2016年04月13日

『ニッポン・戦争・私 2015』完成上映会 報告文

2015年11月10日、『ニッポン・戦争・私 2015』の上映会が行われた。

ビデオアクトでは、3分間の動画を募集して応募された全作品を1本につなげて上映するというオムニバス映像企画を、1999年以来数回にわたり行ってきた。

募集された作品は、誰がつくったどんな内容の作品であっても無審査で上映される。だから、観る人にとっては、面白いと思う作品も、退屈だと感じる作品も、考えさせられる作品も、意味不明だと感じる作品も、共感する作品も、稚拙だと捉えられる作品も、全部見せられる事になる。

3分間の作品を一挙に上映するが、次に何が出てくるかはわからない「闇鍋」的な面白さがある。「こんなのは観てられない」と思った作品も3分間ガマンすれば終わって、まったく別の次の作品になる。多彩な視点でつくられた作品を一挙に上映する事で、そこから見えてくるものもある。上映後に感想を聞くと、やはり人によってそれぞれの作品に対する受け止め方は違っている。そんな楽しみ方ができる企画だ。

今回、2年ぶりに行う事にしたのは、安倍内閣による安保関連法案が提出され、スタッフの間にも危機感があったからだ。結果的に多くの人が反対の声を挙げたにもかかわらず、採決とは呼べないような強引な手法で、安保法案は成立した。

応募されて集まった作品は、やはり安保法案に反対する人々の動きを撮影したものも多かった。いま、振り返って観る意義もあるし、無かったことにしてはいけない出来事だろう。

安保法案に関連した作品以外では、劇映画を志している人たちの作品も集まった。社会運動・市民運動に関心があったり参加している人たちだけではなく、こうした幅広い層の人たちに参加してもらえるのも「映像作品の募集」という企画ならではだと思う。

また、自分の肉親の戦争体験などを取材した作品も、いつも以上に多かった。戦争体験を持っている人たちが高齢化し「いま、記録として残しておかねば」と思っている人が少なくないのだろう。

上映後は「観客賞」も決まった。選ばれたのは、青野恵美子さんの『さいごの言葉』という作品だった。社会運動に関心がある人や、ドキュメンタリー系の映像をつくっている人たちにとっては、身につまされる作品だった。

NHKも取材に来ていて番組で紹介された。テレビ局の現場にも、「戦争」や「安保」といった問題をなんらの切り口で紹介したいという想いを持っている人がいるのだと思う。

『ニッポン・戦争・私 2015』に応募された作品群は、DVDとしても頒布されている。上映権付き1000円という価格なので、自由に上映会などを行う事ができる。映像という敷居の低い切り口の接点で、観た人たちどうしで感想を述べ合うなどの使い方もできると思う。
(報告文:小林アツシ)

『ニッポン・戦争・私 2015』DVD.jpg
●DVDの案内はこちら。
http://www.videoact-shop.com/2016/723

●これまでの3分間動画のDVDはこちら。
http://www.videoact-shop.com/?search-class=DB_CustomSearch_Widget-db_customsearch_widget&widget_number=preset-2&cs--0=%E3%83%93%E3%83%87%E3%82%AA%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%88&search=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
 

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2016年04月11日

第78回 VIDEO ACT! 上映会〜新田進特集2「沖縄・基地案内」 報告文

3月29日、「新田進特集2『沖縄・基地案内』」と名付けた上映会を行った。昨年の2015年8月に開催した新田さんの特集につづく第2回目。今回は、彼の沖縄取材の集大成的作品といわれる『沖縄・基地案内−未来をみつめ闘う島 』を上映した。参加者は約30名だった。

本作品の監督である新田進さんは、活動家であり、映像作家だった。新田さんは、昨年2014年11月11日、日比谷公園で焼身自死された。公園のベンチには、安倍内閣による集団的自衛権行使容認「7.1」閣議決定と、これらと結びついた沖縄県辺野古と高江の基地建設に対する抗議文が張り付けてあったという。上映会のこの日は、奇しくも安保法施行の日だった。この日の国会前デモには3万7000人(主催者発表)が集まったそうだ。

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『沖縄・基地案内−未来をみつめ闘う島 』は1999年の作品だ。沖縄戦米軍上陸時のアーカイブ映像からはじまり、1995年秋の米兵による少女暴行事件に端を発し、8万5000人が集まり開催された「10.21県民総決起大会」。そして、1999年6月の「米軍用地特別措置法」再改悪へ至る約3年半が記録されている。今となっては貴重な記録である、沖縄県収用委員会公開討論審理での市民の発言や、立ち上がった沖縄の女性たちの「最初は子どもを(デモに)つれて行くのは怖いなと思ったけれど、子どもにも現実を見せることができる。自分にできるはそれしか思いつかなかった」など言葉が胸をうった。また、東富士における自衛隊と米軍の共同実弾射撃訓練の報道規制を伝えるシーンは、2016年現在のニュース映像を見ている気分になった。

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普段、公務員として都内で働いていた新田さん。普段仕事をしながらこれだけの沖縄取材を実行し、映像作品として残していくことは、さぞ大変だったろうなと思う。現在のように、誰もがインターネットで情報を得られる時代じゃない。沖縄で起こっていることを、映像で記録し伝えておく。その熱がじんわりと伝わった。

ところで、今回の上映が決まったのは偶然だった。新田進さんの映像作品を管理している小川町シネクラブから、本作品DVDコピーの依頼を私が受けたのがきっかけだった。コピーを終え、確認のためプレビューしていると、映像の後半部へ進行するにつれて、思わず見入ってしまったのだ。まるで監督の新田さんに「上映してくれ」と頼まれた気がしてきて、慌てて小川町シネクラブへ上映の問合せをした次第だ。上映後、参加できなかった方からも「再度上映を」という問合せをいただいた。上映については小川町シネクラブへお問合せください。

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以下は、ネタバレ注意です。

作品のラストは、集会の舞台発言だ。その言葉は、まるで新田さんの「遺言」のように思えてならないので、
ここに記しておきたい。一坪反戦地主会代表世話人 金城睦弁護士(2014年10月9日ご逝去)の言葉だ。

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「日本という国が、自らの軍隊を持って戦争に参加する。戦争そのものを行うという、大変な曲がり角に到着しています。そのための法律が、こともあろうに国民代表の衆議院ですでに可決され、同じく良識の府といわれる参議院でも間もなく可決されようとしているという情報が、先ほど伝えられました。考えても、考えられないほどの事態ではないでしょうか。そのようなことを日本国民は唯々諾々と許すのでしょうか」

「そういうことをする国会議員は、我々日本国民の代表とは認めたくない。しかし現在、残念ながら我々の力が弱い。弱くても我々は、ずっとやるべきことをやってきた。戦後50年余り、様々な戦争へのたくらみが企てられる中で、世界第2位と言えるほどの大軍隊ができあがっていますけれども、まだ戦争はしていない。これからしようとしているけれども」

「たとえそのための法律ができても、法律という道具があっても、自衛隊という軍隊があっても、国民は、戦争そのものは絶対に許さないという全力を尽くした闘いをするならば、この法律も形骸化することができる。
軍隊を出動させないことが、できるでありましょう。その時々のやるべきことは、とことんやり尽くす。今、生きている人間として」

報告文 土屋トカチ
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2016年04月07日

<転載情報> 「Yes Peace! 2016 平和の種をまこう!」

<以下、転載します>

「Yes Peace! 2016 平和の種をまこう!」のご案内

6人の日本人写真家が撮影した、原爆、核実験、原発事故、劣化ウラン弾、
ウラン鉱山などによる、ヒバクシャや核汚染の現場。世界ヒバクシャ展は、
核のない平和な世界を願うヒバクシャの思いを伝えています。
私たちはこの世界ヒバクシャ展を2020年までに世界100ヵ国で開催すると
いう目標を掲げています。

そして、緊張が高まる北朝鮮。制裁強化だけが答でしょうか。朝鮮半島には
広島、長崎で被爆し、戦後帰国した韓国・朝鮮人が今も数多く暮らしています。

今月22日から開催される「Yes Peace! 2016 平和の種をまこう!」では、

世界ヒバクシャ展の写真展とともに、北朝鮮を長年取材してきた世界ヒバ
クシャ展の写真家の一人、伊藤孝司さんの映画とトーク、朝鮮舞踊や朝鮮
学校の生徒さんの合唱などで、朝鮮半島のことをちゃんと知ってもらう
イベント「Yes Peace! のCoCoRo♡」も開催します。

世界ヒバクシャ展を世界に届けるための「世界ヒバクシャ展を応援する会
発足記念パーティー」にもぜひご参加ください。会費は、世界ヒバクシャ展
の活動に充てさせていただきます。

ご来場をお待ちしています。お知り合いの皆さまにもぜひご紹介ください。

           NPO法人世界ヒバクシャ展
           森下美歩 安在尚人

◆Yes Peace! 2016 平和の種をまこう!
 世界ヒバクシャ展&Yes Peace! のCoCoRo♡

 ※WEBでも同じ内容をご覧になれます。
  チラシもダウンロードしていただけます。
  http://bit.ly/1ohYHNz

 会場 早稲田奉仕園
      東京都新宿区西早稲田2-3-1

      地図 http://www.hoshien.or.jp/map/index.html

◎世界ヒバクシャ展(写真展)
 4月22日(金)〜5月1日(日)
 12:00〜19:00(日曜・祝日は18:00まで)
 早稲田奉仕園 早稲田スコットホールギャラリー
 入場無料
 伊藤孝司/桐生広人/豊ア博光/本橋成一/森下一徹/森住卓
後援 新宿区

◎「世界ヒバクシャ展を世界へ」
 世界ヒバクシャ展を応援する会 発足記念パーティー
 4月22日(金)18:30〜20:30
 早稲田奉仕園リバティホール
 会費 5000円(軽食付き、事前申し込み)
 ※世界ヒバクシャ展を創始した写真家、森下一徹らのトーク、
  「2020年までに世界100ヵ国で写真展を」という目標に向かっての
  今後の活動のご紹介などを予定しています。
お申込みはこちらから

    https://ssl.kokucheese.com/event/entry/377937/

◎Yes Peace! のCoCoRo♡
 29日(祝・金)13:00〜17:30
 早稲田奉仕園スコットホール
 プログラム
  映画「ヒロシマ・ピョンヤン 棄てられた被爆者」 監督・伊藤孝司
    http://www.jca.apc.org/~earth/iinkai.html
  トーク「伊藤孝司が見た戦後71年目の北朝鮮」
    北朝鮮を長年取材してきた伊藤孝司氏が、マスメディアが伝えない
    朝鮮半島の今を語ります。
  交流タイム 東京朝鮮中高級学校合唱部 東京外語大朝鮮舞踊部 他
 参加費 予約 1500円 当日 2000円
お申込みはこちらから

     https://ssl.kokucheese.com/event/entry/377944/

主催 NPO法人世界ヒバクシャ展

協力 早稲田奉仕園

お問合せ先 NPO法人世界ヒバクシャ展
      080-3558-3369
      hibakushaten@gmail.com



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