2019年09月24日

第97回 VIDEO ACT! 上映会 〜地域と猫と人間と〜

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■ 第97回 VIDEO ACT! 上映会 〜地域と猫と人間と〜
上映作品『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』
2018年/77分/企画・出演:黒澤泰 監督・編集:飯田基晴
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年9月24日(火)19時より

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「猫と共存できる地域は、人にも優しい。」

地域猫活動とは…
飼い主のいない猫(ノラ猫)によるトラブルを改善するために、
地域住民が主体となって行う環境衛生活動です。
地域で話し合って決めたルールに基づき、行政やボランティアと協働し、
飼い主のいない猫に不妊去勢手術を実施し、エサの管理やフンの清掃など
適切な飼育により、人と猫が共存する地域を目指します。

■上映作品
上映作品『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』
2018年/77分/HD
企画・出演:黒澤泰/監督・編集:飯田基晴

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■解説
本作は3部構成です。

第1部 特別講義(20分)「黒澤泰による地域猫活動のすすめ」
地域猫活動の生みの親・黒澤泰氏は、横浜の保健所に勤務し、
数々の猫トラブルに対応してきました。その豊富な経験をもとに、
地域猫活動とは何か、黒澤氏がわかりやすく説明します。

第2部 ドキュメンタリー映画(34分)「地域と猫と人間と」
地域猫活動に取り組む4ヵ所の地域を映画監督・飯田基晴(「犬と猫と人間と」)が
見つめたドキュメンタリー映画です。
実際、どんな風に地域猫活動が行われているの? そんな疑問に答えます。

第3部 対談(23分)「黒澤泰が選ぶ! 地域猫のよくある失敗・ベストテン」
飯田基晴を聴き手に、黒澤泰氏が活動で陥りがちな失敗例を紹介します。
地域猫活動を成功に導くための秘訣もお伝えします。

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■上映作品
上映作品『黒澤泰&飯田基晴の地域猫活動のすすめ』
2018年/77分/HD
企画・出演:黒澤泰/監督・編集:飯田基晴

作品ページ
https://www.lowposi.com/neko/

■日時
2019年9月24日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の飯田基晴さんを交えたトーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 ローポジション気付)

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2019年07月22日

第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜 報告文

第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜 
報告文:本田孝義

去る7月16日に第96回 VIDEO ACT! 上映会を開催し、『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』(2019年(増補版)/55分/制作 松原 明・佐々木有美)を上映しました。参加者は25名でした。
本作の冒頭、見慣れた地下鉄売店の光景に、「伊勢佐木町ブルース」の替え歌がかぶさって聞こえてきます。正直言うと上手い歌ではありませんが、替え歌が本作では重要なアクセントになっていることに、見ながら気づきました。非正規労働の待遇改善に立ち上がった4人の女性たちは、集会など様々な場で、自らの境遇を反映した替え歌を歌っています。とかく重くなりがちな労働問題を描いた本作に、からっとした明るさがあるのは、こうした替え歌も寄与していると思います。

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東京メトロの売店で働く人の中には、正社員・非正規A・非正規Bという違いがあるのだそうだ。この中で最も待遇が悪い非正規Bの女性たち4人が組合を作って、待遇改善を求めて労働組合を作り立ち上がります。団体交渉や裁判所で最初、彼女たちはビクビクしながら活動をしていましたが、支援者にも支えられて徐々に彼女たちに自信が満ちてくるのが、表情の変化からよく分かります。そうした中、雇用延長を勝ち取る成果も生まれます。
しかしながら、同じ仕事をしながら待遇に差があることの是正を求めた裁判では、東京地裁は「正社員には転勤などがある」という意味不明な理由によって、待遇に差があることを認める理不尽な判決を下します。彼女たちは、現在も裁判を闘っています。
こうした闘いを撮影している過程で、東京メトロの売店は全てローソンになる、ということが起こります。言わば全ての従業員を非正規雇用にするようなものです。

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今や労働者の4割が非正規雇用と言われます。しかし、様々な悪条件を唯々諾々受け入れている人がほとんどだと思います。上映後、本作に出演していた方々は、組合の仲間がいたから闘うことが出来た、と言っていました。あまり知られていないのですが、2人以上いれば、労働組合を作ることが出来ます。労働組合の団体交渉には会社も応じなければいけないなど、労働組合を作ることで出来ることも多くあります。今、非正規労働でこき使われている人たちに、ぜひ、見て欲しい作品だと思いました。

『メトロレディブルース』
https://metrolady.jimdo.com/

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2019年07月16日

第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜

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■ 第96回 VIDEO ACT! 上映会 〜非正規社員のたたかい〜
上映作品『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』
2019年(増補版)/55分/制作 松原 明・佐々木有美
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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『非正規に尊厳を!』写真A.jpg

■2019年7月16日(火)19時より

「これは、カースト制度。負けるわけにはいかない」

現在、日本の働き手の4割は非正規で、2千万人をこえた。
安倍首相は「同一労働同一賃金」「非正規という言葉をなくす」
「女性が活躍できる社会」と言葉だけを並べるが、現場の実態はまったく違う。
「不当判決」に負けず、歌をつくって元気にたたかう
メトロレディーたちの怒りと感動のドキュメンタリー。

■上映作品
上映作品『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』
2019年(増補版)/HD/55分/制作 ビデオプレス/取材 松原 明・佐々木有美

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■解説
東京メトロ売店には正社員と非正規の契約社員が一緒に働いている。
仕事はまったく同じ、しかし非正規の賃金は正社員の約半分だ。
何年勤めても退職金はゼロ。勤続10年で1000万円の格差が生まれる。
1年契約更新で雇い止めの不安もあった。
そんな中ユニオンをつくって立ち上がったシニアの女性売店員たち。
この映画は、初めてのストライキから、会社との交渉、そして「労働契約法」に基づく
裁判提訴、東京地裁・高裁判決とつづく「メトロレディーたち」の
2013年から2019年にわたる6年のたたかいのドキュメント。

■上映作品
上映作品『非正規に尊厳を!−メトロレディーブルース総集編』
2019年(増補版)/HD/55分/
制作:ビデオプレス
取材:松原 明・佐々木有美

作品ページ
https://metrolady.jimdo.com/

●メトロ07.jpg

■日時
2019年7月16日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、制作の松原明さん、佐々木有美さん、
出演者を交えたトーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

●メトロ04.jpg
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2019年06月05日

【報告文】第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜

5月28日(火)、ビデオアクト上映会にて『VJU REPORT 8恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』(監督:遠藤大輔)を上映した。参加者は約20名だった。本作は遠藤監督の前作『終の住処を奪われて 福島原発東京訴訟』(ビデオアクトでは2年前の2017年6月8日に上映) の主人公、鴨下祐也さんの企画でスタートした。鴨下さんは、「3.11」の事故で福島県から家族全員で自主避難している。

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茨城県東海村にある、東海第二発電所(いわゆる東海第二原電)は、稼働から今年で41年目の原発で、欠陥が多く老朽化しているという。民家に隣接し、半径30キロ圏内に96万人が暮らす中に建つ原発。どう考えても危険だ。しかも、「3.11」の際に、全電源を喪失し停止し、以来一度も稼働していないのだという。

東海第二原電を運営する日本原子力発電は、原子力規制庁へ再稼働認可を求めていた。昨年2018年11月に承認され、2038年までの運転延長が認められた。この事実は、あまりにも伝わっていない。筆者も詳しく知らなかったので、映像を観ていてとても恐ろしくなった。

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この作品で一番驚いたのは、東海第二原電のすぐそば(当然ながら敷地外)で取材中、遠藤監督と鴨下さんが威嚇されるシーンだ。遠隔カメラがくるくると動き、周辺にはブザーが鳴り響く。「こちら日本原電です。近づかないでください」とアナウンスが流れる中、警備員と思われる人物が、警察官を引き連れて話しかけてくる。

「法の範囲内で取材をしています。何か問題でも?ここは軍事施設ではないでしょう」と遠藤監督が問うと、「そのようなものです」とバツが悪そうな笑みを浮かべ、警備員は答えた。原発大国のフランスでは、原発施設の外観を撮影することも法律で禁止されているそうだが、日本もそのような状況に近づいているのかもしれない。

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上映後のトークでは、「東海村周辺での取材はむずかしい。住民は口を閉ざす方が多く、あきらめムードが高いようだ。東海第二原電では、プルトニウムを作っている。プルサーマル(再利用計画)を考えなければ、再稼働はやらないだろう。軍事利用と切り離して考えられないと、取材を通して思うようになった」と遠藤監督は語った。

トーク中に、2台のカメラを抱えたTVクルーと思われる4名が、ドドっと現れた。クルーの狙いは、上映会の取材ではなく、映画の企画者・出演者の鴨下祐也さんの息子・全生(まつき)さんだった。フランスから取材に来たようだ。世界中の環境問題に対し、立ち上がる若者を取材しているという。

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鴨下全生さんは、この春にヨーロッパを訪れた。ローマ法王にあうためだった。全生さんは「3.11」当時は8歳で、現在は16歳。小学校の頃、原発事故を理由にいじめにあった。中学校に入ってからは避難者であることを隠すようになったという。「ほんとうは、堂々と語りたいのに」と悩んでいたそうだ。

原発事故避難者の支援団体に「教皇に相談したら」と手紙を書いた。手紙はローマ法王庁(バチカン)に届けられ、面会行事へ招待されたことになった。ローマ法王に会ってフクシマの現状を直接話す。これが、ヨーロッパ訪問の主な目的だった。これを機に、ドイツやフランスなども訪れ、各地で講演も行った。その模様をまとめた映像は「ななつぼしビデオアルバム」として、トーク時に流された。

「謁見できてよかった。これからは実名で話していこうと、決意できた。がんばって語り、原発事故を風化させないよう、政治を変えていきたい」と語った全生さん。人生の半分にあたる8年間を、避難者として生きてきた彼の言葉は、深く心に響くものだった。(土屋トカチ)


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2019年05月28日

第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜

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■ 第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜
上映作品『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年5月28日(火)19時より

首都圏壊滅!?  被曝を強要!? もう他人事とは言わせない。
本来の廃炉期限を越え、20年の運転延長が認可された東海第二原発。
その問題点と現状を、徹底した現地取材と確かな構成で描き出す。

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■上映作品
『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔

■解説
首都圏に新たな危機が迫る!本来の廃炉期限を越え、
20年の運転延長が認可された東海第二原発。
その問題点と現状を、徹底した現地取材と確かな構成で描き出す。
企画発案は福島からの避難者・鴨下祐也(博士/工学)、
監督は「渋谷ブランニューデイズ」「終の住処を奪われて」の遠藤大輔が担当。
また、鴨下家は今年3月、ローマ教皇に謁見し原発被害の深刻さを訴えた。
上映会当日は、避難者たちによる欧州訪問の報告も同時開催!

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■上映作品
『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔

企画:遠藤大輔・鴨下祐也
ナレーション:蒼木晶子
取材協力:とめよう!東海第二原発首都圏連絡会 ほか
出演:鴨下祐也・柳田真・村上達也・井戸川克隆 ほか
製作著作:VJUビデオジャーナリストユニオン
作品ページ

■予告編
VJU REPORT Vol 8 恐怖のカウントダウン 東海第二原発を止めたい


■日時
2019年5月28日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の遠藤大輔さん、出演者の鴨下祐也を交えた、トーク&ディスカッションを行います。
2019年3月に行われた欧州訪問の報告も行います。
終了予定時刻 20時50分

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■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

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2019年04月03日

【報告文】第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

【報告文】第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

報告:小林アツシ

2011年の東日本大震災から9年目になった。
東京電力の福島第一原発で起きた事故を受けて、日本政府は「そこに住んでいる人たちは避難しろ」という避難区域を決めた。
その線引きをされた区域の中ではないけれど、近くにいて放射線が怖いと思った人たちも避難した。その人たちは「自主避難」と呼ばれ、国による支援は打ち切られた。

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「自主避難」した人たちは、母親が子どもを伴って福島から引っ越した人たちが多かった。夫の多くは地元での仕事を続けるため、あるいは放射能汚染などに対する捉え方の違いから、母子と行動を共にせずに福島に残った。

今回、上映した作品『ふたつの故郷を生きる』は、そうした状況の中で生きる家族を中心に描いたドキュメンタリーだ。
自主避難して暮らしている母親は、幼い二人の娘たちを育てるために土日も休まずに働いている。福島の自宅に残った父親は経済的な支援はしてくれるが充分ではない。
そんな状況で暮らしているが、母親は前向きで、幼い姉妹は明るくてとてもかわいい。
父親が福島から彼女たちに会いに来たシーンや母子が福島に帰って来たシーンは、家族の絆を感じさせるステキなドキュメンタリーになっている。

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しかし、放射線の影響も心配だし、現実は厳しい。

自主避難している多くの人たちは、顔出しでの取材を嫌がるという。国が線を引いた「避難区域」ではないのに避難した人たちは、「歩く風評被害」などと揶揄されたりバッシングされたり、子どもがいじめられたりするそうだ。

実際にカメラで取材できない人たちは、過酷な現実に苦しんでいる。生活に困窮して自ら命を絶った母親の例も、この作品の中では紹介されている。

日本政府は「2020年に避難民をゼロにする」と言っている。しかし、それは見かけ上の数字を「ゼロ」にするだけだ。
福島県は、「自主避難」の人たちへの住宅無償提供を打ち切り、期限だから出て行けと電話して追い出そうとし、出ていかないと家賃を二倍にするぞと脅している。
また、厚生労働省が管轄する支援機構が、被害者に立ち退き訴訟を起こした例もある。

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今回のドキュメンタリーは、当初、テレビ局に企画を持ち込んだが、プロデューサーから「いろんな方向から矢が飛んでくるのが怖い」と言って断られたそうだ。
この映像作品『ふたつの故郷を生きる』が、さらに多くの人に観られ、現状を理解する人が少しでも増えればと思う。
 
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2019年03月26日

第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

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■ 第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜
上映作品『ふたつの故郷を生きる』
2018年/65分/監督 中川あゆみ
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年3月26日(火)19時より

原発事故の記憶が風化する中、子連れで福島から避難した母親たちが
今、困難に直面している。これは被害者や弱者を見捨てる国のもとで暮らす
私たち自身の問題でもある。

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■上映作品
『ふたつの故郷を生きる』 2018年/65分/監督 中川あゆみ

■解説
福島の原発事故から9年目を迎える今、子どもの健康を守るため
母子避難した女性たちが、新たな困難に直面している。
昨年3月、区域外避難者への住宅提供が打ち切られ、
母親たちは経済的、精神的に困窮。自死する女性までが現れた。
作品は、都内で避難生活を続ける母子と、1人ひとりに
親身に向き合う支援者たち、そして政府に政策改善を迫り、
粘り強く行動する女性たちの姿を追った。

■関連記事
原発事故から8年目を迎えた『ふたつの故郷を生きる』複雑さ

■上映作品
『ふたつの故郷を生きる』 2018年/65分/HD
監督・撮影・編集:中川あゆみ
撮影:辻中伸次/松井 至
音楽:黃 衍仁/ジンタらムータ
プロデューサー:平野まゆ
制作協力:避難の協同センター

■日時
2019年3月26日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の中川あゆみさんを交えた、トーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)
監督の意向により、避難者の参加費無料

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )

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2019年01月29日

【報告文】第93回ビデオアクト上映会〜「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」完成上映会〜

上映作品
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』 監督:湯本雅典


 去る1月22日、ビデオアクト上映会がいつもの東京ボランティア市民活動センターで開催された。上映作品は、湯本雅典監督の『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』。18時半の開場前から次々と参加者が集まって来た。開場前に参加者の列が出来たのは、93回を数えるビデオアクト上映会が始まって以来のことだ。ビデオアクトのスタッフは、僅か4人。椅子の追加や会場整理、チラシの手渡し等、どうなることかと思ったが、何とか大きな混乱もなくスムーズに上映を開始することが出来た。それは、参加者の皆さんがとても協力的で、一緒に上映会を作ってくれたからだった。受付では呼びかけてもいないのに、作品へのカンパが集まった。参加者の皆さんの沖縄への連帯の思いが強く感じられた。最終的な参加人数は、約120名。設立21年目を迎えるビデオアクト史上最多の人々の熱気とともに上映が開始された。

 映画では、2018年2月に行われた名護市長選での辺野古新基地反対派、稲嶺さんの敗北から9月の沖縄県知事選で玉城デニーさんが勝利するまでが描かれる。その視点は、大手メディアからは届いて来ない沖縄の現実をこの目で確かめたいという湯本監督の純粋な思いで貫かれている。その思いは、名護市辺野古だけでなく、与那国島、石垣島、宮古島、そして、鹿児島県奄美大島の自衛隊基地建設の現場まで、湯本監督の足を運ばせる。2018年の一年間で、ほぼ毎月一回のペースで沖縄の現地取材を続けたという湯本監督の記録は、大手メディアが伝えない日本政府の軍備増強の最前線を捉える貴重な作品となった。

 映画の中で、とても印象的だった言葉がある。米軍ヘリの部品が落下した保育園に自分の子どもを預ける母親の言葉だ。沖縄県知事選での自分の一票は、「命を賭する一票」だというのだ。命を賭する…彼女にとってはオーバーでも何でもなく、沖縄で生きる実感そのものなのだということが、スクリーンを通じて伝わってきた。「沖縄では異常事態がずっと続いている」そんな言葉もあった。湯本監督は、これらの言葉を丁寧に拾い上げてくれた。

 上映終了後は、会場内での質疑応答、ディスカッションが活発に行われた。その会場内に元小学校教師である湯本監督の教え子がいた。ディスカッション後に話を聞くと、湯本監督とは20年ぶりの再会だという。「私の人生に一番大きな影響を与えてくれた先生」だと彼女は言った。「何よりも命の大切さを教えてくれた」。20年後の現在の先生の思いも、彼女はきっと受け止めただろう。

 『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』のDVDは、上映権付で破格の2,000円で販売されている。是非、多くの人に観て頂きたい。お求めは、コチラ。
https://yumo.thebase.in/items/15585661

(土屋 豊)
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2019年01月22日

第93回 VIDEO ACT! 上映会 〜「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」完成上映会〜

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■ 第93回 VIDEO ACT! 上映会 〜「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」完成上映会〜
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』
2019年/61分/制作 湯本雅典

http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年1月22日(火)19時より

「戦争の時代」が歩き始めている。
執拗にすすめられる辺野古新基地建設。
沖縄の離島ですすむ自衛隊基地建設。
沖縄県知事選挙に勝った。
それでもまだ、辺野古新基地建設はとまらない。
また各地で、自衛隊基地の建設がすすむ。
市民への納得のいく説明がないまま。

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■上映作品
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』 2019年/61分/制作 湯本雅典
https://yumo.blue/

■予告編『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』


■解説
「戦争の時代」が歩き始めている

●執拗にすすめられる辺野古新基地建設
2018年2月、沖縄県名護市長選挙で予想に反して辺野古新基地に一貫して反対してきた稲嶺進さんが破れた。政府は、連日、辺野古への物資の搬入をすすめた。一方で新名護市長の渡具知氏は、学校給食費、保育料の無償化のためにと米軍基地再編交付金の受け取りを決める。そして名護市では、市議会議員選挙が始まる。

●沖縄の離島ですすむ自衛隊基地建設
軍事基地の建設は辺野古だけではない。沖縄県の離島(与那国島、宮古島、石垣島)では、自衛隊の基地建設(計画を含む)がすすめられている。人口1500人の与那国島には、160人の自衛隊員がやってきた。宮古島では、農地と県道を挟んだゴルフ場をこわして、陸上自衛隊ミサイル基地が建設されている。石垣島では、市長が2018年7月陸上自衛隊ミサイル基地の受け入れを発表した。

●沖縄県知事選挙に勝った
翁長県知事が亡くなった。翁長県知事は、亡くなる間際に、辺野古新基地建設承認の撤回手続きには入ることを明言していた。そして、県知事選挙が始まる。故翁長氏の遺志をついで立候補した玉城デニー氏が8万票の大差をつけ勝利した。

それでもまだ、辺野古新基地建設はとまらない。
また各地で、自衛隊基地の建設がすすむ。市民への納得のいく説明がないまま。

奄美大島自衛隊基地建設現場・上空から.jpg

■上映作品
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』 2019年/61分
制作: 湯本雅典
撮影:湯本雅典、PEACE
ナレーター:笠原眞弓
音楽:ジョニーH、多田弘一
2019年1月(撮影:2018年1月〜2018年10月)
DVDジャケットデザイン:橋本真紀子

■日時
2019年1月22日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の湯本雅典を交えた、トーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

玉城デニーさん.jpg

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )

辺野古・土砂の投入.jpg
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2018年11月30日

ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画『自由/生きる/権利』上映会 報告文


ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画『自由/生きる/権利』上映会 報告文
報告:本田孝義

本年2018年はビデオアクト設立20年になる。20年経ったので何かイベントをやろうという話になり、様々な意見があったが、これまでやってきた3分ビデオの公募・上映がふさわしいのではないか、という結論になった。では、テーマをどうするか。これも喧々諤々議論して、現在、憲法25条にある「健康で文化的な最低限度の生活」がないがしろにされているのではないかという観点から、「自由/生きる/権利」とした。難しいテーマではあったが、3分間の映像を公募したところ23本の作品が集まった。そして、上映はいつも使っている、東京ボランティア・市民活動センターを離れ、キノ・キュッヘで行うことになった。
11月23日の『 自由/生きる/権利』上映会は、製作者の方でも参加できない方がいたが、30名ほどの方が来場し、まずまずにぎやかな上映会となった。

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上映された作品は、上映順に以下の通り。

青野恵美子/破たんの町
中川あゆみ/ ふたつの故郷を生きる
白木くにはる 田所準子/農民と白いトウモロコシ
かわさきの安全で美味しい水道水 生田浄水場復活を願って
斉藤和子/小さな命が教えてくれた
柚木公奈 /『木の子文庫』という在り方
堀切さとみ/僕の自立生活
高橋恵美子/あなたの街の人と人をつないでいるビッグイシューを知っていますか?
落合由利子/三恵子さんと82年
松原 明/92歳の墓参り
小林アツシ/りょうしん の じゆう
本田孝義/自由・・・なの?
西村仁美/Yo!かいご
土屋トカチ/喜寿の骨
土屋 豊/親父
本谷英一/言語は地球を回る
中村富美子/大久保多文化散歩
北穂さゆり/NO FUR 2018
三田玲子/たべる たべられる
中村友紀/Article 9.
湯本雅典/こんな小さな島に クニがやってきた
佐々木 健/森の詩
相馬あかり/0 THROUGH 9

3分ビデオの面白いところは、同じテーマでありながら、個々の作者の視点が違うので、一見バラバラの作品群でありながらも、23本続けて見ていくうちに、何か立体的に「日本の姿」が見えてくることにある。今回も環境問題、老人介護、毛皮問題、ワクチン問題、沖縄の基地問題など、描かれていることは多岐にわたるが、だからこそ、今現在のリアルな「日本の姿」が浮かび上がっていたように思う。また、個人的な視点から語られた作品が多いのも特徴かもしれない。来場者の評価が高かった作品に送られる観客賞は堀切さとみさんの「僕の自立生活」に決まった。今回上映した作品の内で、DVD収録を許可している作品をまとめて、『自由/生きる/権利』のDVD化も行う予定です。また、配信を許可している作品は配信も行う予定です。

国立市にあるキノ・キュッヘは上映などのイベントが出来る居酒屋なので、『自由/生きる/権利』上映後、その場で懇親会に突入。

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上映会が面白いのは作者と観客が向き合っていろんな話が出来ること。映像と言えば今や配信が当たり前の時代ですが、そういう時代だからこそ、上映会が持つ意義が見直される時代かもしれません。懇親会では1999年にビデオアクトとして参加した山形国際ドキュメンタリー映画祭の様子を撮った映像も流され、活発な議論が交わされている映像を見ながら、上映会の必要性を再確認した夜でもありました。


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2018年11月23日

【 自由/生きる/権利】上映会

ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画【 自由/生きる/権利】上映会を、
2018年11月23日(金・祝)「キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)」(国立)で行ないます。

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<作品応募者 23組>
青野恵美子/落合由利子/北穂さゆり/小久保善一/小林アツシ
斉藤和子/佐々木 健/相馬あかり/白木くにはる・田所準子
高橋恵美子/土屋トカチ/土屋豊/中川あゆみ/中村友紀
中村富美子/西村仁美/堀切さとみ/本田孝義/本谷英一
松原 明/三田玲子/柚木公奈/湯本雅典  50音順・敬称略(上映順とは異なります)

<完成上映会タイムスケジュール>
17:00 開場
17:30 上映会開始
19:00 懇親会開始
21:00 終了

<料金>
上映会参加費 500円(制作者無料)
懇親会参加費 2,000円(お任せ料理、ドリンク代別) 

<会場>
「キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)」 
〒186-0005 東京都国立市 西2丁目11−32  電話 042-577-5971
国立駅南口出る/西友と神戸屋の間の富士見通りを直進/徒歩15分

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今から20年前、ビデオアクトは、自主制作映像作品の普及・流通をサポートするプロジェクトとして発足しました。
発足時の大きなコンセプトは、「誰もが自由に自分の意見を発信できる“場”をつくること」でした。
そして、そのコンセプトを実践する企画のひとつとして、これまで「戦争」「憲法」「自由」「3.11」など
様々なテーマで、3分間のオムニバス映像企画を行なってきました。

20年目の2018年、今回の3分映像のテーマは、【自由/生きる/権利】です。
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、
日本国憲法第25条は生存権について謳っています。
あなたにとって、“健康で文化的な最低限度の生活”とは、何でしょう? 

2018年の今、自由に生きる権利について、23組の方から映像が集まりました。
それらをまとめて、一気に上映します。

上映会終了後、懇親会(別途費用はかかります)をご用意しております。
懇親会では【秘蔵映像】も準備中です。お楽しみに!

※応募して頂いた全作品を、無審査で上映します。
※上映会終了後、ネット配信やDVDの頒布も予定しています。(収録・配信の許諾を得た作品のみ)



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2018年09月03日

[報告文] 第92回 VIDEO ACT! 上映会 〜沖縄県名護市・米軍新基地工事のたたかい〜 

第92回 VIDEO ACT! 上映会 〜沖縄県名護市・米軍新基地工事のたたかい〜 報告文

上映作品:『いのちの海 辺野古 大浦湾』
報告:本田孝義

8月8日に翁長雄志沖縄県知事が亡くなり、当初、8月17日にも辺野古新基地に土砂搬入かと言われていたが、とりあえず土砂搬入はストップしている。そんな中で、8月28日に『いのちの海 辺野古 大浦湾』(2017年/71分/監督:謝名元慶福)を上映した。残念ながら参加者は少なく15人だった。
『いのちの海 辺野古 大浦湾』は、現在の新基地建設反対運動だけを取り上げるのではなく、辺野古、あるいは大浦湾の豊かな自然や歴史を丁寧に描いた作品だった。冒頭、大浦湾の空撮でエメラルド色に輝く海、水中撮影でクマノミやジュゴンが棲む美しい海であることがよく伝わってくる。この海が生物多様性に富んだ海であることが説明される。だからこそ、辺野古新基地建設で進む護岸工事のむごさ、抗議する人たちの切実さも強く伝わってくる。カメラはやがて、大浦湾にそそぐ川の河口にも目を向ける。ここにはマングローブの林が広がっており、山や海の汚れを浄化する作用を果たしていることが描かれる。2016年にオスプレイが墜落した名護市安部の海岸はウミガメの産卵地でもあった。
米軍基地は空き地に作られたわけではない。大浦湾にはかつて、大浦崎収容所があり4万人を収容し土地を奪ってキャンプ・シュワブが作られた。収容所ではマラリアの蔓延により命を落とした人が多数いたそうだ。沖縄戦のさなかにも戦後もアメリカは「銃剣とブルドーザー」によって土地を収奪して米軍基地を作っていった。こうした中でも、伊江島では阿波根昌鴻さんが唱えた非暴力運動によって基地建設反対運動が広がった。こうした沖縄の歴史がある中で1995年の少女暴行事件を契機として翌年、SACO(日米特別行動委員会)合意が結ばれ米軍基地の整理縮小が決まったが、普天間基地の返還と辺野古新基地がセットになってしまった。
『いのちの海 辺野古 大浦湾』は、辺野古地区の生活にも目を向ける。海と山に挟まれた場所なので、農耕地が少なく昔から半農半漁だったそうだ。ベトナム戦争の頃は米兵相手のバーもにぎわっていたが、今はその活気はない。辺野古で一番古いバーに残る米兵のサイン入り帽子と米兵が残していった一ドル紙幣がどこか物悲しい。
辺野古新基地建設を止めるための運動はゲート前と海岸で続いている。阿波根昌鴻さんが唱えた非暴力の運動はここでも継承されている。
この作品には鳩山由紀夫元総理のインタビューも収録されている。米軍基地を「最低でも県外」と言って沖縄の人たちの期待も高まったが、まったく進まなかった。鳩山さんは「日本の官僚の気持ちを変えられなかった」と自分の力不足を率直に語っている。(と同時に霞が関の官僚たちが沖縄に米軍基地が集中していることに何の疑問も持っていないことが伝わる言葉だとも思う。)また、亡くなられた翁長雄志沖縄県知事の、県民大会での力強い発言も記録されている。
『いのちの海 辺野古 大浦湾』は、最後、再び美しい自然を写して終わる。日々のニュースはどうしても政治的に何事かが起きた時だけ辺野古のことが伝えられるが、ニュースがない日にも当然、そこには美しい自然があり、人々の生活があり歴史がある。そういう当たり前のことを気づかせてくれる作品だった。
上映後は、今年何度も沖縄に行って取材をしている湯本雅典さんが、沖縄の現状を報告してくださり、観客とのディスカッションも行われた。

※『いのちの海 辺野古 大浦湾』のDVDは文化工房慶で販売しています。
http://bunkakoubou-kei.jp/
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2018年08月28日

第92回 VIDEO ACT! 上映会 〜沖縄県名護市・米軍新基地工事のたたかい〜『いのちの海 辺野古 大浦湾』

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■ 第92回 VIDEO ACT! 上映会 〜沖縄県名護市・米軍新基地工事のたたかい〜
『いのちの海 辺野古 大浦湾』
2017年/71分/監督:謝名元慶福

http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2018年8月28日(火)19時より

沖縄県名護市辺野古大浦湾の豊かな自然と
人々の生活を脅かすオスプレイの新基地工事。

美しい、いのちあふれる海が破壊される。
アメリカの戦争のために。
人間のいのち。ジュゴン、ウミガメのいのち。
多くの生きもののいのちが奪われようとしている。
辺野古大浦湾の記録。



■上映作品
『いのちの海 辺野古 大浦湾』2017年/71分/
監督:謝名元慶福
http://bunkakoubou-kei.jp/

■解説
辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で座り込む地元住民や
海を守ろうとする人々の思いが描かれる。
県外移設を実現できなかった鳩山由紀夫元首相へのインタビューや、
沖縄戦直後、キャンプ・シュワブ内に存在した大浦崎収容所の様子も収録。

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■上映作品
『いのちの海 辺野古 大浦湾』 2017年/71分
【監督】謝名元慶福
【語り】佐々木 愛
【編集】新里勝彦/新里しんじ
【音楽】島袋 霞
【撮影】新里勝彦/中川西宏之/新里しんじ/比嘉真人/宜野座盛克/
    照屋真治/謝名元慶福/宮島眞光/奥間政則
【映像】シネマ沖縄
【戦時映像】米国公文書館 1フィート運動の会
【水中撮影】長田 勇 古賀泥々 棚原盛秀
【写真】牧志 治(水中)山本英夫
【「二見情話」歌・三線】新城 亘
【写真提供】古謝将嘉(あけぼの出版)/ 松田米雄(ゆい出版)/
      沖縄県公文書館/宜野湾市立博物館
【録音】シネマサウンドワークス
【題字】岸本一夫
【制作】文化工房 慶

■日時
2018年8月28日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後は、ディスカッションを行います。終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )

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2018年06月20日

【報告文】第91回 VIDEO ACT! 上映会 〜市民と野党の共闘運動・東京〜

6月19日(火)に『選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた』(2018年/68分/制作:湯本雅典)を上映した。参加者は約25名だった。

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2017年4月に、湯本さんの作品『選挙が生まれる 〜長野と群馬の挑戦』(2016年/71分/製作: 湯本雅典)を、ビデオアクトでは上映したことがある。それは、2016年夏の参議院議員選挙での長野県・群馬県における野党共闘を取材した作品だった。この日の上映作品『選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた』は、その続編的な位置付けにあるが、今回の舞台は東京都。衆議院議員選挙での野党候補の一本化を進める市民主体の運動「野党共闘」が描かれている。

映画は、前原誠司民進党代表(当時)による希望の党への合流発言から始まる。野党第2党だった民進党が、事実上解散。希望の党の政策協定書の原案には、集団自衛権を基本的に容認すると明記されていた。これは、野党共闘を目指す市民の考え方とは相反する考え方だ。野党候補の一本化を進める「野党共闘」が実現できるのか。市民の奮闘ぶりが見どころだ。

湯本さんの取材は2016年11月からなので、市民運動がスタートする様子が丁寧に捉えられている。10月に結成された市民間の連絡組織「市民と野党をつなぐ会@東京」 は、東京都内で25ある小選挙区で「市民と野党の統一候補作り」を進める市民団体をつなぐ連絡組織。映画で主に登場する団体は、東京2区「みんなで未来を選ぶ@文京台東中央(ぶたちゅう)」東京11区「チェンジ国政!板橋の会」東京7区「選挙で変える!しぶや・なかの市民連合」などで、会議の様子や、明るく楽しい雰囲気の街頭宣伝が描かれる。しかし、時間をかけて準備してきたことは、希望の党が登場したことで混乱してしまう。その後、立憲民主党も立ち上がり、誰も予測していなかった事態へとなっていく。

圧巻なのは、東京11区「チェンジ国政!板橋の会」の会議で、市民が議論するシーンだ。議題は声明ビラについて。のちに立憲民主党から出馬する元民進党議員のビラだ。希望の党へ合流する予定で準備されたと思われるビラが、誤って戸別配布されてしまったという。ビラには希望の党の政策に倣って「北朝鮮には強い圧力をかける」とあり、「希望の党を全力で支援する」などと明記されていた。「野党共闘」を進める市民にとっては、到底容認できる記述ではない。

「手違いがあったのだろう」「政治家として不用意」「相手陣営に突っ込まれる。選挙にならない」などの議論が続く。これこそが民主主義なのだと実感させる、素晴らしいシーンだ。結論としては、東京11区では、野党候補の一本化を断念することになってしまった。それでも「選挙に行きましょう」と呼びかけながら、「チェンジ国政!板橋の会」が考えた政策を記したビラを配布する様子も描かれる。野党候補の一本化を目指す過程、たとえそれが実現しなくても、今できることをやる。タイトルの通り「選挙が生まれる」。その様が捉えられている。

選挙結果は、25の選挙区のうち13選挙区で野党統一候補が実現し、4つの選挙区で当選、比例復活で3名が当選した。市民が何もしなければ変わらないが、動けば変えられるかもしれない。そんな希望が出てくる映画だ。・・・希望といえば、希望の党の登場って、いったい何だったのだろう・・・。何が希望なんだか・・・。

上映後でのトークで、制作者の湯本さんは「ぼく自身、選挙運動は好きじゃないし、これまで距離を置いてきた。ただ、安保法制反対運動を取材していた頃、SEALDs(シールズ/正式名:自由と民主主義のための学生緊急行動)の若者が『野党は共闘』とコールするのを聞いて、本当にできるのか気になり、取材を始めた。すぐには政治を変えられない。しかし、変えられる可能性はある。その可能性を感じ、経験することが大切だと思う」と語った。

本作『選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた』は、市民団体の会議では観られてきたが、上映会としては初めて開催されたという。実にもったいない。市民が主体的に選挙運動を仕掛けていかないと、政治は変えられないし、未来はない。作戦を練るために!といいつつ、気軽な感じで、これを契機に上映会が広がってほしいと切に願う。

DVDは選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた2,000円で販売されています。
DVDのご購入及び上映会の相談はこちら

報告文:土屋トカチ

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2018年06月19日

第91回 VIDEO ACT! 上映会 〜市民と野党の共闘運動・東京〜

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第91回 VIDEO ACT! 上映会 〜市民と野党の共闘運動・東京〜
『選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた』
2018年/68分/制作:湯本雅典
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■2018年6月19日(火)19時より

2017年9月28日、野党第2党だった民進党が事実上解散。
希望の党への合流を決定した。希望の党の政策協定書の原案には
「集団的自衛権には基本的に容認する」と明記してあった。
市民と野党の共闘運動、その真価が問われる闘いがはじまった。

■上映作品
2018年/68分/制作:湯本雅典

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■解説
2017年9月28日、野党第2党だった民進党が事実上解散し、
わずか3日前にできた「希望の党」への合流を決めた。
「希望の党」の政策協定書の原案には
「集団的自衛権には基本的に容認する」と明記してあった。
この日から、それぞれの地域で培ってきた市民と野党の
共闘運動の真価が問われる闘いがはじまった。
映画「選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた」は、
史上初めて取り組まれた参議院選挙での野党共闘運動(2016年)の
第2ステージを東京を舞台に描いたものである。
日本の民主主義が根付く瞬間、瞬間をカメラはとらえた。
それは、これまでにない苦しいが意味ある場面の連続であった。

■上映作品
『選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた』 2018年/68分/監督:湯本雅典
【制作】湯本雅典
【ナレーター】堀切さとみ
【製作協力】市民と野党をつなぐ会@東京、チェンジ国政!板橋の会他
【テーマ音楽】ジョニーH「GO VOTE こんな人たち」
【ジャケット・フライヤーデザイン】橋本真紀子

■予告編『選挙が生まれる2・東京 私たちは歩き始めた』

■日時
2018年6月19日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後は、制作の湯本雅典さんを交えた
トーク&ディスカッションを行います。終了予定時刻 20時50分。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )

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2018年04月10日

第90回 VIDEO ACT! 上映会 〜強制不妊手術を受けさせられて〜

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■ 第90回 VIDEO ACT! 上映会 〜強制不妊手術を受けさせられて〜
『ここにおるんじゃけぇ』
2010年/97分/監督:下之坊修子

http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2018年4月10日(火)18時30分より

「優生手術」として認めた旧優生保護法下で
手術を強いられた人は、16,475人いるとされる。

『ここにおるんじゃけぇ』の主人公、
佐々木千津子さんは1990年代後半から
積極的に強制不妊手術の実態を語ってきた。

時々引きこもりながら落ち込みながら、
それでも行動したい、生きたい、やりたいことがある。
強い意思を持っている佐々木千津子さんが
「ここにおる」という、日常を追ったドキュメンタリーを上映する。

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■上映作品
『ここにおるんじゃけぇ』
2010年/97分/監督:下之坊修子

■解説
2018年1月30日、障害者への強制的な不妊手術を「優生手術」として認めた
旧優生保護法下で手術を強いられた宮城県の60代女性が、個人の尊厳や
自己決定権を保障する憲法に違反するなどとして、国に1100万円の支払いを
求める訴訟を仙台地裁に起こした。このことを契機に提訴が相次ぎ、
やっと強制不妊手術の実態に目が向けられようとしている。
強制不妊手術を受けさせられた人は16,475人いるとされる。

『ここにおるんじゃけぇ』の主人公、佐々木千津子さんは
1990年代後半から積極的に強制不妊手術の実態を語ってきた。
彼女は、生後1週間で脳性マヒになり、20才の頃、コバルト照射による
強制不妊手術を受けさせられた。その後、後遺症に悩みながらネコと
一緒に24時間介護を受け自立生活している。

日常生活は自由奔放。
60才を越えて髪の毛をショッキングピンクに染め、
ジーパンをはき、広島球場へ何回も通う。一方、体調はだんだん悪くなり、
声も出なくなり、体も動かなくなってくる。しかし、それだからこそよけいに
短い言葉で的確に周りの人たちや介助者とコミュニケーションをとり、
人間関係を築いていく。

『ここにおるんじゃけぇ』は、時々引きこもりながら落ち込みながら、
それでも行動したい、生きたい、やりたいことがあるという強い意思を
持っている佐々木千津子さんが「ここにおる」という
日常を追ったドキュメンタリーです。
(佐々木千津子さんは2013年65歳で亡くなられました。)

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■上映作品
『ここにおるんじゃけぇ』 2010年/DVD/カラー/97分
【監督】下之坊修子
【制作】映像発信てれれ
【編集】岡崎まゆみ
【撮影】下之坊修子・神吉良輔・岡崎まゆみ
【音楽】高玉要・大谷隆

■日時
2018年4月10日(火)
18時15分/開場 18時30分/開始 
<注>通常より開始が早いです
上映後は、瀬山紀子さん(優生手術に対する謝罪を求める会・連連影展FAV)を交えた
トーク&ディスカッションを行います。終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )

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2018年02月20日

【報告文】第89回ビデオアクト上映会〜現代のインフラ?コンビニエンス・ストア〜

上映作品
『コンビニの秘密―便利で快適な暮らしの裏で―』 監督:土屋トカチ


 私が生まれ育った群馬のド田舎の実家の近くにコンビニが出来たのは、いつ頃だったろうか? おそらく、中学生の頃だったような気がするが、とにかく衝撃だった。なにっ!夜11時まで店が開いてる!? 定休日なし!? まさか元旦でもやってるのか!? 夜7時にもなれば全ての店が閉まって何も買えなくなるのが当たり前だったあの頃の中学生にとって、それはまるでディズニーランド的な夢の世界だった…で、一体、誰が働く?

 中学生の頃の私の、その素朴な疑問に対する答えは、先日2月14日に開かれたビデオアクト上映会で明らかになった。365日24時間営業するためには、そのコンビニのオーナー自身に長時間労働を強いるしかないのだ! 上映した作品、『コンビニの秘密』の監督である土屋トカチさんは言う。「オーナー夫婦に布団は一組しか要らない。なぜなら、その夫婦は常にどちらかが働いているから」と。

 便利で快適な夢の世界を作り上げるためのからくり、「奴隷制度」ともたとえられるシステムの秘密は、まだまだあった。コンビニの約9割はフランチャイズ・チェーン方式の個人営業店。加盟店オーナーは、ロイヤリティと呼ばれる、わかりやすく言えば「上納金」をコンビニ本部に納める。その割合は、利益の60%が大手3社の平均値だという。で、そして、その大手コンビニ3社が問題視するのは、「食品ロスより機会ロス」。問題は、賞味期限切れの食品を廃棄する量より、売る機会を失くすこと、というわけだ。だから、コンビニ・オーナーは、たくさんの食品を本部から自腹で仕入れ、賞味期限が切れたら仕方なく廃棄する。安い値段で見切り販売すればオーナー側の利益率は上がるのに、本部はそれを推奨してない。食品を捨てた方が本部が儲かるという恐ろしいシステムだ。更に! ドミナントという生物種族の繁殖戦略のような巧妙な仕掛けもあった。同じ地域に同系列のコンビニを複数出店。配送の効率は上がるし、「あっちこっちにセブンがある。凄い!」という広告効果。そして、他社が参入しにくくなるという効果の結果、セブンというコンビニ種族が繁栄するというわけだ。しかし、複数出店されてしまったコンビニ・オーナーはどうなる? 客は当然、近くのコンビニに行くだろう。人口比率が大きく変動しない限り、一店舗の利益は減る。アルバイトだって、自分にとって良さげな店に移動して、更なる人出不足に陥ってしまう。オーナー夫婦に布団は一組しか要らないが、本部は痛くも痒くもない…というか、成長し続ける。

 そんな話を上映後にわかりやすく解説してくれたのが、この日のゲストで神奈川県逗子にあるコンビニのオーナー、飯山さんだ。「見切り販売は、オーナーの権利」だとして、当初からその権利を行使しているつわものだが、見た目はやさしく、話も面白い。ちなみにコンビニで販売している食品だけを使った「コンビニ・ダイエット」で二ヶ月で16キロも痩せたらしい。

 そんな飯山さんが関わっているのが、全国のコンビニエンスストア加盟店で組織する労働組合「コンビニ加盟店ユニオン」だ。ユニオンの主な目的は、@フランチャイズ法制定の推進、A加盟店の連携、Bフランチャイズ本部との対話(団体交渉)。未だ道半ばだが、着実にその目的に向かって進んでいる。

 今のコンビニのからくりは、明らかにおかしい。群馬の中学生もちょっと勉強すればわかるだろう。そのおかしさを変えていくユニオンの活動を応援したい。飯山さんは、地域に密着したコンビニの仕事が好きみたいだ。お話を聞いて、そう思った。だから、もう、「奴隷制度」とか、本当にやめてほしい。
(土屋 豊)

※『コンビニの秘密―便利で快適な暮らしの裏で―』のDVDは、コチラで販売しています。
http://www.parc-jp.org/video/sakuhin/konbini.html
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2018年02月14日

第89回 VIDEO ACT! 上映会 〜現代のインフラ?コンビニエンス・ストア〜

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■ 第89回 VIDEO ACT! 上映会 〜現代のインフラ?コンビニエンス・ストア〜
『コンビニの秘密 ―便利で快適な暮らしの裏で―』
2017年/39分/監督:土屋トカチ

http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2018年2月14日(水)19時より

あなたは、コンビニの秘密を知っていますか?

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現代社会のインフラといわれる、コンビニエンス・ストア(コンビニ)。
日本全国で約5万5000店が、年中無休365日24時間営業を行なっている。
華やかなコンビニの舞台裏で何が起こっているのか?
首都圏、大分県、宮崎県まで、広範囲な取材でレポートした
『コンビニの秘密 ―便利で快適な暮らしの裏で―』を上映する。
コンビ二関係者も来場し、ディスカッションに参加(予定)。

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■上映作品
『コンビニの秘密 ―便利で快適な暮らしの裏で―』
2017年/39分/監督:土屋トカチ
http://www.parc-jp.org/video/sakuhin/konbini.html

■解説
私たちの生活に欠かせない存在となったコンビニエンス・ストア(コンビニ)。
お弁当やお菓子、生鮮食品、日用雑貨を買うだけでなく、公共料金の支払い、
宅急便の受け取りなどサービスも多様化し、日本全国で約5万5000店が、
年中無休365日24時間営業を行なっています。
しかし、コンビニには何の問題もないのでしょうか?
ほぼすべてのコンビニは「フランチャイズ・チェーン方式」の個人営業店ですが、
オーナーからは長時間労働と執拗なノルマを本部から強いられているという声が
あがっています。アルバイト学生たちからも
「自腹で商品を買わされるブラックバイト」と敬遠されるようになりました。
さらに、消費期限が切れる直前の商品が「見切り品」として安く売られることはなく
まだ食べられる食品の多くが廃棄されています。
便利さと快適さの裏側で、私たちが失ってしまっているものとは?
コンビニを通して、私たちの社会のしくみ、生産と消費、労働のあり方を考えます。

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【監督】 土屋トカチ
【監修・取材】 古川琢也(ルポライター)
【ナレーター】高島由紀子
【イラスト・デザイン】ますだたいじ
【撮影・編集・選曲】土屋トカチ
【整音】常田高志
【プロデューサー】内田聖子(PARC)
【企画・制作】特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)
【取材協力】 コンビニ加盟店ユニオン/ファミリーマート加盟店ユニオン/
 NPO法人ノーソンくらぶ/株式会社日本フードエコロジーセンター/
 首都圏青年ユニオン/ブラックバイトユニオン/近藤惠津子/中野和子/
 鈴本一郎(仮名)/ 上西充子/石川一喜/関 良基/ナスシ
 取材に応じていただた学生の皆さま・コンビニユーザーの皆さま

■予告編
【予告篇】DVD コンビニの秘密〜便利で快適な暮らしの裏で〜


■日時
2018年2月14日(水)
18時30分/開場 19時/開始 
上映後は、監督の土屋トカチさん及びコンビニ関係者を交えた
トーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )



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2017年12月20日

第88回 VIDEO ACT! 上映会〜あれから6年 福島県・双葉町の人々〜 報告文

第88回 VIDEO ACT! 上映会 〜あれから6年 福島県・双葉町の人々〜
報告文 本田孝義

 去る12月12日に「第88回 VIDEO ACT! 上映会〜あれから6年 福島県・双葉町の人々〜」と題した上映会を行った。参加者は25名。
 上映作は『原発の町を追われて〜避難民・双葉町の記録』(2017年/102分/堀切さとみ監督)だった。少し長い作品だったので、いつもより30分早く18:30に上映スタート。
 本作は2012年に第一部、2013年に第二部が作られていて、VIDEO ACT!でも上映している。今年2017年に第三部が出来、堀切監督が全三部をまとめたバージョンを作られたので上映することになった。
 第一部は福島第一原発のおひざ元、双葉町の住民が原発事故を受けて埼玉県のさいたまスーパーアリーナに避難してきたところから始まる。彼らはその後、加須市の廃校・旧騎西高校に移り新たな避難生活が始まる。役場の機能も移転した。堀切監督はとても自然体で双葉町の住民たちと接し、住民たちはぽつぽつと本音を語っていく。息子が東電で働く方の複雑な心境、仕事もなくただ食べて寝るだけの避難生活への不満、少しでも避難生活に潤いを取り戻そうと書道教室を始める方。こうした中で、東電社長は「全力で復興に取り組む」と言いながら、明確な謝罪はない。こうした東電の姿勢に井戸川町長はますます東電に対する怒りを募らせていく。
 第二部になると、双葉町住民の間に分断が広がっていく。福島県で仮設住宅に入った人たちと旧騎西高校で避難生活を続ける人たちの間に横たわる温度差。この亀裂は議会による井戸川町長解任決議にまでいたり、紆余曲折の末、井戸川町長は退任する。この過程は見ていて辛いものがある。堀切監督は鵜沼友恵さんが双葉町の自宅に一時帰宅する際に同行、撮影をする。鵜沼さんは自宅の中の様子は撮ってもいいけど、映画では使わないでね、と言ったという。だから自宅の中は映らない。それでいいと私は思う。鵜沼さんの「人として見てほしい」という言葉が印象深い。こうして原発事故の約3年後、2014年3月に旧騎西高校の避難所は閉鎖される。
 第三部が作られるまでには少し時間が空いている。旧騎西高校の避難所が閉鎖され、双葉町民もバラバラになり、焦点が見えにくくなったからと堀切監督は言う。そんな中、堀切監督は一人の牛飼いに出会う。鵜沼久恵さんだ。第一部・第二部に出ていた鵜沼友恵さんの母親でもある。鵜沼久恵さんは加須市に避難してしばらくしてから、畑を始めた。その過程では、加須市民との間で軋轢もあったという。しかし穏やかな表情の中にも、地に足をつけて生きていく覚悟のようなものも感じられる。鵜沼久恵さんは双葉町にいた時は牧場をやっていたが、政府の方針によって殺処分することを余儀なくされた。数頭だけ、殺処分に反対している希望の牧場に預けた。この一人の牛飼いの姿から、原発事故が奪ったものの重さが伝わってくる。
 こうして全三部を続けて見て、時間の経過が作品に厚みを与えていることに気付く。それは原発事故が現在進行形であることに気付くということでもあるだろう。
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 11:40| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月12日

第88回 VIDEO ACT! 上映会 〜あれから6年 福島県・双葉町の人々〜

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■ 第88回 VIDEO ACT! 上映会 〜あれから6年 福島県・双葉町の人々〜
『原発の町を追われて〜避難民・双葉町の記録』
2017年(2012年・2013年・2017年)/100分/監督:堀切さとみ
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2017年12月12日(火)18時30分より

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福島第一原発のおひざもとにあり、3.11直後、全世帯が避難勧告を受けた双葉町。
町は役場機能を埼玉県加須市に移し、数百人が廃校になった高校を拠点に避難生活を送った。
ふるさとを追われて6年。原発と共に暮らしてきた双葉町の人たちは、今なにを思うのか。
最新作「原発の町を追われて3〜双葉町・ある牛飼いの記録」を含む
第1部、第2部、第3部と合わせ再構成した、リニューアル版にて上映する。(上映時間100分)

■上映作品
『原発の町を追われて〜避難民・双葉町の記録』
2017年(2012年・2013年・2017年)/100分/監督:堀切さとみ

ウェブサイト「原発の町を追われて」
http://genpatufutaba.com/

■解説
〇第1部
「原発の町を追われて」2012年/56分(発表時)
福島第一原発のおひざもとにあり、3・11直後、全世帯が避難勧告を受けた双葉町。町は役場機能を埼玉県加須市に移し、今も数百人が廃校になった高校を拠点に避難生活を送っている。ふるさとを追われて一年。原発と共に暮らしてきた双葉町の人たちは、今なにを思うのか。

出演:田中信一・渡部翠峰、堀井五郎、鵜沼友恵、小池信一、井戸川克隆
撮影:西中誠一郎、井口みどり、堀切さとみ
編集・ナレーション:堀切さとみ
筆字タイトル:渡部翠峰
音楽:自由の森学園高等学校第24期生
制作協力:松原明

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〇第2部
「続・原発の町を追われて〜避難民・双葉町の記録」 2013年/25分
3.11福島原発の爆発により、町全体が警戒区域になった双葉町。それぞれの場所での避難生活は二年目を迎えた。ふるさとへ帰れるあてもない中、町民たちの我慢は限界を超えていた。唯一残された避難所・旧騎西高校をめぐる不満が巻き起こり、いつしか町民は分断に追い込まれていく―――

出演:井戸川克隆、鵜沼友恵、堀井五郎、渡部翠峰、渡部キノヨ、ロール・ヌアラ、小嶋里奈、斉藤宗一
撮影:西中誠一郎、堀切さとみ
編集・ナレーション・音楽:堀切さとみ
筆字タイトル:渡部翠峰
制作協力:松原明

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〇第3部
「原発の町を追われて3〜双葉町・ある牛飼いの記録」 2017年/30分
福島第一原発が立地する町から全国に避難した双葉町民。6年たった今も、誰一人ふるさとに帰ることはできない。避難先で自立して生きようとしても、差別は容赦なく降り注ぐ。それでも新たな一歩を踏み出す、ひとりの牛飼い、鵜沼久江さんの姿を追った。

出演:鵜沼久江、鵜沼一夫、堀井五郎、井戸川克隆、鵜沼友恵
撮影:大久保千津奈、堀切さとみ
編集・ナレーション:堀切さとみ
筆字タイトル:渡部翠峰
音楽:加藤登紀子
制作協力:松原明

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■予告編 「原発の町を追われて〜避難民・双葉町の記録」


■参考映像 「あれから五年 福島からの避難者は今~Fukushima evacuees 5 years after 3・11」


■日時
2017年12月12日(火) 18時15分/開場 18時30分/開始 ※途中入場可
上映後は、監督の堀切さとみさんを交えたトーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 23:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする