2026年09月15日

第136回 VIDEO ACT! 上映会 〜水俣病公式確認から70年〜 上映作品 『しえんしゃたちのみなまた』(2016年/80分/監督:加藤宣子)

==========================================================
■ 2026年9月15日(火) 第136回 VIDEO ACT! 上映会 〜水俣病公式確認から70年〜
上映作品 『しえんしゃたちのみなまた』
(2016年/80分/監督:加藤宣子)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================


■2026年9月15日(木) 18時45分より
2026年5月1日、70年目の水俣病公式確認の日を迎えました。
風光明媚な熊本県水俣に
化学企業チッソがやってきて、118年が経ちます。
救済漏れや、いまだ続く裁判など、未解決の課題が多く残されています。

■上映作品
『しえんしゃたちのみなまた』(2016年/80分/監督:加藤宣子)

しえんしゃたちのみなまた_01.jpg

■作品解説
風光明媚な熊本県水俣へ
化学企業チッソがやってきてから、118年が経ちます。

1956年、九州熊本不知火海沿岸の水俣で確認された水俣病。
化学企業チッソが流した排水には、メチル水銀が含まれていました。
魚介類を通して摂取した人々は、ひどいけいれん、手足の震え、
感覚障害、視野狭窄、頭痛などを発症します。これが水俣病です。
感染症ではありません。

水俣病の公式確認から70年以上経過した現在も、
地域や年代の線引きによる救済漏れや、
いまだ続く裁判など、未解決の課題が多く残されています。

病状に苦しみながら生活する人。
補償を求めて裁判で闘い続ける人。
まっとうに生きる患者さんに寄り添う支援者の人々の姿に、
カメラが向けられます。

■スタッフ
撮影・監督 加藤宣子
撮影協力 中井信介
音楽 柏木敏治
題字 加賀田清子
企画制作 小さな水俣の会

■予告篇
しえんしゃたちのみなまた―予告編


■日時
2026年9月15日(金) 18時10分/開場 18時45分/開始
上映後、監督の加藤宣子さんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/小学生以下無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年07月04日

【報告文】第135回ビデオアクト上映会 〜アメリカ帰還兵と憲法九条〜

上映作品
『アレン・ネルソン 9条を抱きしめて 〜元米海兵隊員が語る戦争の真実〜』 
(2025年/75分/監督:阿部裕一)

7月2日(木)135回目のビデオアクト上映会が開催された。上映会のタイトルは「アメリカ帰還兵と憲法九条」、上映作品は、阿部裕一監督の『アレン・ネルソン 9条を抱きしめて〜元米海兵隊員が語る戦争の真実〜』だった。ウクライナ、イラン、パレスチナ…世界の戦禍は絶えることなく、日本国内おいても高市政権による「戦争ができる国家体制」づくりが加速する中、ビデオアクトスタッフの満場一致でこの企画は決まった。今こそ「本当の戦争」について、ネルソンさんから学び直さなければならないと思ったからだ。(ちなみに、恂{晋也監督の新作劇映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』も9月に公開を控えている)

「本当の戦争」とは何か? 映画の中でネルソンさんは、シンプルに、真摯に、そして力強く教えてくれる。戦争が平和をもたらすなんてあり得ない。なぜなら、軍隊では平和を学ばない。学ぶのは、殺し方だけ。戦場に音楽はない。ヒーローもいない。映画のような劇伴はなく、観客もいない沈黙の中で、ただただ人が殺されていく。そして、兵士の人間性は破壊され、ネルソンさんも、機械のように人を殺し続ける。

ネルソンさんが人間性を取り戻すきっかけは、2つある。ひとつは、戦場でネルソンさんが逃げ込んだ防空壕で出くわした少女の出産。ネルソンさんの手で取り上げられたそのベトナムの赤ん坊の命のぬくもりは、機械のようだったネルソンさんを人間に引き戻した。しかし、人間としてベトナムから帰還したネルソンさんは、PTSDにより「ウォーキングデッド(生きているのに死んだ人)」のようになってしまう。そんなネルソンさんを救ったのが、幼馴染が教師を務める小学校で行った講演での出来事だった。まだ「本当の戦争」のことを語ることができなかったネルソンさんにある子どもが質問した。「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」。ネルソンさんは逡巡した挙句、告白する。「殺しました」。子どもたちは、「かわいそうなネルソンさん」と涙する。ネルソンさんに駆け寄り、手を握る。ネルソンさんの1200回を数える日本での講演活動のきっかけとなる出来事だった。

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」。憲法9条第1項の文言だ。ネルソンさんはこれを読んだ時、キング牧師の「私には夢がある」という言葉と同じくらい、あるいはそれ以上の力強い衝撃を受けたという。私が憲法を初めて学んだのは、12、3歳の頃だったと思うが、正直大した感動はなかった。しかし、今、ネルソンさんから「本当の戦争」の話を聞いたあとは、何とも美しい詩のように響く。

上映のあとは、参加者の皆さんと感想をわかち合う時間をつくった。何人くらい参加されるか少し心配したが、何と40名以上の方々に来て頂いた。「世界で戦争が続き厭世的な気分だったが、人間が生きていることは悪いことじゃないと思えた」と話してくれた若者。「若い頃は自分自身も戦争についてよく知らなかったが、今は、戦争体験のない私も戦争について若い人に伝えていきたいと思っている」と言う高校教員など、皆さんが次から次へと各々の想いを話してくれたが、私が一番印象に残っているのは、これまで反戦・平和運動に長らく関わって来られたと思われる人のお話だった。「大切なのは、”大きな平和”ではなく、”小さな平和”だと思う。ネルソンさんを救ったのも、ベトナムの赤ちゃんと人を殺したと告白したネルソンさんの手を握った子どもたち。目の前の人を大切にする”小さな平和”を”大きな平和”に結びつけるしかない」。その通りだと思う。ネルソンさんも映画の最後に「世界平和はこの部屋から、私たち一人ひとりから始まります」と語っている。遠回りではない。この道しかない。そんな風に思える上映会ができて、良かったです。
(土屋 豊)
260702202002017.JPG
※本作品は自主上映会の企画を広く募集しています。
映像は無償貸出(作品を観た方に「支援金」を募っていただく寄付制)。
詳細は、下記までお問い合わせ下さい。
allennelson2025‪@gmail.com
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 17:51| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年07月02日

第135回 VIDEO ACT! 上映会 〜アメリカ帰還兵と憲法九条〜 上映作品 『アレン・ネルソン 9条を抱きしめて 〜元米海兵隊員が語る戦争の真実〜』

==========================================================
■ 2026年7月2日(木) 第135回 VIDEO ACT! 上映会 〜アメリカ帰還兵と憲法九条〜
上映作品 『アレン・ネルソン 9条を抱きしめて 〜元米海兵隊員が語る戦争の真実〜』
(2025年/75分/監督:阿部裕一)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================

■2026年7月2日(木) 19時より

ベトナム戦争に従軍した元アメリカ海兵隊員、アレン・ネルソンさん。
帰還後、過酷な戦場体験によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しめられた。
1996年、ネルソンさんは、日本での講演活動を開始。13年間でのべ1200回を数えた。
日本での講演に力を入れた理由は、憲法九条との出会いだった。

アレン・ネルソン著「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」を映画化した、
恂{晋也監督の新作「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」が今年9月に公開を控えるいま、
ドキュメンタリー映画『アレン・ネルソン 9条を抱きしめて 〜元米海兵隊員が語る戦争の真実〜』を
上映する。

AllenNelson.jpg

■上映作品
『アレン・ネルソン 9条を抱きしめて 〜元米海兵隊員が語る戦争の真実〜』(2025年/75分)

■作品解説
アレン・ネルソンさんは、ベトナム戦争に従軍した元アメリカ海兵隊員。
帰還後、過酷な戦場体験によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しめられた。
アレンさんは、18年に及ぶ治療の末立ち直ります。
沖縄での米兵による少女暴行事件をきっかけに、1996年から
日本での講演活動を開始。その数は13年間でのべ1200回を数えた。
アレンさんが日本での講演に力を入れた最大の理由は、憲法9条との出会いだった。

■スタッフ
監督:阿部裕一
ナレーション:森山良子
企画制作:アレン・ネルソン平和プロジェクト

■日時
2026年7月2日(木) 18時30分/開場 19時/開始

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月12日

報告文 第134回 VIDEO ACT! 上映会 〜パリ第8大学/言語習得に奮闘する若者たちと教師〜

上映作品 『奇妙な外国語、フランス語』
(2023年/83分/フランス語/日本語字幕付/監督:ニシノマドカ)


5月12日、第134回 ビデオアクト上映会を開催しました。
約37名の参加がありました。

本作のテーマは語学。そのためか、親子で参加される方もチラホラ。
27年にわたり、ビデオアクト上映会を開催してきましたが
お子さんが参加されたのは初めてでした。

1000033534.jpg

本作の舞台は、フランスのパリ第8大学。
2015年、どんな困難な状況にあっても学業を続けたい人々のため、
フランス語コースが開設されました。
このコースは「DU Passerelle(パスレル)」といい、
母国で学業を中断せざるを得なかった亡命者に対し、
学業を再開または開始を支援するプログラムです。

この特別フランス語講座は
9か月間・480時間行われます。
本作は、この講座の9か月間の様子を軸に
取材・構成されています。

Français langue étrangère photo-4students.png

シリア、スーダン、アフガニスタン、トルコから来た十数人の若者たち。
異国での最初の1年間に寄り添う二人の教師、ボリスさんとベゴニアさんは、
まるで父と母のように彼らに愛情を注ぎ、言葉のみならず、
自分たちが大切にしている哲学やユーモア、
そして、フランスで幸せに生きていくための心構えやエスプリを伝えていきます。

最初は、文法も語彙も、ごく初級の学生たちですが、
9ヶ月で大学の論文を書けるレベルのフランス語力を身につけていきます。
学ぶことの喜びに満ちた、学生たちのいきいきとした表情が
深く印象に残る作品です。

Français langue étrangère photo tournage.png

監督のニシノマドカさんは、2013年に、本作の舞台となった
パリ第8大学演劇学部に(翌年、映画学部にも)入学し、映画と演劇を学びます。
本作に登場するフランス語教師・ボリスさんとベゴニアさんは、
ニシノさんにフランス語を教えてくれた先生でもあるとのこと。

だからこそでしょうか。
本作では、語学教育のやりとりそのものだけでなく、
教師の人間味が自然と捉えられており、
あたかも一緒に授業を受けているような気持ちになりました。

1000033535.jpg

上映後に登壇した、ニシノさん(写真・右側)。
「この大学でドキュメンタリーを学びました。2013年に入学し、
その4年後に撮影を始めました。8年間くらい、この大学にいました。
ここはもう、私の家でした」
「本作の登場人物はみんな優秀な方たち。現在は大企業に勤めたり、
研究員になられたそうです」と、想いがあふれるように語られました。

フランスでは、現在も42校でこのプログラムが実施されており、
毎年約1800人の学生が参加しているとのことです。

一方、日本では「不法滞在者ゼロプラン」や、
「経営・管理」に必要な資本金を500万円から3000万へ引き上げるなど
フランスとは真逆のような政策が続いています。

(文責:土屋トカチ)
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 23:04| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第134回 VIDEO ACT! 上映会 〜パリ第8大学/言語習得に奮闘する若者たちと教師〜 上映作品 『奇妙な外国語、フランス語』

==========================================================
■ 2026年5月12日(火) 第134回 VIDEO ACT! 上映会 〜パリ第8大学/言語習得に奮闘する若者たちと教師〜
上映作品 『奇妙な外国語、フランス語』
(2023年/83分/フランス語/日本語字幕付/監督:ニシノマドカ)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================


■2026年5月12日(火) 18時30分より

2015年、パリ第8大学が開設したフランス語コース。
ここには、どんな困難な状況にあっても学業を続けたいと願う
世界中の若者たちが集まってくる。
美しく微笑ましい関係を人々と築く瞬間を積み重ね、
居場所を共に作る物語が紡がれていく。
そのあたたかな感覚は、私たちが一歩踏み出すための
勇気を与えてくれる。

Français langue étrangère photo-4students.png

■上映作品
上映作品『奇妙な外国語、フランス語』(2023年/83分/フランス語/日本語字幕付/監督:ニシノマドカ)

■作品解説
どんな困難な状況にあっても学業を続けたいと願う世界の若者のために、
パリ第8大学が2015年に開設した、フランス語コース。
ここで学ぶのは、シリア、スーダン、アフガニスタン、トルコから来た10数人の若者たち。
二人の教師、ボリスとベゴニアは、まるで父と母のように彼らに愛情を注ぐ。
言葉のみならず、自分たちが大切にしている哲学やユーモア、
フランスで幸せに生きていくための心構えや、エスプリを伝えていく。

Français langue étrangère photo tournage.png

■スタッフ
監督・撮影:ニシノマドカ
編集:Léa Chatauret ニシノマドカ
色調整:Eric Heinrich
整音・ミックス: Arno Ledoux
出演:Boris Sautereau Begoña Helguera そして彼らの学生たち

■日時
2026年5月12日(火) 18時10分/開場 18時30分/開始
上映後、監督のニシノマドカさんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

Strange Foreign Language French-Boris.png
__________________________________
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年03月14日

[報告文]第133回 VIDEO ACT! 上映会 〜花岡事件/加害の事実と向き合う〜

上映作品 『花岡悲歌(エレジー)』(2026年/70分/企画・制作:佐々木健)

 去る3月10日、『花岡悲歌(エレジー)』を上映しました。参加者は約50名。会場はほぼ満席になり、花岡事件への関心の高さがうかがえました。
 映画は悲しい歌にのせてセピア色の風景が映し出されます。この映像は、約80年前、中国から日本の秋田県花岡までの強制連行された人たちの足跡をたどっているようです。ナレーションでは、強制連行された男の話が語られ、故郷では一家離散し、花岡では連日の労働で衰弱していったことなどが語られます。また、画面は変わり、生々しい虐待の様子を描いた版画「花岡ものがたり」が映し出されます。Still0111_00004-thumbnail2.jpg
 タイトルが出た後、鹿島建設の説明があります。現在もある建設会社ですが、花岡事件が起きた鉱山は鹿島建設のものでした。鹿島建設は、中国、台湾、満州で鉄道建設を行っていました。ここで話は急に、1974年に東アジア反日武装戦線さそりが起こした鹿島建設資材置き場爆破事件に飛びます。当時、指名手配された宇賀神寿一が、なぜ爆破事件を起こしたのかを語ります。本作を作った佐々木健監督は、以前、東アジア反日武装戦線の『母たち』という作品を作っており、あらためて彼らのことを調べていると、先に書いた爆破事件を彼らが「花岡作戦」と呼んでいたことに気付き、「花岡事件」のことを知ったのだそうです。
 1938年、日本政府は泥沼化する日中戦争の中で、国家総動員法を発令しますが、それでも労働者が足りず、朝鮮人・中国人を強制連行して鉱山や建設現場で働かせます。この強制連行は、企業が国に要請して行われました。
 場面は変わり、大谷蛮天門さんによる一人芝居が映されます。彼が中国人を演じ、どのように日本へ連行されてきたのか、どのように虐待されてきたのかを語る芝居によって、より具体的に想像することが出来ます。本作の魅力は、こうした多層化した表現にもあると思います。
 1945年6月30日、986人の中国人が一斉蜂起、逃亡。警察や憲兵隊により、鎮圧・逮捕。その後、拷問も行われ、400人以上が死亡。これが花岡事件と呼ばれています。
 花岡事件の生き残りである耿諄さんらは、1990年来日し、鹿島建設に謝罪や賠償を求めますが、鹿島建設は強制連行の事実を認めつつも、賠償などは拒否。そのため、裁判を提訴。2000年に和解し基金が創設されることになりました。
 映画は終盤、現在の様子を映し出していきます。花岡がある大館市では、毎年慰霊祭が開催され、花岡平和記念館では、事件の背景などが解説されています。
 花岡悲歌.jpg
 また、朝露館には陶芸家・関谷興仁さんが犠牲者の名前を刻んだ作品が展示されています。外国人へのヘイトスピーチが広がる中にあって、こうした過去を学び、事実を直視することが、ますます大切になっていると思います。本作は、そうした一助になるでしょう。
花岡悲歌 上映1.jpg 
 上映後でのディスカッションでは、大館市出身の方が、祖母が花岡事件を目撃していた、という話をされていました。
 また、最後に、本作でも歌っている末武あすなろさんが「花岡節」を披露してくださいました。
花岡悲歌 上映2.jpg
(本田孝義)
 
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 17:54| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年03月10日

第133回 VIDEO ACT! 上映会 〜花岡事件/加害の事実と向き合う〜 上映作品 『花岡悲歌(エレジー)』

==========================================================
■ 2026年3月10日(火) 第133回 VIDEO ACT! 上映会 〜花岡事件/加害の事実と向き合う〜
上映作品 『花岡悲歌(エレジー)』
(2026年/70分/企画・制作:佐々木健)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================


■2026年3月10日(火) 19時より
太平洋戦争末期、1945年6月30日に発生した「花岡事件」。
秋田県大館市の花岡鉱山に強制連行され、
蜂起した中国人労働者が鎮圧された事件だ。
秋田県出身の監督が、加害の歴史をまとめた
映像記録『花岡悲歌(エレジー)』を上映する。

Still0111_00000.jpg

■上映作品
上映作品 『花岡悲歌(エレジー)』(2026年/70分/企画・制作:佐々木健)

Still0111_00002.jpg

■監督からのメッセージ

映画「花岡悲歌」に向けて   佐々木健

私が秋田県での1945年に起こった「花岡暴動」に興味を持ったのは、2020年頃になります。
私は、1986年から87年にかけて、東アジア反日武装戦線「さそり」のメンバーで獄中にいて無期懲役の求刑を受けていた
黒川芳正氏が「自分たちの母親のドキュメンタリー映画を作りたい」という思いを受けて、
東アジア反日武装戦線の「母たち」という8ミリ映画を制作しました。
2020年にこの映画をDVD化しようと思い、もう一度彼らが何故このような事件を起こしたのかを調べている時、
「さそり」のメンバーが鹿島建設の資材置き場を爆破した事件を「花岡作戦」と呼んでいたのに気付き、
「花岡事件」のことを調べ始めました。
すると出身が秋田県である私がこの事件のことを全く知らなかった事を知らされたと同時に、
東アジア反日武装戦線の裁判に携わった新美隆弁護士と内田雅敏弁護士が、
最高裁判決の後、「花岡事件」の被害者&遺族対鹿島建設との交渉に携わり、
裁判、和解に至るまで関わっていた事を知り、
正直自分がそのことを知らなかった事を迂闊だったと思いました。

そこから現地花岡を訪れたり、書籍を探し出して読み進めるうちに
「中国人強制連行」がなぜ行われたのだろうという疑問を持ち、
日本人が持つメンタリティが関わっているのではないかと思えてきて、
今も続く韓国、朝鮮人や中国人に対するヘイトクライムの根源にアジア人蔑視があるのではと思うようになりました。

中国への侵略戦争、それへの企業の協力と現地労働者への強制労働と搾取。そこから得た莫大な利益。
また天皇を頂点とした軍部の暴力的支配が多くの現地住民を死に追いやった。

戦後も、企業は中国人を使役したことで損害を受けたとして国から国家補償金を受け取り、戦後の自社の発展の基礎とした。
またGHQは戦後の日本を取り込むために、天皇制を残すとともに、企業の戦争犯罪に目を瞑り、
戦犯までも釈放するという形で、ある意味で今の日本を支配下に置いたとも言えます。

自分に何ができるのだろうと考えた時、
今に至るこのような加害の歴史を映像記録に残そうと思った結果がこの作品となります。

Still0111_00004.jpg

■スタッフ
撮影:佐々木健、秋田琢
出演:大谷蛮天門、宇賀神寿一、関谷興仁、石川逸子 他

■日時
2026年3月10日(火) 18時30分/開場 19時/開始
上映後、企画・制作の佐々木健さんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp


Still0111_00001.jpg
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 00:00| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年01月26日

【報告文】第132回ビデオアクト上映会 〜蛇口の向こう側〜

上映作品
『どうする? 日本の水道―自治・人権・公共財としての水を』 
(2019年/41分/監督:土屋トカチ/製作:アジア太平洋資料センター〔PARC〕)

260122.jpg

去る1月22日、「蛇口の向こう側」と題した132回目のビデオアクト上映会が行われた。上映作品は、ビデオアクトのスタッフでもある土屋トカチ監督の『どうする? 日本の水道―自治・人権・公共財としての水を』。参加者は約20名で、その内の半数近くはこの問題に関心のある初参加の人たちだった。あまりにも身近で、ふだん水道のことなど考えたこともなかった私にとっては、とてもエキサイティングで興味深い社会科の授業のような上映会だった。勉強になったし、自分事として考えさせられた。

日本の水道普及率は98%を超え、自治体が責任をもって水道を運営することで、日本国憲法第25条の生存権のひとつである「公衆衛生」が保障されている。作品は、この日本の水道のこれまでとこれからの課題を詳細に解説してくれる。

始まりは1890年の水道条例。「衛生を確保する水道は、私企業ではなく自治体が運営すべき」という理念が規定された。それから時は流れ、戦後の復興期である1957年には水道法が制定され、ここでも「生存権」の保障の具体化が謳われた。そして、1950年代に26.2%だった水道普及率は、1970年代には80%となり、現在は98%超、ほぼ国民皆水道となった。

しかし、ここで問題が…「人口減少による自治体の財政難」、「水道管などインフラの老朽化」、「職員の高齢化・減少」などだ。そこで政府が打ち出したのが、2018年の改正水道法。衆参合わせてわずか18時間の審議で可決されたその法律では、水道事業の運営権を民間企業に売却するコンセッション方式が推奨されている。

コンセッション方式? なんだそれ? 人間は、水がなければ生きられない。だからこそ、自治体が責任をもって水道を運営することで、その生存権を保障するのではなかったのか!?

コンセッション方式とは、自治体が浄水場や水道管などの施設の所有権を持ったまま、民間企業に運営権を売却する方法らしい。企業は水道の運営に関わる全ての権限を保有し、その運営権を担保に銀行や投資家から資金調達ができる…なにそれ? 人間の命より経済成長を優先する新自由主義政策ではないか!

作品は、このコンセッション方式の問題点を丁寧に指摘する。全国で初めて下水道のコンセッション方式が導入された浜松市の市民の声、企業にとって利益の出ない災害時対応の不安、公共で行うことの透明性、水道の「安心・安全」は公共の方がコストは安い、民営化の失敗が明らかとなり再公営化したパリなどの海外の実状。そして、複数の自治体の事業を統合し、職員を減らさずにダウンサイジングすることで、その地域に合った課題解決方法を見出した岩手県の自治体の例。やり方はある。工夫はできる。私たちが自分たちの命の水に関心をもち、積極的に関わっていけば。

監督の土屋トカチさんを交えた上映後のディスカッションは、エキサイティングで有意義な場となった。木更津では作品内に登場したフランスの水企業「ヴェオリア社」の下水汚泥堆肥化事業が進んでいる、能登はまだ水道が復旧していない地域があるじゃないか、2022年にコンセッションを始めた宮城では既に水質事故が起きている、浜松の市民運動は凄い! 水道料金は全国一律にすべき!などなど、とにかく様々な意見、感想が飛び交ったが、クライマックスはトカチさんが参加者に向けて出したクイズだった。「ミネラルウォーターと水道水、どっちが安全?」

さて、答えは皆さんに考えて頂きたいと思います。ちなみに、今回の授業に参加した劣等生である私は、ミネラルウォーターを買いまくっていました。すみません、勉強になりました。水は人権、利益の対象ではなく公共財。このことを再確認させてくれた上映会、やってよかったです。
(土屋 豊)

※本作品のDVDはこちらで販売しはています。
https://parc-jp.org/product/suido/
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 14:44| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年01月22日

第132回 VIDEO ACT! 上映会 〜蛇口の向こう側〜 上映作品 『どうする? 日本の水道 ー自治・人権・公共財としての水を』

==========================================================
■ 2026年1月22日(木) 第132回 VIDEO ACT! 上映会 〜蛇口の向こう側〜
上映作品 『どうする? 日本の水道 ー自治・人権・公共財としての水を』
(2019年/41分/監督:土屋トカチ/製作:アジア太平洋資料センター〔PARC〕)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================

■2026年1月22日(木) 19時より
2025年1月28日、埼玉県八潮市で起こった道路陥没事故。
トラック1台が穴に転落し、74歳の男性運転手が亡くなった。
原因は下水道管の破損とみられている。
連日のように水道に関するニュースが届く昨今、日本の水道はどうなっているのか。
何が課題なのか、一緒に考えてみませんか。
作品中には、出演者の一人として、
現・杉並区長の岸本聡子さんも登場されています。

Still0720_00000.jpg

■上映作品
上映作品 『どうする? 日本の水道 ー自治・人権・公共財としての水を』(2019年/41分/監督:土屋トカチ/製作:アジア太平洋資料センター〔PARC〕)

■解説
水がなければ私たちは生きていけません。
水は人権であり、自治の基本です。

日本の水道普及率は98%を超え、豊かな水源と高い技術力によって、世界有数の「飲める水道水」を誇っています。
自治体が責任もって水道を運営することで、日本国憲法第25条の生存権のひとつである「公衆衛生」が保障されています。

しかし、日本の水道は今、多くの課題を抱えています。
人口減による自治体の財政難、老朽化した水道管などのインフラ、
職員の高齢化・減少です。これら課題の解決策として、政府は水道事業の運営権を
民間企業に売却するコンセッション方式を推奨しています。
2018年12月の水道法改正にもこれを促進する内容が含まれています。
「民間からの投資」は、本当に「苦難を乗り切る万能薬」なのでしょうか?

Still0720_00005.jpg

Still0720_00002.jpg

■予告篇『どうする? 日本の水道 ー自治・人権・公共財としての水を』


■スタッフ
監督:土屋トカチ
監修:内田聖子(PARC共同代表)
出演:池谷たか子(浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク)尾林芳匡(弁護士)/
菊池明敏(岩手中部水道企業団参与)/岸本聡子(トランスナショナル研究所)/
工藤昭彦(食緑水を創る宮城県民会議)/近藤夏樹(自治労連公営企業評議会・事務局長)/
竹内康人(人権平和・浜松)/辻谷貴文(一般財団法人全水道会館水情報センター事務局長)/
二階堂健男(全水道・中央執行委員長)/橋本淳司(水ジャーナリスト、アクアスフィア・水教育研究所所長)/
アンヌ・ル・ストラ(パリ市前副市長・前水道局長)
ナレーター:高島由紀子
イラスト:ますだたいじ
制作:特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)

■日時
2026年1月22日(木) 18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の土屋トカチさんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

Still0720_00006.jpg
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月11日

【報告文】第131回 ビデオアクト上映会 〜現地のために働く〜

上映作品 『医師 中村哲の仕事・働くということ』
(2022年/47分/監督:谷津賢二/製作:日本電波ニュース社)


連休明けの11月4日、第131回 ビデオアクト上映会を開催しました。約35名の参加がありました。
戦後80年ということもあり、ビデオアクトでは『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』(朴 壽南監督)、『戦争案内』(高岩 仁監督)と続けて、アジア太平洋戦争に関連した作品を上映してきました。
悲惨なアジア太平洋戦争そのの深い反省から生まれたのが日本国憲法。ならば、この憲法の理念を、人生を賭けて実践してきた代表的な人物は、医師の中村哲さんだったのではないでしょうか。

中村医師は2019年12月4日、何者かの銃撃によって亡くなりました。悲しい事件から、もうすぐ6年が経過しようとしています。この機会に中村医師の仕事について考えたいと、上映会を企画しました。

ジャカゴを手で押す中村医師【日本電波ニュース】.png

中村医師は1946 年、福岡市生まれ。1973 年に九州大学医学部を卒業後、国内の病院勤務を経て、1984 年にパキスタン北西辺境州の州都ペシャワールのミッション病院に赴任。まずは、現地の言葉を覚えます。貧困層に多いハンセン病や腸管感染症などの治療、難民キャンプや山岳地域での診療、山岳地域への診療所開設、総合病院開設等と、少しずつ活動を広げていきました。

2001年、欧米による9.11テロ事件への報復戦争が始まります。2003年、戦乱と干ばつが続く中、中村医師とアフガン人スタッフらは、クナール川から全長 25.5 キロの農業用水路を建設「緑の大地計画」を開始。中村医師は、一から土木工学を学びます。採用した工法は、日本の江戸時代からの伝統工法・蛇篭を使った治水事業でした。蛇篭とは、鉄線等で編んだ長い籠に砕石を詰め込んだもの。工事開始から7年後の2010年。ついに用水路が完成します。現在では、2万2200ヘクタール余の農地が回復・開拓されました。

用水路工事は雇用を生み、難民の帰還を促すとともに、農地の回復は彼らが農民として、平和に暮らせることを可能としました。その数は65万人を超えるといいます。荒廃した土地を緑に甦らせたプロジェクト「緑の大地計画」を、アフガニスタン全土へ拡大させる活動の最中、中村医師は命を奪われたのです。

中村医師重機操作顔【日本電波ニュース】.bmp

撮影・監督を務めた谷津賢二さんは、1998年4月に中村医師の取材を開始。以後、21年間で25回、アフガニスタンでの中村医師の活動に密着しました。約460日間の取材。残された映像素材は約1000時間。NHKで放送した番組をはじめ、所属する日本電波ニュース社で制作された、中村医師に関する映像作品すべてを手掛けてこられました。 

本作は、山岳地帯での医療活動、総合病院開設、用水路建設に苦闘する中村医師を軸に描かれます。軍用機が飛び交う空の下、用水路を農民たちと一緒にスコップやつるはしで手掘りし、護岸工事で大きな岩を砕き、運びます。用水路に水が流れていく様や、緑豊かな大地の美しさには目頭が熱くなりました。要所要所で引用される中村医師の言葉にも心打たれます。その一文を記します。
 「私たちに確乎とした援助哲学があるわけではないが、唯一の譲れぬ一線は、『現地の 人々の立場にたち、現地の文化や価値観を尊重し、現地のために働くこと』である」
(中村哲「医者、用水路を拓く」より)

完成したマルワリード用水路2006年【日本電波ニュース】.png

上映後は、監督・撮影の谷津さんを交えてのトークです。
あまり、メディアの取材を好まなかった中村医師は「私はドクターであって、アクターではない」と、日本から来たTVクルーを追い返したことがあるのだとか。それは「もっと貧しい人々の元を医療訪問してください」と、ディレクターから注文を受けたためだといいます。

20251104_195314.jpg

21年間で、25回を数えた、谷津さんによる取材。結果的に最後の取材となった2019年の春。
「谷津さんの映像も役に立ったね」「谷津さんはジャーナリストじゃなかもんね」と、中村さんに言葉をもらったといいます。中村医師の傍で撮影することに徹し、指示やお願いをすることを谷津さんは一度もしなかったそうです。深い信頼関係にあることが、映像から伝わってきました。

中村医師の死後、谷津さんがアフガニスタンで取材している際、用水路の傍で「中村医師は、ここにいる」と感じたといいます。「私の後継者は用水路」と生前語っっていたという中村医師。今でも干ばつは続いていますが、用水路のまわりは豊かな土地となり、医療・支援活動も続いているとのことです。

本作『医師 中村哲の仕事・働くということ』は約5万人が鑑賞。90分の劇場版『荒野に希望の灯をともす』は約16万人が鑑賞しました。近年公開されたドキュメンタリー映画では破格の動員数です。映画「荒野に希望の灯をともす」は、新たな編集ヴァージョンとなる120分の英語版が完成。欧米での公開を控えているとのことです。(文責:土屋トカチ)

DVD『医師 中村哲の仕事・働くということ』ビデオアクトショップ
『荒野に希望の灯をともす』公式ページ

posted by VIDEO ACT! スタッフ at 17:26| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年11月04日

第131回 VIDEO ACT! 上映会 〜現地のために働く〜 上映作品 『医師 中村哲の仕事・働くということ』

==========================================================
■ 2025年11月4日(火) 第131回 VIDEO ACT! 上映会 〜現地のために働く〜
上映作品 『医師 中村哲の仕事・働くということ』
(2022年/47分/監督:谷津賢二/製作:日本電波ニュース社)

http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================

中村医師重機操作顔【日本電波ニュース】.bmp

■2025年11月4日(火) 19時より
「誰も行かぬから我々が行く 誰もしないから我々がする」
中村医師の生涯をかけた取り組みを通して、“働く”とは何か。その意味を改めて考える。

■上映作品
『医師 中村哲の仕事・働くということ』(2022年/47分/製作:日本電波ニュース社)

ガンベリ砂漠 【日本電波ニュース】.jpg

■解説
アフガニスタンとパキスタンで、病や戦乱、そして干ばつに苦しむ人々のために
35年にわたり活動を続けた医師・中村哲。
自身の活動について、こう記している。
「私たちに確乎とした援助哲学があるわけではないが、唯一の譲れぬ一線は、
『現地の人々の立場に立ち、現地の文化や価値観を尊重し、
現地の
ために働くこと』である。」(中村哲『医者、用水路を拓く』)
生涯をかけて、現地の人々と共に、現地の人々のために働いた中村哲医師。
その軌跡を通し、“働く”とは何かを考える。

■予告篇 


■スタッフ
監督:谷津賢二
語り:室井 滋
朗読:恂{晋也
写真・映像提供:ペシャワール会/PMS
提供:日本労働者協同組合センター事業団/一般社団法人 日本社会連帯機構
企画:永戸祐三(日本社会連帯機構代表理事)
製作:日本電波ニュース社

ジャカゴを手で押す中村医師【日本電波ニュース】.png

■日時
2025年11月4日(火) 18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の谷津賢二さんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

完成したマルワリード用水路2006年【日本電波ニュース】.png
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 23:00| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月15日

【報告文】第130回 VIDEO ACT! 上映会 〜経済発展と戦争〜

上映作品:『戦争案内』(2006年/70分/監督:高岩 仁)

 9月9日、第130回 VIDEO ACT! 上映会を開催しました。上映した『戦争案内』は、製作年が2006年ということもあり、集客を少し心配していましたが、約30名の方に参加していただきました。
 本年2025年は、敗戦80年ということもあり、テレビや新聞などでも、戦後80年にちなんだ報道が数多くありました。しかしながら、ほとんどは戦争によってどのような被害を受けたかという視点からのもので、日本による加害に関しての報道は少なかったと思います。ましてや、なぜ戦争が起きるのか、という戦争が起きる原因まで追究した報道はあったでしょうか。本作は、日本の経済侵略の観点から、戦争が起きる原因を解き明かした作品になっています。
 本作の冒頭は、明治維新から始まります。近代化を目指す日本は、政治家と財閥が手を組みアジアの資源を収奪することを目論見ます。例えば、1876年(明治9年)に結ばれた日朝修好条約によって、日本は朝鮮から強引に金や食料を輸入し、日本の商社が綿布を朝鮮で販売。その結果、朝鮮の農村は困窮し餓死者まで出ます。こういう状態に対して、朝鮮では2万人の農民が立ち上がり抵抗しますが、日本は軍隊を送り農民を虐殺します。言わば、財閥の権益を守るために軍隊が送られたのです。
 同様に、台湾では製糖を日本が支配します。
 こうした中で、日清戦争の賠償金の多くを手に入れた天皇は、世界一の富豪となります。また、三井物産は中国への綿布輸出で莫大な利益を上げますが、このことが日露戦争に繋がっていきます。
 フィリピンでは、日本企業がダバオの土地を収奪。企業は自警団を組織するために、日本政府に軍隊と兵器を要求します。これに対し、1942年に抵抗運動が起き、農民が土地を持てるようにフクバラハップ団が結成されます。メンバーだったリー・ワイワイさんは、「最初は殺された父のためだったが、後にフィリピンのために闘うようになった」と語ります。
sensou_annai_main.jpg
 本作は、1945年の日本の敗戦後も、アジアへの経済侵略の構図は変わっていないことを描きます。戦争というと1945年に断線があるかのように語られますが、企業と政治家が手を組んで経済侵略を続けている継続性に目を向けます。フィリピンやマレーシアでは、公害対策をしない日本企業による開発により環境破壊が行われてきました。こういう状況に対して、デモやストライキに立ち上がる人々を描いて本作は終わります。
戦争案内1.png
 前半は、資料映像が多く、映像作品として見ると、いささか情報を追いかけるのが大変なのですが、様々なデータから経済侵略から戦争に至る過程を解き明かそうとする、監督の高岩仁さん(2008年没)の執念のようなものを感じました。同時に、戦争が起きる原因を知ることが大切だとも感じました。
戦争案内 トーク.jpg
 上映後には、生前、高岩仁さんの映画製作を支援していた金野正晴さんのトークがありました。現在のウクライナでの戦争の背景には、ブラックロックやゴールドマンサックスなどの金融資本があり、彼らがいる限り戦争は無くならないことを指摘していました。そして、「資本主義社会である限り、戦争は必ず起こる。彼らは戦争を必要としている。私たちが目指すべき社会は、人間を商品として扱わない、食料・住宅・教育・医療を市場競争の場に置いてはいけない。」と語られました。
(本田孝義)
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 13:00| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月09日

第130回 VIDEO ACT! 上映会 〜経済発展と戦争〜 上映作品 『戦争案内』(2006年/70分/監督:高岩 仁)

===========================================================
■ 2025年9月9日(火) 第130回 VIDEO ACT! 上映会 〜経済発展と戦争〜
上映作品 『戦争案内』(2006年/70分/監督:高岩 仁)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================


aa2cfd24-c1de-493a-9f84-68c7327fe812-x4.png

■2025年9月9日(火) 19時より
戦争はなぜ起こるのか? 明治以降の侵略戦争を追及し、
映像化してきた「教えられなかった戦争」シリーズの集大成を上映する。

■上映作品
『戦争案内』(2006年/70分/監督:高岩 仁)

944af07f-926e-46f3-9f77-6f962c586443-x4.png

■監督コメント
戦争の原因!戦争はだれが必要として起こすのか。
考えてみたら今まで、学校教育でも平和運動をたたかう中でも、
日本が過去に何度も起こしてきた戦争について、その原因をちゃんと明らかにしたことがあったでしょうか。
戦争の悲惨さ、残虐性の追究が主で、最近になってやっと加害のことが追究されるようになりましたが、
戦争の原因については、あまり追究されていないのではないでしょうか。
(高岩 仁 著 「戦争案内」より )

■主な映像内容
・明治維新からアジア太平洋戦争敗戦まで
・戦後の民族独立と新植民地化
・日本 「第二の侵略」

339b1349-4ac1-43e4-9bcc-819c55f50519-x4.png

■スタッフ
監督:高岩 仁
協力:教えられなかった戦争″製作・上映実行委員会
企画・製作:映像文化協会

■日時
2025年9月9日(火) 18時30分/開場 19時/開始
上映後、金野正晴さんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

7828ad69-74ae-4fc0-aeff-ab363ccccd9b-x4.png
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年07月14日

【報告文】第129回ビデオアクト上映会〜戦後80年、よみがえるヒロシマの声〜

上映作品
『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』 監督:朴 壽南(パク・スナム)

司会者が「大変残念なんですが、そろそろ時間なので…」と告げると、その人は「私いつも思うんですけど、これ言論弾圧じゃないですか!?」と笑った。そして、「今度はオールナイトでやりましょう!」と高らかに宣言した。――先日行われたビデオアクト上映会での『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』上映後のトーク&ディスカッションの一コマだ。声の主は御年90歳、本作監督の朴壽南(パク・スナム)さんである。

250709194531908.JPG

在日コリアン二世の朴さんは、40代までは執筆活動で、50代からは記録映画で日本の植民地支配と戦争による犠牲者の声を生涯をかけて刻銘に記録してきた。今回上映した『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』は、その第一回目の監督作で、つくられたのは1986年、今から40年前の作品だ。作品内に登場する70歳前後のコリアン被爆者は1986年からさらに40年前、1945年の出来事について語る。いや、1945年のあの日に始まったことでは決してない。1910年から始まる日本による植民地支配、名前を、言葉を奪われ、「天皇の赤子」として民族の心を奪われたそれまでの人生について、静かに、しかし力強く語るのだ。その語り口、表情、仕草は、文字情報では決して表せない想いを観る者の心に深く刻み付ける。当時の朴監督は、年老いた父母の世代が次々と亡くなる中、彼や彼女らの沈黙の声を映像で伝えるために初の映画製作に取り組んだという。その試みがなければ、朴監督の子ども、孫世代である私たちは、沈黙の声を聞くことができなかった。引き継ぐことができなかったのだ。

「アンニョンハセヨー!」――上映後のトークは、朴監督の若々しい第一声から始まった。40年前の最初の上映会の時、ある監督から「映画はつくるだけでは完成しない。たくさんの人に見せて初めて完成する」と言われ、それ以来「見せる」ことに重点を置いてきたこと、上映会参加者の感想文は自分にとってはラブレターで、今でも大切に保管している宝物であること、私は記録映画と結婚した!など、時折ユーモアを交えて語られる朴監督の言葉のひとつひとつを聞き逃さないように、今回の上映会の約40名の参加者たちも熱心に耳を傾けていた。

250709193556320.JPG

その中で私が印象に残ったのは、朴監督の原点の話だ。1950年、ストックホルムで開かれた平和擁護世界大会で核兵器禁止を求めるアピールが採択された。そのストックホルム・アピールは、全世界の人々に署名を呼びかけた。その署名運動に15歳の少女、朴壽南が出会った。上野公園の路上に大学生たちが原爆被害の写真を広げ、署名を募っている。しかし、通行人たちの多くは首をふり、署名に応じない。原爆反対は全ての人間の声だと思っていた少女は、大変な衝撃を受ける。1950年は、同じ民族同士が敵と味方に分かれて殺し合う朝鮮戦争が勃発した年だ。少女は、「この運動は、私がやらなければいけない」と心に誓う。それから75年、15歳の少女の信念は、今でも朴監督の心の奥に貫かれている。だから、力強い。

今回のビデオアクト上映会には若者たちも参加していた。上映会が終わった後、朴監督はその若者たちに囲まれ、オールナイトとはいかないまでも、長い時間言葉を交わしていた。こういう場所、機会をつくることで、歴史の声を引き継ぐことに少しでも力になれたのなら、ビデオアクトとしてこれ以上嬉しいことはない。
(土屋 豊)

★朴壽南監督のもとには、40年前から撮影し未公開のまま残されている膨大な16ミリフィルムがあります。その一部を復元して制作された『よみがえる声』が、8月2日(土)からポレポレ東中野ほか全国順次公開されます。監督は、朴壽南さんと今回のビデオアクト上映会にも登壇してお話し頂いた娘の朴麻衣(パク・マイ)さん。貴重な映画です。是非、ご覧ください!
『よみがえる声』(監督:朴壽南・朴麻衣/148分)

★今回の上映作品『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』も7月31日(木)〜8月15日(金)まで、シネマ・チュプキ・タバタで公開されます。
https://coubic.com/chupki/3736976

★朴壽南監督の過去作DVDは、ビデオアクト・ウェブショップでも販売しています。
『アリランのうた―オキナワからの証言』
http://www.videoact-shop.com/2014/348
『ぬちがふぅ(命果報)―玉砕場からの証言―』
http://www.videoact-shop.com/2014/352
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 15:07| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年07月09日

第129回 VIDEO ACT! 上映会 〜戦後80年、よみがえるヒロシマの声〜

========================================================
■ 2025年7月9日(水) 第129回 VIDEO ACT! 上映会 〜戦後80年、よみがえるヒロシマの声〜
上映作品 『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』(1986年/58分/監督:朴 壽南[パク・スナム])
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================


■2025年7月9日(水) 18時30分より
「父や母たちは、未曾有の原爆惨禍を証言して、人類の未来を証言する」
本年2025年は、戦後80年となる。
新作『よみがえる声』の公開を控える朴 壽南監督の第一作目
『もうひとつのヒロシマーアリランのうた』を上映する。

01.png

■上映作品
『もうひとつのヒロシマ−アリランのうた』(1986年/58分/監督:朴 壽南)
作品紹介ページ

■作品概要
日本の植民地支配によって被爆を余儀なくされたコリアン原爆被爆者の声を掘り起こした
朴壽南の第一作目の監督作品。
広島の原爆スラムに住み込み「ピカに38度線はない」と同胞に呼びかけ
20年の歳月をかけ被爆体験の証言を集めた。
日本の平和運動の中で語られることのなかった在日、在韓被爆者たちの存在が
大きな衝撃を呼び、自主上映は全国300カ所以上に広がった。

05.png

■スタッフ
監督:朴 壽南
撮影:星野欣一
編集:富塚良一
整音:甲藤 勇
音楽:原 正美
製作:アリランのうた製作委員会/青山企画/李海先

■日時
2025年7月9日(水) 18時10分/開場 18時30分/開始
上映後、監督の朴壽南さんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

02.png

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

03.png
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月08日

【報告文】第128回 VIDEO ACT! 上映会 〜『拝啓 住民投票さま』完成記念上映会〜

5月7日、ビデオアクト では第128回 VIDEOACT!上映会〜『拝啓 住民投票さま 石垣島のまんなかで起きたこと』完成記念上映会〜を開催しました。この6年間「何回訪れたか思い出せない」ほど、石垣島に通い、取材を重ねてきた湯本雅典さんの新作です。参加者は約60名でした。事前に毎日新聞による告知記事も掲載されたこともあり、盛会となりました。

石垣島の陸上自衛隊基地の開設をめぐる、住民投票運動をメインテーマに据えた湯本さんの作品は、本作が4作目。過去作に「沖縄と本土 一緒に闘う」(2020年)/「島がミサイル基地になるのか 若きハルサーたちの唄」(2021年)/「ドキュメント石垣島 2023年3月陸自ミサイル基地開設の瞬間」(2023年)/「ミサイル基地がやってきた 島で生きる」(2024年)があります。今回は、2018年から始まった石垣島の陸上自衛隊基地の開設をめぐる住民投票運動の解散集会を軸に、その理不尽な終焉について描かれています。

表4-4.jpg

2018年10月、人口5万人の沖縄県石垣島で、平得大俣(ひらえおおまた)地域への陸上自衛隊配備の可否を問う、住民投票条例の制定を求める署名運動が始まります。その署名数は、わずか1か月で、島民の有権者の3分の1を上回る数に達しました。石垣市には独自に制定していた「自治基本条例」があり、それは「有権者の4分の1以上の署名を集めれば、市長は所定の手続きをふまえて住民投票を行わなければならない」というものでした。署名数は必要数をはるかに超えていたので、本来なら住民投票が行われるはずでした。

しかし、市は住民投票を実行しませんでした。加えて、裁判所も石垣市の行為が正しいという判決を立て続けに下していきます。そのからくりは、上記の過去作を順に追っていくと理解できるので、この報告文では割愛しますが、それはそれは、驚愕の連続。まるでホラーです。しかし、この事実が日本国内で、ほとんど報じられていません。これだけでも湯本さんの連作は非常に価値があるのですが、最大の魅力は住民投票運動を率いた若者たちの佇まいです。彼らは声高に基地反対を掲げるわけではありません。

「島の未来を一緒に考えましょう。話し合いましょう。そのために住民投票をしましょうよ」と呼び掛け、行動しただけです。

なのに石垣市議会や裁判所は、この機会を無理矢理に奪い去り、民主主義を破壊しました。私たちは、こんなにも困難な時代に生きているのかと、とことん思い知らされます。

裏10.jpg

今回の上映会には、沖縄の『辺野古』県民投票の会の元代表・元山仁士郎さんの姿もありました。彼自身が、石垣市の住民投票を行うための署名運動を手伝ったこと、そして映画の感想を述べた後、辛辣な発言がありました。

「この映画を広めることは意味はあるでしょう。しかし、映画を観たあと、皆さんは何をやるんですか?沖縄の基地問題は、自分ごとになりましたか?国政選挙の争点に一度でもなりましたか?この80年間、何も変わっていませんよ」と。

そして、彼が共同代表を務める「国民発議プロジェクト」の紹介がありました。国民発議とは、国民から政府や議会に対してテーマごとに法律を提案したり、成立した法律を廃止したりすることができる制度のこと。スイス、ドイツ、イタリア、アメリカ等には、この制度があるといいます。この国民発議を日本でも実現させるための運動が「国民発議プロジェクト」です。ウェブページに詳細がありますので、チェックしてみてください。

2024031211 (6).00_24_22_09.静止画012.jpg

石垣島では、来年2026年2月に行われる市長選に向け、市長選挙候補者を選ぶ動きがあるそうです。湯本さんは、今後も石垣島での取材を続けていくとのこと。そのためにも、本作を含む湯本さんの作品が、全国でたくさん上映されることを心から願います。この夏は参議院選もあります。私たちもやるべきことが、山ほどありますね。(文責:土屋トカチ)

<お知らせ>
湯本雅典さんの作品は、すべて湯本さんのウェブショップで販売中です。
上映権がついているので、DVDを購入すれば上映会を自由に開催できます。

お問い合わせ
湯本雅典さん公式ページ

裏9.jpg
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 23:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月07日

第128回 VIDEO ACT! 上映会 〜『拝啓 住民投票さま』完成記念上映会〜

========================================================
■ 2025年5月7日(水) 第128回 VIDEO ACT! 上映会 〜『拝啓 住民投票さま』完成記念上映会〜
上映作品
『拝啓 住民投票さま 〜石垣島のまんなかで起きたこと』(2025年/45分/監督:湯本雅典)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================


■2025年5月7日(水)19時より
2018年10月、人口5万人の沖縄県石垣島。
平得大俣(ひらえおおまた)地域への陸上自衛隊配備の可否を問う
住民投票を求める署名運動が始まった。
しかし、市は住民投票を実行に移さなかった。
裁判所も、市の行為が正しいという判決を立て続けにくだした。
2024年11月27日、「石垣市住民投票を求める会」の解散集会で一応のピリオドを打つ。

■上映作品
『拝啓 住民投票さま 〜石垣島のまんなかで起きたこと』(2025年/45分/監督:湯本雅典)

表4-4.jpg

【作品概要】
2018年10月、人口5万人の沖縄県石垣島で、
平得大俣(ひらえおおまた)地域への陸上自衛隊配備の可否を問う
住民投票条例の制定を求める署名運動が始まった。
それは、1か月間で島民の有権者の3分の1を上回る数に達した。
そのことは、島独自の「自治基本条例」にある有権者の4分の1以上の署名を集めれば、
市長は「所定の手続きをふまえて住民投票を行わなければならない」数をゆうに超えていた。
しかし、市は住民投票を実行に移さなかった。
裁判所も、市の行為が正しいという判決を立て続けにくだした。
6年に及ぶたたかいは、2024年11月27日、「石垣市住民投票を求める会」の
解散集会で一応のピリオドを打った。
同会代表の金城龍太郎さんは、「拝啓 住民投票さま」を読み上げた。
それは、私たちの新しいたたかいへの決意でもあった。

2024031211 (6).00_24_22_09.静止画012.jpg

【「石垣市住民投票を求める会」活動報告 〜署名開始から〜】
●2018年
10月13日 「石垣市住民投票を求める会」設立総会
10月31日 署名スタート
12月4日  市選管に署名簿を提出。1万4263筆(有権者の3分の1を超える)が有効署名と認められた。
●2019年
1月21日  石垣市議会総務財政委員会で2度目の審理。同日の臨時市議会本会議で否決。
否決理由は、「審議不十分」。賛成10・反対10での議長採決。
4月22日  玉城デ二―沖縄県知事と面談
6月9日   住民投票への全面広告(八重山毎日新聞)
7月29日  石垣市長と面談(市長:「議会に諮った結果、否決されたことから、有効性は消滅した」)
9月19日  那覇地裁に「義務付け訴訟の提起及び仮の義務付けの申し立て」
●2020年
8月27日  「義務付け訴訟の提起及び仮の義務付けの申し立て」那覇地裁判決。原告訴え却下
9月8日   控訴状提出
●2021年
3月23日  控訴審判決 控訴棄却
4月26日  当事者訴訟(地位確認訴訟)を那覇地裁に提起
6月28日  石垣市議会、石垣市自治基本条例の住民投票条項の削除などの「改正案」を可決。
      賛成10・反対8
8月25日  義務付け訴訟、最高裁判所、上告棄却
●2023年
5月23日  当事者訴訟 那覇地裁判決、原告訴え却下
5月25日  当事者訴訟 控訴状提出
●2024年
3月12日  当事者訴訟控訴審判決 控訴棄却
7月31日  記者会見 最高裁要請行動&電子署名スタート
9月6日   初めての上京要請(最高裁)
9月26日  最高裁 当事者訴訟上告棄却
11月27日 「石垣島住民投票を求める会」解散集会

裏7.jpg

■スタッフ
企画/撮影/編集:湯本雅典
ナレーター:名川伸子
音楽:ハルサーズ 本澤陽一

■予告篇
拝啓 住民投票さま 石垣島のまんなかで起きたこと 予告編


■日時
2025年5月7日(水) 18時30分/開場 19時/開始
上映後、制作者の湯本雅典さんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

裏10.jpg

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 23:30| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年03月18日

第127回 VIDEO ACT! 上映会 〜かけがえのない時間〜 上映作品『小さな学校』(2012年/60分/監督:村上浩康)

========================================================
■ 2025年3月18日(火) 第127回 VIDEO ACT! 上映会 〜かけがえのない時間〜
上映作品
『小さな学校』(2012年/60分/監督:村上浩康)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================

一輪車.jpg

■2025年3月18日(火)19時より
神奈川県津久井郡藤野町立篠原小学校。明治以来130年の歴史を持ちながらも、2003年3月、地域の人々に惜しまれつつ廃校となった。本作は、篠原小学校が最後の新入生を迎えた春から閉校となった翌年の初春までの1年間を綴った作品だ。6人の生徒と9人の先生が、山あいの「小さな学校」で過ごした平穏ながらも、ゆっくりと流れる濃密な時間をカメラが寄り添うように見つめる。

■上映作品
『小さな学校』(2012年/60分/監督:村上浩康)

【作品概要】
神奈川県津久井郡藤野町立篠原小学校は、明治以来130年の歴史を持ちながらも、2003年3月、地域の人々に惜しまれつつ廃校となりました。この作品は、篠原小学校が最後の新入生を迎えた春から閉校となった翌年の初春までの1年間を記録したものです。
6人の生徒と9人の先生が、山あいの「小さな学校」で過ごした平穏ながらもゆっくりと流れる濃密な時間をカメラが寄り添うように見つめました。決して避けることのできない終焉に向けて、残された日々を大切に過ごそうとする大人と子供たちの「幸福な記憶」が綴られています。ドラマティックな事は何ひとつ起こりませんが、豊かな自然と先生や地域の人々の暖かいまなざしの中、伸び伸びと成長していく子供たちの姿が爽やかに綴られています。
撮影にあたっては、製作スタッフはもちろん、生徒の親御さんや地元の方々がボランティアとして全面協力。ほぼ毎日のように誰かが学校に通い撮影を続けました。
近しい存在が取材対象と多くの時間を共有し、寄り添うことでしか残せなかった、いきいきとした「学校の日々」が記録されています。

お弁当.jpg

【作品の舞台・篠原小学校】
明治8年(1873年)、明治政府の教育基本法施行と共に設立された、津久井郡で最も古い小学校。教育機関としての役割ばかりでなく、永年地域の人々の交流の場として、篠原地区のシンボル的存在であった。平成15年(2003年)3月、少子化に伴う小学校の統廃合によって、130年の歴史に幕を閉じる。
現在、校舎は改築・保存され、NPO法人「篠原の里」(宿泊・研修・ふれあい施設)として生まれ変わり、新たな地域交流の場として活用されている。

学校.jpg

■スタッフ
製作・撮影 能勢広
監督・編集 村上浩康

■日時
2025年3月18日(火) 18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の村上浩康さんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

校庭.jpg
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月25日

【報告文】第126回ビデオアクト上映会〜巨大IT企業が支配する世界で〜

上映作品
『Amazon配達員 送料無料の裏で』 監督:土屋トカチ


たまにアマゾンで買い物をする。レジに進むと「プライムに登録すれば、月600円でお急ぎ便無料!」とかなんとか薦められる。無料で今日届く!?なんて便利なんだ!誘惑に負け、何度か登録したことがある。しかし、ちょっと待てよ…普通、便利で優れたサービスは他より高いはずだ。60年近く生きてきて学んだことは「良いものは高い」という致し方のない原則だ。けど、最近はどうやら違うらしい。――送料無料の裏で何が起こっているのか?そのことを徹底的な取材で教えてくれる土屋トカチ監督の『Amazon配達員 送料無料の裏で』の上映会が去る1月16日に行われた。

アマゾン配達員は、毎朝アマゾンのアプリで配達先や時間、ルートを指示される。AI導入で3倍に増えたという荷量は一日200個以上、稼働時間は約12時間。荷物は当然軽い物ばかりではない。2リットルのペットボトル9本(18kg)、17kgの鉄アレイ、30kgのマットレス…それらを車が侵入ができない細い道や階段を一人で歩いて運ぶ。トイレも昼食もままならない。――無理ゲーだ。アマゾン配達員はアマゾンAIがつくったゲームに参加させられるロボットのように、まるで人間扱いされていない。で、日当を運んだ荷物の数で割ってみると、1個あたり約70円。たった2gのハガキを一枚運んでもらうのだって85円かかるんだぞ!

さらに問題、というか信じられないのが、配達員はアマゾンアプリの指揮命令下にあって実態として雇用労働者と変わらないのに、個人事業主のフリーランスとされていること。個人事業主だから労働者としての法的保護がない。ガソリン代も車両保険費もケガした時の治療費も生活保障もない。さらには、配送センターのトイレも使わせてもらえないという例まである。アマゾン、ふざけるな!

というわけで2022年、横須賀と長崎で労働組合、アマゾン配達員組合が結成された。配達員はアマゾンに直接雇用されていない個人事業主にもかかわらずアマゾンアプリの指揮命令下にあるわけだから、アマゾンと下請け会社に対して適正な荷量や労働環境を求めるという至極真っ当な要求を行っている。しかし、AIのように非人間的なアマゾンジャパンは団体交渉に応じない。それどころか、有給休暇を取ったら契約を解除するとか、ストライキを決行した組合員とは新契約を結ばないとか、組合つぶしに躍起になっている。

以上のようなグローバル企業アマゾンのやり口は世界各地で行われている。同時に、それに対抗する運動も世界中に広がっている。国境を越え、「Make Amazon Pay/アマゾンに支払わせろ」キャンペーンが展開されているのだ。2024年5月、日本では配達員たちがアマゾンの下請け会社を相手に約1億円の残業代を求める裁判を開始した。闘いは、まだまだこれからだ。

上映後のトークでは、約30名の参加者たちと土屋トカチ監督との間で様々な質問、感想、意見が飛び交った。その中で印象的だったのは、「便利さ」についての各々の思いだった。「不便だっていいじゃないか。アマゾンに注文しないで、店で直接手に取って買い物をしよう」、「一日ヘトヘトになって働いた後、店に行く気力なんてない」、「アマゾン配達員だって、自分の買い物ではアマゾンを利用せざるを得ない」…アマゾンや他の巨大IT企業がつくったゲーム、システムは世界を覆おうとしている。仮にアマゾン配達員を辞めたとしても、新たな無理ゲーに参加させられるだけかもしれない。

トークの中でトカチさんが「Amazon Flex」というシステムについて触れていた。アマゾンは、いずれ配達をこのシステムで統一したいのではないかと。サイトを見てみたら「『働く』をあなたらしく、『届ける』をあたらしく」と白々しく喧伝していた。私はふと、あの韓国の人気ドラマ『イカゲーム』を思い出してしまった。このサイトはイカゲームの入口なのではないかと。しかし、イカゲームなら最後に一人残って勝つ可能性はあるが、巨大IT企業を相手に一人勝ちは不可能だ。勝つ方法は、みんなで勝つこと。あるいは、みんなでゲームを止めること。AIには、人と人との絆、連帯の強さは真似できない。
(土屋 豊)

※本作品のDVDはこちらで販売しはています。
https://parc-jp.org/product/amazon/
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 21:03| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月16日

第126回 VIDEO ACT! 上映会 〜巨大IT企業が支配する世界で〜

========================================================
■ 2025年1月16日(木) 第126回 VIDEO ACT! 上映会 〜巨大IT企業が支配する世界で〜
上映作品
『Amazon配達員 送料無料の裏で』(2024年/45分/監督:土屋トカチ)
http://www.videoact.jp
http://videoact.seesaa.net/
===========================================================


Still0809_00002.jpg

■2025年1月16日(木)19時より
「ポチッ」と注文すれば、玄関先にまで届けてくれる。
書籍やCD、DVDはもちろん、家電製品、おもちゃ、食料品、衣料品、医薬品など
あらゆるものが、翌日中には手に入る。しかも、送料無料!
インターネットによる通販で、便利な世の中になりました。
しかし、その末端で働く人々が置かれた状況を、あなたはどれだけ知っていますか?

■上映作品
『Amazon配達員 送料無料の裏で』(2024年/45分/監督:土屋トカチ)

【作品概要】
AmazonやUberEatsなど、インターネット上のプラットフォームを介して
モノやサービスを購入することは、私たちの生活の中で当たり前になりました。
利用者の多くはそこで働く人の実態をほとんど見ることなく商品や食事を受けとっています。
しかし、そこには悲痛な声を上げる労働者がいます。
「一日に200個以上の配達を求められ、スピードを出して無理して回っている」
「休憩を取る余裕もなく、トイレに行くのもままならない」
「個人事業主という契約であるため、残業代や各種手当はない」
「事故にあっても労災保険、休業補償などが受けられない」
本作品ではAmazon配達員の労働問題に焦点を当てつつ、AIによる労務管理や気候危機への影響など、
様々な課題を生み出している巨大IT企業に公正で倫理的なビジネスを求める国際的な運動も取り上げます。

Still0809_00001.jpg

■スタッフ
ナレーション/鶴見ゆき 
イラスト/ますだたいじ
企画・監修/MakeAmazonPayJapan 実行委員会(内田聖子|浦田 誠|木下徹郎|菅 俊治|関口達矢|土屋トカチ)
監督・撮影・編集・整音・選曲/土屋トカチ

■取材協力
東京ユニオン アマゾン配達員組合 横須賀支部/東京ユニオン アマゾン配達員組合 長崎支部
派遣ユニオン/Fridays For Future Japan/アマゾン労働者弁護団

■制作
特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)

■予告篇


■日時
2025年1月16日(木)
18時30分/開場 19時/開始
上映後、監督の土屋トカチさんを迎えた、トーク&ディスカッション有。

■上映会場
東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)
東京・飯田橋セントラルプラザ10階
東京都新宿区神楽河岸1-1
JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車 徒歩1分

■参加費
500円(介助者は無料/予約不要)

■問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト
Eメール:jyouei@videoact.jp

Still0809_00006.jpg
posted by VIDEO ACT! スタッフ at 22:59| VIDEO ACT! 主催 上映会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする