2019年06月05日

【報告文】第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜

5月28日(火)、ビデオアクト上映会にて『VJU REPORT 8恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』(監督:遠藤大輔)を上映した。参加者は約20名だった。本作は遠藤監督の前作『終の住処を奪われて 福島原発東京訴訟』(ビデオアクトでは2年前の2017年6月8日に上映) の主人公、鴨下祐也さんの企画でスタートした。鴨下さんは、「3.11」の事故で福島県から家族全員で自主避難している。

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茨城県東海村にある、東海第二発電所(いわゆる東海第二原電)は、稼働から今年で41年目の原発で、欠陥が多く老朽化しているという。民家に隣接し、半径30キロ圏内に96万人が暮らす中に建つ原発。どう考えても危険だ。しかも、「3.11」の際に、全電源を喪失し停止し、以来一度も稼働していないのだという。

東海第二原電を運営する日本原子力発電は、原子力規制庁へ再稼働認可を求めていた。昨年2018年11月に承認され、2038年までの運転延長が認められた。この事実は、あまりにも伝わっていない。筆者も詳しく知らなかったので、映像を観ていてとても恐ろしくなった。

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この作品で一番驚いたのは、東海第二原電のすぐそば(当然ながら敷地外)で取材中、遠藤監督と鴨下さんが威嚇されるシーンだ。遠隔カメラがくるくると動き、周辺にはブザーが鳴り響く。「こちら日本原電です。近づかないでください」とアナウンスが流れる中、警備員と思われる人物が、警察官を引き連れて話しかけてくる。

「法の範囲内で取材をしています。何か問題でも?ここは軍事施設ではないでしょう」と遠藤監督が問うと、「そのようなものです」とバツが悪そうな笑みを浮かべ、警備員は答えた。原発大国のフランスでは、原発施設の外観を撮影することも法律で禁止されているそうだが、日本もそのような状況に近づいているのかもしれない。

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上映後のトークでは、「東海村周辺での取材はむずかしい。住民は口を閉ざす方が多く、あきらめムードが高いようだ。東海第二原電では、プルトニウムを作っている。プルサーマル(再利用計画)を考えなければ、再稼働はやらないだろう。軍事利用と切り離して考えられないと、取材を通して思うようになった」と遠藤監督は語った。

トーク中に、2台のカメラを抱えたTVクルーと思われる4名が、ドドっと現れた。クルーの狙いは、上映会の取材ではなく、映画の企画者・出演者の鴨下祐也さんの息子・全生(まつき)さんだった。フランスから取材に来たようだ。世界中の環境問題に対し、立ち上がる若者を取材しているという。

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鴨下全生さんは、この春にヨーロッパを訪れた。ローマ法王にあうためだった。全生さんは「3.11」当時は8歳で、現在は16歳。小学校の頃、原発事故を理由にいじめにあった。中学校に入ってからは避難者であることを隠すようになったという。「ほんとうは、堂々と語りたいのに」と悩んでいたそうだ。

原発事故避難者の支援団体に「教皇に相談したら」と手紙を書いた。手紙はローマ法王庁(バチカン)に届けられ、面会行事へ招待されたことになった。ローマ法王に会ってフクシマの現状を直接話す。これが、ヨーロッパ訪問の主な目的だった。これを機に、ドイツやフランスなども訪れ、各地で講演も行った。その模様をまとめた映像は「ななつぼしビデオアルバム」として、トーク時に流された。

「謁見できてよかった。これからは実名で話していこうと、決意できた。がんばって語り、原発事故を風化させないよう、政治を変えていきたい」と語った全生さん。人生の半分にあたる8年間を、避難者として生きてきた彼の言葉は、深く心に響くものだった。(土屋トカチ)


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2019年05月28日

第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜

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■ 第95回 VIDEO ACT! 上映会 〜なぜ再稼働?オンボロ原発・東海第二原発〜
上映作品『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年5月28日(火)19時より

首都圏壊滅!?  被曝を強要!? もう他人事とは言わせない。
本来の廃炉期限を越え、20年の運転延長が認可された東海第二原発。
その問題点と現状を、徹底した現地取材と確かな構成で描き出す。

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■上映作品
『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔

■解説
首都圏に新たな危機が迫る!本来の廃炉期限を越え、
20年の運転延長が認可された東海第二原発。
その問題点と現状を、徹底した現地取材と確かな構成で描き出す。
企画発案は福島からの避難者・鴨下祐也(博士/工学)、
監督は「渋谷ブランニューデイズ」「終の住処を奪われて」の遠藤大輔が担当。
また、鴨下家は今年3月、ローマ教皇に謁見し原発被害の深刻さを訴えた。
上映会当日は、避難者たちによる欧州訪問の報告も同時開催!

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■上映作品
『VJU REPORT 8 恐怖のカウントダウン -東海第二原発を止めたい-』
2019年改訂版/30分/監督 遠藤大輔

企画:遠藤大輔・鴨下祐也
ナレーション:蒼木晶子
取材協力:とめよう!東海第二原発首都圏連絡会 ほか
出演:鴨下祐也・柳田真・村上達也・井戸川克隆 ほか
製作著作:VJUビデオジャーナリストユニオン
作品ページ

■予告編
VJU REPORT Vol 8 恐怖のカウントダウン 東海第二原発を止めたい


■日時
2019年5月28日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の遠藤大輔さん、出演者の鴨下祐也を交えた、トーク&ディスカッションを行います。
2019年3月に行われた欧州訪問の報告も行います。
終了予定時刻 20時50分

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■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費
500円(介助者は無料・予約不要)

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2019年04月07日

DVD『自由/生きる/権利』上映権付1,000円で頒布開始!

2018年11月に初上映を行い、大好評を博した『自由/生きる/権利』のDVDの頒布を開始しました。
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、日本国憲法第25条は生存権について謳っています。あなたにとって“健康で文化的な最低限度の生活”とは、何でしょう?…という問いかけにたくさんの方々が答えてくれました。自由に生きる権利について、多彩な制作者が表現した3分間のオムニバス映像作品集です。

ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画
DVD『自由/生きる/権利』(69分/2018年制作)
頒布価格 1,000円(個人用・ライブラリー用・上映権付)


★収録作品
01 破たんの町/青野恵美子
02 ふたつの故郷を生きる/中川あゆみ
03 農民と白いトウモロコシ/白木くにはる 田所準子
04 かわさきの安全で美味しい水道水 生田浄水場復活を願って/小久保善一
05 小さな命が教えてくれた/斉藤和子
06 『木の子文庫』という在り方/柚木公奈
07 僕の自立生活/堀切さとみ
08 三恵子さんと82年/落合由利子
09 92歳の墓参り/松原 明
10 りょうしん の じゆう/小林アツシ
11 Yo!かいご/西村仁美
12 喜寿の骨/土屋トカチ
13 父/土屋 豊
14 言語は地球を回る/本谷英一
15 大久保多文化散歩/中村富美子
16 NO FUR 2018/北穂さゆり
17 たべる たべられる/三田玲子
18 Article 9./中村友紀
19 こんな小さな島に クニがやってきた/湯本雅典
20 森の詩/佐々木 健
21 0 THROUGH 9/相馬あかり

★下記ウェブショップで、簡単に購入できます。
http://www.videoact-shop.com/2019/776
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※ビデオアクトでは、「戦争」「憲法」「自由」「3.11」など様々なテーマで、3分間のオムニバス映像企画を実践してきました。詳細は、下記ページをご覧下さい。
http://www.videoact.jp/3min/index.html
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2019年04月03日

【報告文】第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

【報告文】第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

報告:小林アツシ

2011年の東日本大震災から9年目になった。
東京電力の福島第一原発で起きた事故を受けて、日本政府は「そこに住んでいる人たちは避難しろ」という避難区域を決めた。
その線引きをされた区域の中ではないけれど、近くにいて放射線が怖いと思った人たちも避難した。その人たちは「自主避難」と呼ばれ、国による支援は打ち切られた。

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「自主避難」した人たちは、母親が子どもを伴って福島から引っ越した人たちが多かった。夫の多くは地元での仕事を続けるため、あるいは放射能汚染などに対する捉え方の違いから、母子と行動を共にせずに福島に残った。

今回、上映した作品『ふたつの故郷を生きる』は、そうした状況の中で生きる家族を中心に描いたドキュメンタリーだ。
自主避難して暮らしている母親は、幼い二人の娘たちを育てるために土日も休まずに働いている。福島の自宅に残った父親は経済的な支援はしてくれるが充分ではない。
そんな状況で暮らしているが、母親は前向きで、幼い姉妹は明るくてとてもかわいい。
父親が福島から彼女たちに会いに来たシーンや母子が福島に帰って来たシーンは、家族の絆を感じさせるステキなドキュメンタリーになっている。

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しかし、放射線の影響も心配だし、現実は厳しい。

自主避難している多くの人たちは、顔出しでの取材を嫌がるという。国が線を引いた「避難区域」ではないのに避難した人たちは、「歩く風評被害」などと揶揄されたりバッシングされたり、子どもがいじめられたりするそうだ。

実際にカメラで取材できない人たちは、過酷な現実に苦しんでいる。生活に困窮して自ら命を絶った母親の例も、この作品の中では紹介されている。

日本政府は「2020年に避難民をゼロにする」と言っている。しかし、それは見かけ上の数字を「ゼロ」にするだけだ。
福島県は、「自主避難」の人たちへの住宅無償提供を打ち切り、期限だから出て行けと電話して追い出そうとし、出ていかないと家賃を二倍にするぞと脅している。
また、厚生労働省が管轄する支援機構が、被害者に立ち退き訴訟を起こした例もある。

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今回のドキュメンタリーは、当初、テレビ局に企画を持ち込んだが、プロデューサーから「いろんな方向から矢が飛んでくるのが怖い」と言って断られたそうだ。
この映像作品『ふたつの故郷を生きる』が、さらに多くの人に観られ、現状を理解する人が少しでも増えればと思う。
 
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2019年03月26日

第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜

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■ 第94回 VIDEO ACT! 上映会 〜原発事故から9年目 母子避難した女性たち〜
上映作品『ふたつの故郷を生きる』
2018年/65分/監督 中川あゆみ
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年3月26日(火)19時より

原発事故の記憶が風化する中、子連れで福島から避難した母親たちが
今、困難に直面している。これは被害者や弱者を見捨てる国のもとで暮らす
私たち自身の問題でもある。

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■上映作品
『ふたつの故郷を生きる』 2018年/65分/監督 中川あゆみ

■解説
福島の原発事故から9年目を迎える今、子どもの健康を守るため
母子避難した女性たちが、新たな困難に直面している。
昨年3月、区域外避難者への住宅提供が打ち切られ、
母親たちは経済的、精神的に困窮。自死する女性までが現れた。
作品は、都内で避難生活を続ける母子と、1人ひとりに
親身に向き合う支援者たち、そして政府に政策改善を迫り、
粘り強く行動する女性たちの姿を追った。

■関連記事
原発事故から8年目を迎えた『ふたつの故郷を生きる』複雑さ

■上映作品
『ふたつの故郷を生きる』 2018年/65分/HD
監督・撮影・編集:中川あゆみ
撮影:辻中伸次/松井 至
音楽:黃 衍仁/ジンタらムータ
プロデューサー:平野まゆ
制作協力:避難の協同センター

■日時
2019年3月26日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の中川あゆみさんを交えた、トーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)
監督の意向により、避難者の参加費無料

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )

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2019年01月29日

【報告文】第93回ビデオアクト上映会〜「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」完成上映会〜

上映作品
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』 監督:湯本雅典


 去る1月22日、ビデオアクト上映会がいつもの東京ボランティア市民活動センターで開催された。上映作品は、湯本雅典監督の『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』。18時半の開場前から次々と参加者が集まって来た。開場前に参加者の列が出来たのは、93回を数えるビデオアクト上映会が始まって以来のことだ。ビデオアクトのスタッフは、僅か4人。椅子の追加や会場整理、チラシの手渡し等、どうなることかと思ったが、何とか大きな混乱もなくスムーズに上映を開始することが出来た。それは、参加者の皆さんがとても協力的で、一緒に上映会を作ってくれたからだった。受付では呼びかけてもいないのに、作品へのカンパが集まった。参加者の皆さんの沖縄への連帯の思いが強く感じられた。最終的な参加人数は、約120名。設立21年目を迎えるビデオアクト史上最多の人々の熱気とともに上映が開始された。

 映画では、2018年2月に行われた名護市長選での辺野古新基地反対派、稲嶺さんの敗北から9月の沖縄県知事選で玉城デニーさんが勝利するまでが描かれる。その視点は、大手メディアからは届いて来ない沖縄の現実をこの目で確かめたいという湯本監督の純粋な思いで貫かれている。その思いは、名護市辺野古だけでなく、与那国島、石垣島、宮古島、そして、鹿児島県奄美大島の自衛隊基地建設の現場まで、湯本監督の足を運ばせる。2018年の一年間で、ほぼ毎月一回のペースで沖縄の現地取材を続けたという湯本監督の記録は、大手メディアが伝えない日本政府の軍備増強の最前線を捉える貴重な作品となった。

 映画の中で、とても印象的だった言葉がある。米軍ヘリの部品が落下した保育園に自分の子どもを預ける母親の言葉だ。沖縄県知事選での自分の一票は、「命を賭する一票」だというのだ。命を賭する…彼女にとってはオーバーでも何でもなく、沖縄で生きる実感そのものなのだということが、スクリーンを通じて伝わってきた。「沖縄では異常事態がずっと続いている」そんな言葉もあった。湯本監督は、これらの言葉を丁寧に拾い上げてくれた。

 上映終了後は、会場内での質疑応答、ディスカッションが活発に行われた。その会場内に元小学校教師である湯本監督の教え子がいた。ディスカッション後に話を聞くと、湯本監督とは20年ぶりの再会だという。「私の人生に一番大きな影響を与えてくれた先生」だと彼女は言った。「何よりも命の大切さを教えてくれた」。20年後の現在の先生の思いも、彼女はきっと受け止めただろう。

 『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』のDVDは、上映権付で破格の2,000円で販売されている。是非、多くの人に観て頂きたい。お求めは、コチラ。
https://yumo.thebase.in/items/15585661

(土屋 豊)
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2019年01月22日

第93回 VIDEO ACT! 上映会 〜「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」完成上映会〜

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■ 第93回 VIDEO ACT! 上映会 〜「沖縄から叫ぶ 戦争の時代」完成上映会〜
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』
2019年/61分/制作 湯本雅典

http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
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■2019年1月22日(火)19時より

「戦争の時代」が歩き始めている。
執拗にすすめられる辺野古新基地建設。
沖縄の離島ですすむ自衛隊基地建設。
沖縄県知事選挙に勝った。
それでもまだ、辺野古新基地建設はとまらない。
また各地で、自衛隊基地の建設がすすむ。
市民への納得のいく説明がないまま。

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■上映作品
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』 2019年/61分/制作 湯本雅典
https://yumo.blue/

■予告編『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』


■解説
「戦争の時代」が歩き始めている

●執拗にすすめられる辺野古新基地建設
2018年2月、沖縄県名護市長選挙で予想に反して辺野古新基地に一貫して反対してきた稲嶺進さんが破れた。政府は、連日、辺野古への物資の搬入をすすめた。一方で新名護市長の渡具知氏は、学校給食費、保育料の無償化のためにと米軍基地再編交付金の受け取りを決める。そして名護市では、市議会議員選挙が始まる。

●沖縄の離島ですすむ自衛隊基地建設
軍事基地の建設は辺野古だけではない。沖縄県の離島(与那国島、宮古島、石垣島)では、自衛隊の基地建設(計画を含む)がすすめられている。人口1500人の与那国島には、160人の自衛隊員がやってきた。宮古島では、農地と県道を挟んだゴルフ場をこわして、陸上自衛隊ミサイル基地が建設されている。石垣島では、市長が2018年7月陸上自衛隊ミサイル基地の受け入れを発表した。

●沖縄県知事選挙に勝った
翁長県知事が亡くなった。翁長県知事は、亡くなる間際に、辺野古新基地建設承認の撤回手続きには入ることを明言していた。そして、県知事選挙が始まる。故翁長氏の遺志をついで立候補した玉城デニー氏が8万票の大差をつけ勝利した。

それでもまだ、辺野古新基地建設はとまらない。
また各地で、自衛隊基地の建設がすすむ。市民への納得のいく説明がないまま。

奄美大島自衛隊基地建設現場・上空から.jpg

■上映作品
『沖縄から叫ぶ 戦争の時代』 2019年/61分
制作: 湯本雅典
撮影:湯本雅典、PEACE
ナレーター:笠原眞弓
音楽:ジョニーH、多田弘一
2019年1月(撮影:2018年1月〜2018年10月)
DVDジャケットデザイン:橋本真紀子

■日時
2019年1月22日(火)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の湯本雅典を交えた、トーク&ディスカッションを行います。
終了予定時刻 20時50分

玉城デニーさん.jpg

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分
(現在、JR飯田橋駅西口は、工事中のため大きく迂回することになります。ご注意ください)

■参加費:500円(介助者は無料・予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
(電話:045-228-7996 [ローポジション気付] )

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2018年11月30日

ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画『自由/生きる/権利』上映会 報告文


ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画『自由/生きる/権利』上映会 報告文
報告:本田孝義

本年2018年はビデオアクト設立20年になる。20年経ったので何かイベントをやろうという話になり、様々な意見があったが、これまでやってきた3分ビデオの公募・上映がふさわしいのではないか、という結論になった。では、テーマをどうするか。これも喧々諤々議論して、現在、憲法25条にある「健康で文化的な最低限度の生活」がないがしろにされているのではないかという観点から、「自由/生きる/権利」とした。難しいテーマではあったが、3分間の映像を公募したところ23本の作品が集まった。そして、上映はいつも使っている、東京ボランティア・市民活動センターを離れ、キノ・キュッヘで行うことになった。
11月23日の『 自由/生きる/権利』上映会は、製作者の方でも参加できない方がいたが、30名ほどの方が来場し、まずまずにぎやかな上映会となった。

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上映された作品は、上映順に以下の通り。

青野恵美子/破たんの町
中川あゆみ/ ふたつの故郷を生きる
白木くにはる 田所準子/農民と白いトウモロコシ
かわさきの安全で美味しい水道水 生田浄水場復活を願って
斉藤和子/小さな命が教えてくれた
柚木公奈 /『木の子文庫』という在り方
堀切さとみ/僕の自立生活
高橋恵美子/あなたの街の人と人をつないでいるビッグイシューを知っていますか?
落合由利子/三恵子さんと82年
松原 明/92歳の墓参り
小林アツシ/りょうしん の じゆう
本田孝義/自由・・・なの?
西村仁美/Yo!かいご
土屋トカチ/喜寿の骨
土屋 豊/親父
本谷英一/言語は地球を回る
中村富美子/大久保多文化散歩
北穂さゆり/NO FUR 2018
三田玲子/たべる たべられる
中村友紀/Article 9.
湯本雅典/こんな小さな島に クニがやってきた
佐々木 健/森の詩
相馬あかり/0 THROUGH 9

3分ビデオの面白いところは、同じテーマでありながら、個々の作者の視点が違うので、一見バラバラの作品群でありながらも、23本続けて見ていくうちに、何か立体的に「日本の姿」が見えてくることにある。今回も環境問題、老人介護、毛皮問題、ワクチン問題、沖縄の基地問題など、描かれていることは多岐にわたるが、だからこそ、今現在のリアルな「日本の姿」が浮かび上がっていたように思う。また、個人的な視点から語られた作品が多いのも特徴かもしれない。来場者の評価が高かった作品に送られる観客賞は堀切さとみさんの「僕の自立生活」に決まった。今回上映した作品の内で、DVD収録を許可している作品をまとめて、『自由/生きる/権利』のDVD化も行う予定です。また、配信を許可している作品は配信も行う予定です。

国立市にあるキノ・キュッヘは上映などのイベントが出来る居酒屋なので、『自由/生きる/権利』上映後、その場で懇親会に突入。

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上映会が面白いのは作者と観客が向き合っていろんな話が出来ること。映像と言えば今や配信が当たり前の時代ですが、そういう時代だからこそ、上映会が持つ意義が見直される時代かもしれません。懇親会では1999年にビデオアクトとして参加した山形国際ドキュメンタリー映画祭の様子を撮った映像も流され、活発な議論が交わされている映像を見ながら、上映会の必要性を再確認した夜でもありました。


posted by VIDEO ACT! スタッフ at 11:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月23日

【 自由/生きる/権利】上映会

ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画【 自由/生きる/権利】上映会を、
2018年11月23日(金・祝)「キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)」(国立)で行ないます。

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<作品応募者 23組>
青野恵美子/落合由利子/北穂さゆり/小久保善一/小林アツシ
斉藤和子/佐々木 健/相馬あかり/白木くにはる・田所準子
高橋恵美子/土屋トカチ/土屋豊/中川あゆみ/中村友紀
中村富美子/西村仁美/堀切さとみ/本田孝義/本谷英一
松原 明/三田玲子/柚木公奈/湯本雅典  50音順・敬称略(上映順とは異なります)

<完成上映会タイムスケジュール>
17:00 開場
17:30 上映会開始
19:00 懇親会開始
21:00 終了

<料金>
上映会参加費 500円(制作者無料)
懇親会参加費 2,000円(お任せ料理、ドリンク代別) 

<会場>
「キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)」 
〒186-0005 東京都国立市 西2丁目11−32  電話 042-577-5971
国立駅南口出る/西友と神戸屋の間の富士見通りを直進/徒歩15分

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今から20年前、ビデオアクトは、自主制作映像作品の普及・流通をサポートするプロジェクトとして発足しました。
発足時の大きなコンセプトは、「誰もが自由に自分の意見を発信できる“場”をつくること」でした。
そして、そのコンセプトを実践する企画のひとつとして、これまで「戦争」「憲法」「自由」「3.11」など
様々なテーマで、3分間のオムニバス映像企画を行なってきました。

20年目の2018年、今回の3分映像のテーマは、【自由/生きる/権利】です。
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、
日本国憲法第25条は生存権について謳っています。
あなたにとって、“健康で文化的な最低限度の生活”とは、何でしょう? 

2018年の今、自由に生きる権利について、23組の方から映像が集まりました。
それらをまとめて、一気に上映します。

上映会終了後、懇親会(別途費用はかかります)をご用意しております。
懇親会では【秘蔵映像】も準備中です。お楽しみに!

※応募して頂いた全作品を、無審査で上映します。
※上映会終了後、ネット配信やDVDの頒布も予定しています。(収録・配信の許諾を得た作品のみ)



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あなたにとっての「生存権」とは? 3分間の映像を大募集!

ビデオアクト設立20周年記念・オムニバス映像企画

【自由/生きる/権利】

〜あなたにとっての「生存権」とは? 3分間の映像を大募集!〜


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今から20年前、ビデオアクトは、自主制作映像作品の普及・流通をサポートするプロジェクトとして発足しました。発足時の大きなコンセプトは、「誰もが自由に自分の意見を発信できる“場”をつくること」でした。そして、そのコンセプトを実践する企画のひとつとして、これまで「戦争」「憲法」「自由」「3.11」など様々なテーマで、3分間のオムニバス映像企画を行なってきました。


20年目の2018年、今回の3分映像のテーマは、【自由/生きる/権利】です。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、日本国憲法第25条は生存権について謳っています。あなたにとって、“健康で文化的な最低限度の生活”とは、何でしょう? 2018年の今、自由に生きる権利について、皆さんの声を映像で集めて、それらをまとめて一気に上映したいと思います。たくさんのご応募を、お待ちしています!


★締切:2018年10月31日(水)必着
 締切延長しました → 11月12日(月)必着

※応募して頂いた作品は、すべて無審査で上映します。
※表現方法は、フィクション、アニメ、ドキュメンタリーなど何でもOK!
※上映会終了後、ネット配信やDVDの頒布も予定しています。

上映会は、2018年11月23日(金・祝)に「キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)」(国立)で行ないます。

<完成上映会タイムスケジュール>
17:00 開場
17:30 上映会開始
19:00 懇親会開始
21:00 終了

<料金>
上映会参加費 500円(制作者無料)
懇親会参加費 2,000円(お任せ料理、ドリンク代別) 

<会場>
「キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)」 
〒186-0005 東京都国立市 西2丁目11−32  電話 042-577-5971
国立駅南口出る/西友と神戸屋の間の富士見通りを直進/徒歩15分

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★3分間映像『自由/生きる/権利』の募集要項★

●テーマは「自由/生きる/権利」。この3つの言葉から想起できるものなら、何でも結構です。

●時間は3分以内。

 (時間厳守でお願いします。時間をオーバーしている作品は、頭から3分でカットする場合があります)

●制作者の国籍、職業などは問いません。

●制作は、個人でもグループでもかまいません。

●1個人(または1グループ)1作品でお願いします。

●応募は無料です。

●作品を応募して頂いた方は、上映会への参加が無料(飲食は有料)になります。

 また、応募作を収録した頒布用DVDを進呈いたします。

●応募できる映像のフォーマットは、最下部に記載しています。

●既存の映像、音楽を使用する場合は、制作者の責任で著作権の処理をお願いします。

 また、肖像権等につきましても、制作者の責任でお願いします。

●応募作品は、YouTubeでの配信、DVD頒布も予定しています。

 DVD頒布は実費で行いますので制作者への金銭的還元はできません。

 また、上映会での上映のために作品を出すが、他での公開はしないなどの選択もできます。

 応募の際に、どちらかをお選びください。

●上映会は2018年11月23日(金・祝)に「キノ・キュッヘ(木乃久兵衛)」(国立)で行ないます。

●上映会の際に、ご覧頂いた方の評価が高かった作品は「観客賞」として豪華粗品を進呈します。

●映像は、郵送またはファイル転送サービスでお送りください。郵送費は制作者の負担とさせて頂きます。

 送って頂いたディスク等は原則として返却しません。(返却ご希望の方はご連絡ください。)

 万が一の時の為に、バックアップを取っておくことをお薦めします。


■締切:2018年10月31日(水)必着 11月12日(月)必着

■応募・問い合わせ先

〒231-0033横浜市中区長者町4-10-1 パルム長者町204

ローポジション気付 ビデオアクト『自由/生きる/権利』担当宛




※応募時は、以下の情報を映像とともに郵送、あるいはメールにてお送り下さい。


・作品名

・制作者名

・(ファイル転送サービスをご利用の場合)アップロード先URL

・郵便番号

・住所

・Tel.

・e-mail

・画面の縦横比(16対9/4対3)

・YouTubeでの公開(どちらかをお選びください):公開可/公開不可

・頒布用DVDへの収録(どちらかをお選びください):収録可/収録不可

・作品コメント(100字程度)上映時・ネット公開等で紹介します。


■応募できる映像のフォーマット

●映像収録ディスク:DVD、ブルーレイディスク

●ビデオテープ:DV、DVCAM

●データ:.mov/.mp4/.wmv/.avi/AVCHD (その他の場合は、ご相談ください)
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 23:23| VIDEO ACT!からのお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする