2013年02月19日

第63回 VIDEO ACT! 上映会 〜素晴らしき3分ビデオの世界〜 報告文


去る1月29日、「素晴らしき3分ビデオの世界」と題して第63回の上映会が行われた。VIDEO
ACT!ではテーマを決めて上映をすることが多いのだが、今回はテーマではなく3分ビデオ
とはどんなものかを見せる上映会を行った。VIDEO ACT!でも1999年に『ニッポン・戦争・
私』というテーマで3分ビデオを公募したことから始まり、今までに何度か3分ビデオの
公募、上映を行ってきた。今回はいくつかの場で上映されてきた3分ビデオを集めてみた。
3分ビデオの良さは、長い映像作品を作るのは大変でも3分なら誰でも出来るだろう、との
発想で映像制作の敷居を下げる意味合いもある。
この日の上映会には製作者3名を始め、約25名が参加。まずは上映順番をくじで決めると
いうお祭り気分でスタート。最初に上映されたのは壱花花さんの作品4本。風刺漫画にセ
リフや音がつき場内の爆笑を誘う。最後の『ゆく年くる年』ではさらに凝った作りになっ
ていて多くの方が感心していた。
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次に上映されたのは正木俊行(亜北斎)さんの4作品。作者の淀川長治のそっくりなモノマネ
が原発の欺瞞を語る『絶対安全』が笑いを誘えば、一転して実験的な2作品には戸惑いのため息も。
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次にVIDEO ACT!スタッフ土屋トカチさんがセレクトした4作品を上映。川崎市アートセンターで3分ビデオ講座を受講した小泉綾子さんの『餃子』はただ単に家庭での餃子作りを撮ったものだが、そこには意外と家庭での育て方が浮かんだり。はたまたVIDEO ACT!の名作とも言われる土屋豊さんの『もしも、私が、天皇だったら』にはいつも場内にどよめきが起きる。
次に上映されたのは木下昌明さんの私小説風4作品。娘、息子の記録、作者の履歴書、一人住まいになった自分。4本見ると家族の変遷が見えてくる。
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最後は元教師である湯本雅典さんの4作品。2本目の『学校を辞めます』は後に長いバージョンも作られた名作。
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上映された3分ビデオは計20本。駆け足で紹介したので全部は紹介しきれないが、印象的
だったのは、今回上映した3分ビデオは、上映された場所も年も違っているのだが、ある
作者の作品を並べてみると、明確に作者の個性が浮かび上がってくることだった。これは
今までにない発見だった。また、会場からは「これなら私にも出来るかも」という声がい
くつも上がっていた。そういう方は、ぜひ、VIDEO ACT!の3分ビデオにもぜひご応募を。
今年は憲法をテーマに3分ビデオを公募します。集まった作品は全て上映します。題して
『幕の内憲法』。募集案内はしばしお待ちください。

報告文:本田孝義
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 16:42| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする