2020年06月19日

[報告文]第100回 VIDEO ACT! 上映会 〜『沖縄と本土 一緒に闘う』完成上映会〜 

記念すべき100回目の上映会は、波瀾に見舞われた上映会となった。
当初、4月23日に上映会を予定していたのだが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受け、会場の夜間貸し出しが停止され、やむなく上映会を中止した。緊急事態宣言がどうなるか分からない中、上映作品『沖縄と本土 一緒に闘う』は変えず、6月18日に再度、上映会を開くことにした。なんとか緊急事態宣言は解除され、会場も使えることになったのだが、定員は30名まで、マスク着用、消毒の徹底など、感染予防に努めることを会場から求められることになった。どのくらい来場者があるか分からなかったので、100回目の上映会にして、初めて事前予約制という形にさせていただいた。そのため、見に来れなかった方々がおられたら、申し訳ありません。
感染予防に気を配りながら、手探りで上映準備を済ませると、いつもより早く来場者が集まった。参加される方々も、気を使っていたのかもしれない。予約していない方も若干いたのだが、上映中、スタッフ数名が外に出ることで、なんとか定員内に収めることが出来た。

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『沖縄と本土 一緒に闘う』(監督・企画・撮影・編集:湯本雅典)は、タイトルが示すように、沖縄の米軍基地問題だけを描いた作品ではない。
2017年12月7日、沖縄県宜野湾市の緑ヶ丘保育園の屋根の上に、米軍ヘリの部品と思われるものが落下した。保護者の方々は、東京で防衛省相手に悲痛な思いで原因究明や再発防止を求めるが、防衛省は暖簾に腕押し。普天間第二小学校の校庭に米軍ヘリの窓枠が落下するという事故も起きる。
辺野古新基地建設に反対を掲げて玉城デニーさんが沖縄県知事に選ばれるも、名護市辺野古では、2018年12月土砂の埋めたて工事が始まる。そうした中、「辺野古」県民投票運動が始まる。
問題は米軍ばかりではない。本土ではほとんど報道されていないが、現在、南西諸島では自衛隊の基地建設が急速に進んでいる。監督の湯本さんは、宮古島、奄美大島、石垣島を巡り、自衛隊の基地建設に揺れる住民たちの戸惑いを丁寧に取材している。
秋田県では、イージスアショアの配備問題が急浮上した。2019年に参議院選挙の秋田選挙区では、イージスアショアの配備問題が争点となり、反対を表明していた候補が当選する。

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こうした事例を映像で見ながら、日本で軍事基地の拡張・強化が急激に進んでいることを知ることになる。しかし、湯本さんが副題に「一緒に闘う」と付けているように、今、私たちに突き付けられているのは、この現状を受け入れるのか、抗うのかということだろう。

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湯本さんが本作を春先に完成させてから、つい最近、状況が一変する出来事が起こった。イージスアショアの技術的不備が明らかになり、配備計画を「停止」するということが起きたのだ。湯本さんは上映後のトークで、それなら辺野古新基地建設も止めなければおかしい、と語っていた。湯本さんは石垣島に絞って、取材を続けるそうで、上映2日後には再び石垣島に行くとのことだった。湯本さんが石垣島を撮り続けたいと思うのは、自衛隊の基地建設反対ありきではなく、普通の生活や人間関係の延長から、基地の在り方に疑問を持っている若い人たちがいるからだという。またいつか、湯本さんが製作した作品を上映できることを願っています。
(報告文:本田孝義)

※『沖縄と本土 一緒に闘う』は、DVDも販売されております。
DVD『沖縄と本土 一緒に闘う』
https://yumo.thebase.in/items/28091626
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2020年06月18日

第100回 VIDEO ACT! 上映会 〜『沖縄と本土 一緒に闘う』完成上映会〜

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■ 第100回 VIDEO ACT! 上映会 〜『沖縄と本土 一緒に闘う』完成上映会〜
上映作品『沖縄と本土 一緒に闘う』
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2020年6月18日(木)19時より 

今回は、新型コロナウイルス感染拡大予防のため、
当上映会は参加人数を事前確認する目的で【予約制】としました。

6月11日(木)正午現在、予約数が上限に達しましたので
予約を締切らせていただきます。
なお、当日券の発行はございません。予めご了承ください。


『沖縄と本土 一緒に闘う』は、DVDも販売されております。
DVD『沖縄と本土 一緒に闘う』
https://yumo.thebase.in/items/28091626


沖縄も本土も、根っこは同じである。闘う相手も、方向も。

本作は、2018年から19年にかけて沖縄と本土で同時に進行する
日本の軍備拡張の実態と現地で立ち向かう
人々の生きざまを記録したドキュメンタリー映画。
その完成上映会を行う。

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■上映作品
『沖縄と本土 一緒に闘う』(2020年/60分)
監督・企画・撮影・編集:湯本雅典
ナレーター:名川伸子
挿入曲:ハルサーズ「僕らのまち」「ヌンディドゥナン」
エンディングテーマ:多田弘一 KANNAGARA PROJECT「僕の歌」
装丁:橋本真紀子

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石垣島 (2).jpg

■解説
●軍備拡張を続ける日本政府
2017年12月7日、沖縄県宜野湾市の緑ヶ丘保育園の屋根の上に、
米軍ヘリの部品と思われるものが落下した。その数日後には、
近くの普天間第二小学校の校庭に米軍ヘリの窓枠が落下した。

一方名護市辺野古では、2018年12月土砂の埋めたて工事が始まった。
同じ年の9月には辺野古新基地建設に反対を表明している玉城デニーさんが、
沖縄県知事に選ばれた矢先のできごとである。

●沖縄では、声をあげ続ける
沖縄県民の多くは、米軍基地の拡張を望んでいない。
そのことは、各所で証明されてきているにもかかわらず、その声は一方的に無視され続けてきた。
であれば、これからどうやって住民は生きて行けばいいのか。
その難問に答えを出すかのように動き始めたのが、「辺野古」県民投票運動である。

南西諸島で急速に進められている、自衛隊の基地建設。2019年3月には沖縄県宮古島、
鹿児島県奄美大島で同時に陸上自衛隊ミサイル基地が開所した。そして基地のない石垣島でも
ミサイル基地建設が始まった。工事開始時期は、カンムリワシの営巣時期に重なった。
それでも防衛省は工事に踏み切った。
その過程で、石垣島でも平得大俣への自衛隊ミサイル基地建設の是非を問う住民投票運動が始まっていた。

●軍事面で沖縄化する本土
米どころ秋田で、沖縄と同じことが始まろうとしていた。
2017年12月、政府はレーダーとミサイル発射装置を兼ね備えた迎撃ミサイルシステム、
イージスアショアの導入を閣議決定した。しかし、その後の国政選挙に県民の反対の声が反映した。

■予告編


■日時
2020年6月18日(木)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の湯本雅典さんを交えたトーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料)

■予約方法
6月11日(木)正午に上限に達したため、締切ました。

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 ローポジション気付)

緑ヶ丘保育園 (2).jpg
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 23:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする