自主避難」の人たちへの住宅無償提供を打ち切り、期限だから出て行けと電話して追い出そうとし、出ていかないと家賃を二倍にするぞと脅している。
また、厚生労働省が管轄する支援機構が、被害者に立ち退き訴訟を起こした例もある。

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今回のドキュメンタリーは、当初、テレビ局に企画を持ち込んだが、プロデューサーから「いろんな方向から矢が飛んでくるのが怖い」と言って断られたそうだ。
この映像作品『ふたつの故郷を生きる』が、さらに多くの人に観られ、現状を理解する人が少しでも増えればと思う。
 
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 11:06| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする