2024年05月09日

第122回 VIDEO ACT! 上映会 〜仮設住宅で見つめる自己〜 上映作品『風に立つ愛子さん』

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■ 第122回 VIDEO ACT! 上映会 〜仮設住宅で見つめる自己〜
上映作品『風に立つ愛子さん』
(2023年/75分/監督:藤川佳三)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2024年5月9日(木)18時40分より
東日本大震災で被災した石巻市の女性。
避難当時69歳だった愛子さんは、避難所で「愛ちゃん」の呼び名で慕われた。
明るいキャラクターで周りを笑顔にした愛子さんは
仮設住宅での1人暮らしになった時、自分の思い出を語り始めた。

■上映作品
『風に立つ愛子さん』(2023年/75分)

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■作品解説
津波に遭っても、私は私自身でありたい。

2011年東日本大震災の時、石巻市の避難所で出会った
村上愛子さんと監督との8年間の記録。
当時69歳、明るいキャラクターで慕われた愛子さんだが、
やがて仮設住宅で一人暮らしとなった時、自身の思い出を語り始める。
高校に進学せず、結婚も選ばず、紆余曲折の人生を送った
彼女が残したメッセージとは?
北上川の風景をみながら綴っていく追憶のポエトリー。

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■スタッフ
監督・撮影:藤川佳三
出演:村上愛子
編集:大重裕二
実景撮影: 田中創
整音: 黄永昌
音楽:植田智道
ナレーション:片山享
製作:I N &O U T

■予告篇


■日時
2024年5月9日(木)
18時15分/開場 18時40分/開始
上映後、監督の藤川佳三さんを迎え、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

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2024年03月25日

【報告文】第121回 VIDEO ACT! 上映会 〜『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』完成記念上映会〜

上映作品『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』(監督:湯本雅典)

 2024年3月21日、第121回 VIDEO ACT!上映会を行いました。上映作品は、『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』(監督:湯本雅典)で、完成記念上映会となりました。約70人の参加者があり、会場は満席となりました。
 本作を見ながら、湯本雅典監督の集大成かもしれない、との思いを強くしました。近年、湯本監督は、沖縄諸島への自衛隊基地配備の問題を描いてきましたが、その前には、選挙での市民共闘を描いていました。本作は、確かに沖縄県石垣島でのミサイル基地配備の問題を描いているのですが、民主主義とは何かを鋭く問いかける作品になっているからです。
 石垣市には、自治基本条例があり、住民投票についても定められていました。そのため、石垣島に自衛隊基地が作られるかもしれない、ということが分かってから、金城龍太郎さん、宮良麻奈美さんらは「石垣市住民投票を求める会」を作り、署名活動を始めました。彼らは決して「基地反対」を掲げたわけではなく、何も言えないまま基地が作られるのは良くない、と考えたからです。署名は有権者の1/3以上を集め、住民投票の条件を満たしたはずでした。しかしながら、石垣市議会は、住民投票条例制定を否決。以来、住民投票は行われていません。金城さんらは、署名をしてくれた人達への責任を感じ、訴訟を起こします。しかしながら、裁判では敗訴が続きます。その判決理由は滑稽極まりないものですが、詳細は省きます。さらに驚くことに、その間に、石垣市議会は自治基本条例から住民投票条項を削除してしまうのでした。意思表示をしたい、といういたってシンプルな思いは、こうして封じられていくのでした。
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 次に本作では、石垣市市長選挙が描かれます。ここでいわゆる保守派だった砥板芳行さんが、現職の市長と袂を分かって、立候補します。彼は、住民投票条例を否決した議員の一人です。ですから、基地建設に反対してきた花谷史郎さん(石垣市議会議員)は、当初、にわかには彼のことを信用出来ませんでした。しかしながら、様々な困難を乗り越え、砥板芳行さんは野党統一候補になるものの、現職市長には勝てませんでした。
 こうして、2023年3月、石垣島に陸上自衛隊駐屯地が開設。この日のことは、本土でも断片的にニュースとして報道されましたが、先に述べたような経緯があったことは、おそらくほとんどの人が知らないでしょう。
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 本作を見て感じるのは、自分が住んでいる地域で何か問題が起きた時、意思表示出来るのか、意思表示をする機会はあるのか、ということでした。ですから、冒頭、本作は民主主義とは何かを問いかける、と書いたのです。沖縄の基地問題に関心がある人だけではなく、学校の社会科の授業などでも見せてほしいと思いました。
 上映後、活発な意見交換がありました。
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 本作は、下記にて購入できます。上映権付なので、ぜひ、上映が広がってほしいと思います。
https://yumo.thebase.in/items/84420095

(報告文:本田孝義)
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2024年03月24日

ウェブショップ新規登録作品のご案内

【VIDEO ACT WebSHOP】に新しい作品が登録されました!
是非、チェックしてみて下さい。


『ニッポン・戦争・私―2023―』
42分/2023年制作

ロシアがウクライナに侵攻し、パレスチナ自治区ガザではイスラエル軍による空爆が続き、日本は軍拡に突き進もうとしています。そんな「現在」だからこそ、もう一度「戦争」について考えてみたいと思います。VIDEO ACT!では、誰もが映像で発信が出来ることを目指して、1999年に「ニッポン・戦争・私」というテーマで3分間の映像を募集し、上映しました。2023年はVIDEO ACT!創立25年という節目の年でもあり、再び「ニッポン・戦争・私」というテーマで3分間の映像を募集しました。

★収録作品
河川敷の来訪者/村上浩康
安倍・「国葬」 献花に向かう人たち/湯本雅典
2022.12.14 Motobu, Okinawa/ニシノマドカ
4月 核燃サイクルの村で/堀切さとみ
43−23/shimizu4310
懸命に反戦歌!/鈴木敏明
Imagine/本田孝義
私には武器がある I HAVE WEAPONS./霞翔太
午前7時のスケッチ/柚木公奈
久保ちゃん/松原明
27年前/土屋豊
在日-反乱する肖像 天皇最後の勅令と恩赦/金成日
死んで来い/義雄

http://www.videoact-shop.com/2024/910

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2024年03月21日

第121回 VIDEO ACT! 上映会 〜『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』完成記念上映会〜 上映作品『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』

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■ 第121回 VIDEO ACT! 上映会 〜『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』完成記念上映会〜
上映作品『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』
(2024年/80分(予定)/監督:湯本雅典)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2024年3月21日(木)18時40分より
2023年3月、沖縄県石垣島では、陸上自衛隊ミサイル基地が開設した。
住民投票を求める石垣市内の有権者による
自衛隊配備の賛否を問う住民投票条例制定請求署名は
有権者の3分の1以上にあたる14,263筆が集まった。
しかし、石垣市は未だに住民投票を実施していない。
住民投票を求める若者たち、農民兼市議会議員、漁師など
基地に対する人々の想いを丹念につむぐ。

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■上映作品
『ミサイル基地がやってきた 島で生きる』(2024年/80分(予定))

■作品解説
「署名した人たちに応えたい。責任をはたしたい」
2023年3月、沖縄県石垣島では、陸上自衛隊ミサイル基地が開設した。
石垣市には、自治基本条例という独自の条例がある。
そこには「有権者の4分の1の署名が集まれば、市長は所定の手続きを経て、
住民投票を実施しなければならない」とあった。
2018年「石垣市住民投票を求める会」は平得大俣(ひらえおおまた)地域への
自衛隊配備の賛否を問う住民投票条例制定請求署名を1か月で集めきった。
その数、14,263筆。
これは、石垣市内の有権者の3分の1以上にあたるが、
石垣市は未だに住民投票を実施していない。
「石垣市住民投票を求める会」は、裁判でたたかい続けている。
署名をしてくれた人たちに応えるために。

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「市議会と市民をつなぐ」
農業を営む花谷史郎さんは、もともとは自衛隊基地建設に反対ではなかった。
しかし、市や防衛省の説明に納得がいかず、基地建設予定地周辺の住民に推され、
市議会議員になった。駐屯地建設は、どんどんすすんでゆく。
彼は、農民の目線で市議会と市民をつなぐ。

「戦前がはじまる」
2023年3月、200台近くの軍用車両が民間の石垣港から自衛隊基地に搬入された。
その後、ミサイルの弾薬も運ばれた。3月16日部隊開設。
ゲートには自動小銃を構えた自衛隊員が警備し、
駐屯地外には「北朝鮮」の弾道ミサイル対策のPAC3が配備された。

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■スタッフ
企画・撮影・編集・監督:湯本雅典
ナレーター:名川伸子
音楽:Yoshitoo!/山里節子/大月ひろ美/山本ちひろ/ハルサーズ

■予告篇


■日時
2024年3月21日(木)
18時15分/開場 18時40分/開始
上映後、監督の湯本雅典さんを迎え、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

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■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

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2024年01月14日

【報告文】第120回ビデオアクト上映会〜複合差別に向き合う女性たち〜

上映作品
『もっと真ん中で』 監督:オ・ソヨン


 2024年最初のビデオアクト上映会が1月11日に開催された。上映会のタイトルは「複合差別に向き合う女性たち」で、上映作品は、オ・ソヨン監督の『もっと真ん中で』だった。上映後には、ソウルのソヨン監督とリモートで繋いでトークを行うことになっていたので、少し動員を心配していたが、どんどん人が集まってきて、約40名の参加となった。

 『もっと真ん中で』は、大阪で生まれ育った李信恵(リ・シネ)さんが、2014年から約4年かけて闘い勝訴した「反ヘイトスピーチ裁判」についての物語だ。フリーライターであるシネさんは、当時激しくなっていたヘイトスピーチに対する批判的な記事を書いたことで、ネット上でネトウヨたちの標的とされ、卑劣な誹謗中傷を受けてしまう。シネさんは、「私のうしろには黙らされて泣いている人がいる」と、国内で初めて、ヘイトスピーチに対して個人で損害賠償を求めて提訴する。在日、女性の複合差別に対して立ち上がったのだ。

 …と言っても、映画は闘いのシーンをメインに置かない。主な舞台は、多くの在日コリアンの人々が暮らす大阪の鶴橋だ。特に印象深かったのは、旨そうなホルモンの店、「茂利屋(もりや)」。シネさんが、ここ茂利屋に通うようになったきっかけは、鶴橋でのヘイトスピーチに対峙していた時にたまたま一緒にいた店主のキム・ヤンヒさんに「あんたしんどいやろ、店に飲みにおいで」と誘われたことだった。以来、茂利屋には数多くのシネさんの支援者が集まるようになる。店主のヤンヒさんも女性なら、映画に描かれる支援者もすべて女性。彼女らを絶妙な距離感で撮るソヨン監督自身も女性だ。シネさんのユーモア溢れる大らかな人柄も相俟って、店内はいつも楽しそうだ。

 しかし、闘いの先頭に立ったシネさんは笑顔の裏で苦しんでいた。裁判のためには具体的なヘイトスピーチのひとつひとつを直視しなければならない。記録ビデオを見なければならない。「良い韓国人も悪い韓国人も、どちらも殺せ」。ここに書くだけでも暗澹たる気持ちになる言葉と向き合わなければならなかったのだ。――勝訴した夜、シネさんは泣く。いつものようにみんなで飲んだ後、子どものように泣きじゃくる。支援者の女性に抱かれながら。

 上映後、司会のビデオアクトスタッフである本田さんは、「シスターフッドの映画だと思った」と言った。私もまったく同感、まさに女性同士の連帯の物語だった。そう言えば、上映会の参加者も女性が多かった。ソウルのソヨン監督とリモートで繋いだ質疑応答も、質問者は全て女性だった。「私は東京で生まれ育った在日朝鮮人だが、大阪には在日コリアンが密に繋がっている素敵な地域があることを、この映画を通じて多くの人に知ってほしい」、「韓国の女性たちは、熱くて、強くて、逞しい。男性は何をやっているのか?」等々、次から次へと質問が続いた。「映画のタイトルの由来は?」との質問に、ソヨン監督は「最初は、『茂利屋での夜』にしようと思ったが、シネさんに猛反対された」と答え、会場はどっと笑いに包まれた。ソヨン監督は、相当、茂利屋が気に入ったらしい。

 新しい年、最初のビデオアクト上映会は、とても有意義な会となった。私にとっても、「日本人・男性・おっさん」として、何と向き合うべきかを考えさせられる機会となり、やってよかったと思いました。
(土屋 豊)
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 21:21| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年01月11日

第120回 VIDEO ACT! 上映会 〜複合差別に向き合う女性たち〜 上映作品『もっと真ん中で』

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■ 第120回 VIDEO ACT! 上映会 〜複合差別に向き合う女性たち〜
上映作品『もっと真ん中で』
(2022年/83分/監督:オ・ソヨン)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2024年1月11日(木)18時30分より

■上映作品
『もっと真ん中で( 더 한 복 판 으 로 The Hanbok on the Court)』(2022年/83分)

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■作品解説
大阪で生まれ育ったフリーライターの李信恵(リ・シネ)さんは、
ヘイトスピーチに対する批判的な記事を書いたことをきっかけに
自身もインターネット上で激しい誹謗中傷を受けてしまう。
「自分のような思いを誰にもして欲しくない」と『反ヘイトスピーチ裁判』を始め、仲間と共に3年余りの裁判を闘い勝訴した。
2014年、オ・ソヨン監督は偶然大阪市役所前でヘイトスピーチに遭遇。
李信恵さんと反ヘイトスピーチ裁判について知り、撮影を開始。
裁判を支援する朝鮮舞踊のカン・フィソン先生や、民族学級で教鞭をとるヤン・チョナジャさんら

在日コリアン女性たちと共に、約3年間併走した。

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■スタッフ&出演
・監督:オ・ソヨン
・出演:リ・シネ、カン・フィソン、ヤン・チョナジャ

■上映歴
2021年 仁川人権映画祭上映
2022年 済州助成映画祭オープニング作品招待上映
2022年 あいち国際女性映画祭コンペティション部門招待上映

■予告編
映画『もっと真ん中で』日本版予告01
https://www.youtube.com/watch?v=-XS-y2lKe10

■日時
2024年1月11日(木)
18時15分/開場 18時30分/開始
上映後、監督のオ・ソヨンさんとオンラインでつなぎ、
トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

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2023年12月01日

ビデオアクト設立25周年記念・オムニバス映像企画『ニッポン・戦争・私2023』上映会 報告文

2023年は、ビデオアクト設立25年目の年。四半世紀もの間、継続してきた記念に、ビデオアクトの名物企画である3分間ビデオのオムニバス企画を行うことにしました。お題は『ニッポン・戦争・私2023』。この企画は過去に1999年、2002年、2003年、2015年と同じお題で4回募集したことがあります。1999年は盗聴法改悪や国旗及び国歌に関する法律が制定。2002年は9.11直後、そしてアフガニスタンへの侵攻。2003年はイラク戦争。2015年は「戦争法案」成立。…そして2023年は、ロシアがウクライナに侵攻し、パレスチナではイスラエル軍による空爆。日本でも軍拡に突き進んでいます。この機会にもう一度、本企画を実施してみようということになり、作品募集を7月より開始しました。

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応募開始当初は作品が集まらず、企画倒れになるのではと心配しました。最終的には、15作品が集まりました。
上映はいつも使っている、東京ボランティア・市民活動センターを離れ、キノ・キュッヘで行いました。
制作者も含め、20名ほどの来場者がありました。

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11月23日の『ニッポン・戦争・私2023』上映会では、『ニッポン・戦争・私1999』も併映しました。この作品は1999年に開催された山形国際ドキュメンタリー映画祭に向けて公募され、集まった作品を無審査で上映したものです。これまでDVDなどのソフト化がなく、上映された機会も1999年以降はほとんどありませんでした。24年前(1999年)の日本社会と2023年現在の映像を並べて観ることは、面白い試みだったと思います。

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まずは『ニッポン・戦争・私1999』(73分/23作品)を上映しました。
上映された作品は、上映順に以下の通りです。

Devolution 99/小林アツシ
LOVE&PIZZA/遠藤大輔
天皇と戦争/井谷早里
what do you want?/池原由起子
EXPRESSION/本間 拓
元軍国少年Aの果てしなき戦い/木村愛二
霧社事件と「日の丸・君が代」/佐々木健
(untitled)/丹羽順子
都市(破壊)計画における死体情報化の可能性/行友太郎
(untitled)/中原憲明
(untitled)/松原 明
ね・が・い/田村 周
最後の光景/本田孝義
徒然なるままに/神保知彦
(untitled)/佐々木有美
NO! を発する村より/玄番隆行
(untitled)/下之坊修子
不敬映画論映像編/平沢 剛
恐怖劇場/畠山宗明
(untitled)/正木俊行
花物語バビロン短縮版『花バビ』/相澤虎之助
日本からの難民/大田垣有美
戦争という名の子猫/野村瑞枝


制作当時は、奇抜でエフェクト効果が施されたと思われる映像でも、数十年後に観ると、どうしてもチープに感じられます。この感覚はミュージックビデオやCMなどを見た時によく起こりますよね。そうではなく、シンプルな表現の方が、古くならずに鑑賞できるのは世の常。これは制作者として心に留めておきたいことです。『untitled(丹羽順子さん)』や『戦争という名の子猫』は、今日の視点で観ても傑作でした。

残念ですが、いまは故人となられた制作者もおられました。
映像に登場された方でも最近亡くなられたPANTAさん(頭脳警察)や宮崎学さんの姿にグッときました。

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休憩をはさんで、『ニッポン・戦争・私2023』(48分/15作品)を上映しました。
上映された作品は、上映順に以下の通りです。

河川敷の来訪者/村上浩康
安倍・「国葬」 献花に向かう人たち/湯本雅典
2022.12.14 Motobu, Okinawa/ニシノマドカ
4月 核燃サイクルの村で/堀切さとみ
43−23/shimizu4310
懸命に反戦歌!/鈴木敏明
Imagine/本田孝義
私には武器がある I HAVE WEAPONS./霞翔太
午前7時のスケッチ/柚木公奈
久保ちゃん/松原明
27年前/土屋豊
在日-反乱する肖像 天皇最後の勅令と恩赦/金成日
花岡悲歌より 朝露館/佐々木健
座間味島/土屋トカチ
死んで来い/義雄


『ニッポン・戦争・私2023』では、今日的テーマであるはずのロシア、ウクライナ等を描いた作品は『河川敷の来訪者』(村上浩康監督)をのぞき、ありませんでした。距離的な問題なのかもしれません。一方、軍拡に進む日本社会や、過去の戦争責任、原発問題、貧困問題などから『ニッポン・戦争・私』が見えてくる作品が多く集まりました。

オムニバス3分ビデオの面白いところは、同じテーマで、個々の作者の視点も全く異なるところにあります。さらに今回は『1999』と『2023』では、制作時期も異なります。2つの作品を続けて観てみると、24年の隔たりはあまり感じられず、重層的に「ニッポン」の姿を浮かび上がらせていました。

とはいえ、2つのオムニバス作品で合計38本も観るとドッと疲れました…。

会場であるキノ・キュッヘは上映施設が完備されたお店。開店31年目の居酒屋さんです。
上映終了後は、レイウアウトを変更し、そのまま懇親会へと突入です。

ビデオアクト主宰の土屋豊さんのによる司会で懇親会はスタート。乾杯のあと、来場された各制作者からのコメントをいただきました。続いて、『ニッポン・戦争・私2023』の観客賞を選定しました。会場内での議論の結果、一人何票でも「良かった」と思えた作品に挙手をし、数が多かった作品に観客賞を贈るルールを決めました。

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観客賞は村上浩康さんの『河川敷の来訪者』に決定。
副賞として『ニッポン・戦争・私1999』のDVD(非売品)が贈呈
されました。

今回上映した『ニッポン・戦争・私2023』の内で、DVD収録を許可している作品をまとめて、DVDとして頒布します。また、配信を許可している作品は配信も行う予定です。お楽しみに!

なお『ニッポン・戦争・私1999』のDVDは、販売の予定はありません。

文責:土屋トカチ

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↑(写真:左)観客賞・副賞のDVD『ニッポン・戦争・私1999』。



<参考>
『ニッポン・戦争・私』シリーズ

DVD『ニッポン・戦争・私』シリーズ

<参考/告知記事>
時代と戦争、映像で考える オムニバス作品上映 国立で23日/東京(毎日新聞)
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 17:58| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月23日

オムニバス映像『ニッポン・戦争・私 2023』上映会

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■ オムニバス映像『ニッポン・戦争・私 2023』上映会
上映作品『ニッポン・戦争・私 2023』(48分/2023年)
併映『ニッポン・戦争・私 1999』(73分/1999年)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2023年11月23日(木・祝)16時より

■上映作品
『ニッポン・戦争・私 2023』(48分/2023年)

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■作品解説
ロシアがウクライナに侵攻し、パレスチナでは空爆が続き、
日本では軍拡に突き進もうとしています。
そんな「現在」だからこそ、もう一度「戦争」について考えてみたいと思います。
VIDEO ACT!では、誰もが映像で発信が出来ることを目指して、
1999年に「ニッポン・戦争・私」というテーマで3分間の映像を募集し、上映しました。
本年2023年はVIDEO ACT!創立25年という節目の年でもあり、
再び「ニッポン・戦争・私」というテーマで3分間の映像を募集しました。
応募された作品を無審査で全作品上映いたします。

25周年記念に、第1回目のオムニバス映像企画
『ニッポン・戦争・私 1999』(73分/1999年)も併映します。
過去に一度もソフト化されていない、貴重な上映となります。

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■『ニッポン・戦争・私 2023』作品出品者(敬称略・順不同)
霞翔太/金成日/鈴木敏明/佐々木健
土屋トカチ/土屋豊/ニシノマドカ/堀切さとみ
本田孝義/松原明/村上浩康/柚木公奈
湯本雅典/義雄/shimizu4310

■日時
2023年11月23日(木・祝)
<タイムスケジュール>
●15:30 開場
●16:00 『ニッポン・戦争・私 1999』(73分)上映開始
 (休憩15分)
●17:30 『ニッポン・戦争・私 2023』(48分)上映開始
 (懇親会準備30分)
●18:45頃 懇親会開始
●21:00 終了

■上映会場
キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)
〒186-0005 東京都国立市 西2丁目11−32  電話 042-577-5971
国立駅南口出る/西友と神戸屋の間の富士見通りを直進/徒歩15分

■参加費
500円(作品出品者・介助者は無料)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
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2023年09月30日

締切日延期10/31まで。ビデオアクト オムニバス映像『ニッポン・戦争・私 2023』募集開始

ロシアがウクライナに侵攻し、日本では軍拡に突き進もうとしています。
そんな時代だからこそ、もう一度、「戦争」について考えてみたいと思います。
VIDEO ACT!では、誰もが映像で発信が出来ることを目指して、
1999年に「ニッポン・戦争・私」というテーマで3分間の映像を募集し、上映しました。
本年2023年はVIDEO ACT!創立25年という節目の年でもあるので、
再び「ニッポン・戦争・私」というテーマで3分間の映像を募集します。
応募された作品は無審査で上映いたします。

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募集要項
●テーマは「ニッポン・戦争・私」について。
●時間は3分以内。(時間をオーバーしている作品は、頭から3分でカットする場合があります。)
●制作者の国籍、職業などは問いません。
●制作は個人でもグループでもかまいません。
●1個人(または1グループ)1作品でお願いします。
●応募は無料です。
●作品を応募していただいた方には無料で上映会にご招待します。また、応募作を収録した頒布用DVDを進呈いたします。
●募集する映像のフォーマットは、mov、mp4、avi、wmvとさせていただきます。
●映像はギガファイル便などのファイル転送サービスでお送りください。また、アップロードアドレスを必ず、下記応募先メールアドレスまでご連絡ください。ファイル転送サービスが使えない方はご相談ください。
●場面写真(静止画)1点をご提供ください。
●既存の映像、音楽を使用する場合は、制作者の責任で著作権の処理をお願いいたします。また、肖像権等につきましても、制作者の責任でお願いいたします。
●応募作品は、YouTubeでの配信、DVD頒布も予定しています。DVD頒布は実費で行いますので制作者への金銭的還元はできません。
また、上映会での上映のために作品を出品するが、他での公開はしないなどの選択もできます。
●上映会は11月23日(木・祝)に、キノ・キュッヘ(東京都国立市)で行います。

締め切り 
2023年9月30日(土) 10月31日(火)必着

応募・問い合わせ先

E-mail jyouei@videoact.jp  TEL 03-6451-0098 
URL http://videoact.jp/
VIDEO ACT!「ニッポン・戦争・私」担当

以下の項目をご記入の上、メールにてお送りください。
また、場面写真(静止画)1点を添付ファイルにてお送りください。

・アップロード先のアドレス
・作品名
・制作者名
・郵便番号
・住所
・Tel.
・E-Mail
・画面の縦横比(16対9/4対3/その他)
・YouTubeでの公開(どちらかをお選びください):公開可/公開不可
・頒布用DVDへの収録(どちらかをお選びください):収録可/収録不可
・作品コメント(100字程度)上映時・ネット公開等で紹介します。

以上です。

チラシPDF ニッポン・戦争・私2023募集チラシ.pdf
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2023年09月26日

【報告文】第119回 VIDEO ACT! 上映会 〜半自給自足、半映画作りの日々〜

上映作品:『めんどくさいことを手放さない暮らし』(監督:下之坊修子)

 去る9月21日に、第119回 VIDEO ACT! 上映会を開催しました。参加者は20名ほどでした。上映作品『めんどくさいことを手放さない暮らし』の監督・下之坊修子さんとは、長年、私たちVIDEO ACT!と繋がりがあり、これまでも何作も上映させて戴いている。本作は、8年前(製作時は7年前)に下之坊さんが大阪府河内長野市滝畑に移住してからの記録だ。
 滝畑は交通の便もあまりよくない、大阪南部の山村だ。下之坊さんは近くで生まれ育ったので、故郷でもある。縁があって、ここの古い平屋を買ったのだ。しばらく人が住んでいなかったこともあって、家の改修を始める。その改修も、誰かにお任せではなく、様々な人が駆けつけてきて、楽しそうに改修している。下之坊さんの人柄もあるのだろう。同時に、山間部での一人暮らしは、簡単ではないという現実を忠告してくれる方もいる。
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 この一軒家で、下之坊さんは、様々なプロジェクトや講座を始める。野菜作り、映画史講座、上映会、ミニコンサート、お金を語る会、女たちの食事会、エンディング講座、女たちの夏休み、などなど。どの催しも楽しそうだ。こうした催しは、困ったときに「助けて」と言える人間関係を作っていくことが根底にある。タイトルにある「めんどくさいこと」とは、家を改修したり、野菜を作ったりといった、自分に必要なことは出来るだけ自分でする、という実践のことだと思いますが、私は下之坊さんの活動を見ながら、人間関係のことでもあるな、と思いました。人と関わっていくことはめんどくさい。でも、生きていくためには人との関りも大切だ。だから、手放さない、と。私は下之坊さんのようには出来ないけれど、いろんな人にとって多くのヒントがあると思います。
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 上映後の滝畑からのzoomトークで下之坊さんも言っていましたが、当初は、市内の同級生達やこれまで関わってきた方たちが集まってくることが多かったが、徐々に地域の方との関係も深まり、地域の行事に参加する様子も描かれています。
 トークでは司会者から、滝畑に移住して後悔はないか、という率直な質問がありましたが、下之坊さんがきっぱりと「全然、後悔はない」と言っていたのが印象的でした。また、自分自身が変化しただけではなく、周りも変化しているとも。参加者からは、医療のこと、福祉のことなど具体的な質問もありました。「いなか暮らしは面白い」という、下之坊さんの言葉に表れているように、参加者も刺激を受けた、そんな上映会だったと思います。
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(本田孝義)

『めんどくさいことを手放さない暮らし』上映情報
http://terere.jugem.jp/?cid=46
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